あらすじ
経営者に絶大な人気を誇る不朽の名著。成果をあげるためにいかなる行動をとるべきか。すべての知識労働者に必須の書。
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Posted by ブクログ
ドラッカーの名著経営者の条件。
まだまえがきしか読めていないがすでに含蓄が深く興味深い。
成果を上げるために自らをマネジメントする方法について書いた本とのこと。
一語一語が磨きあげられていて、反芻に耐えうる文章となっていて素晴らしい
メモ
・成果を上げた人の八つの習慣
なされるべきことを考える
組織のことを考える
アクションプランをつくる
意思決定を行う
コミュニケーションを行う
機会に焦点を合わせる
会議の生産性をあげる
私はではなくわれわれはを考える
・なされるべきことは常に複数あるが優先順位をつけ、守る必要がある。加えて、自らが得意とするものに集中するべき
・アクションプラン策定への問い
今後自分は何によって貢献すべきか
いかなる成果をもたらすべきか、いつまでに
行動への制約条件
倫理的に、組織で理解得られるか、法律的に、MVVにそうか
・アクションプランとは意図であり、約束でない。
成功が機会をもたらし、一つ一つの失敗が新しい機会をもたらすため頻繁に修正するもの
・内向きではなく外を見ること。必ずしも定量でなくともそれを知覚すること
・成果を上げる人の共通点はなすべきことをなす能力
・成果を上げるために身につけておくべき習慣的な能力
何に自分の時間が取られているかを知ること
外の世界に対する貢献に焦点を合わせる
強みを基盤にする
優れた仕事が際立った成果を上げる領域に力を集中する
成果をあげるよう意思決定を行うこと
・成果を上げるものは時間からスタートする。時間を記録し、整理し、まとめる。
・貢献にフォーカスする。肩書きでなく、貢献、役割はなんなのか、
・人に成果をあげさせるには、自分とうまくいってるかではなく、いかなる貢献ができるかを問わねばならない。一つの重要な分野における卓越性を求めるべき
・組織とは強みを成果に結びつけつつ、弱みを中和し無害化するための道具
・できないことではなく、できることは何か、貢献できることは何か
・最も重要なことに集中すべき
・優先順位決定の重要原則
過去ではなく未来を選ぶ
問題ではなく機会に焦点を
横並びでなく独自性を
無難で容易でなく変革をもたらすものを
・意思決定の5ステップ
問題の種類を知る 一般か例外的か、繰り返されるものか
必要条件を明確にする 最低限何を満たす必要があるよか
何が正しいかを知る
行動に変える
フィードバックを行う
Posted by ブクログ
成果を挙げる能力
期待されている成果はなにか
人事こそ手早く行うと失敗する
上司の強みをいかす
延期は断念である、結婚と医者の断念
臨時のものは生き延びる
なにが正しいか
意見をもて
成果を挙げる決定は苦い
問題の解決だけでなく機会の開発に力をいれる
強みをいかすものは仕事と自己実現を両立させる
会議は元来、組織の欠陥を補完するためのものである。人は、仕事をするか、会議に出るかである。同時に両方を行うことはできない。変化の時代にあっては至難なことだが、理想的に設計された組織とは会議のない組織である。誰もが仕事をするために知るべきことを知っている。仕事をするために必要な資源をみな手にしている。
自己のコントロールとは、自ら考え、決めて、行動すること。それに必要な5つの力について、この『経営者の条件』では「生まれつきのものではなく、努力で身につく」と書かれているのです。
いかなる分野においても、普通の人であれば実践的な能力は身につけられる。卓越はできないかもしれない。卓越するには特別の才能が必要である。だが成果をあげるには人並みの能力があれば十分である。音階が弾ければよい。 成果をあげるために身につけておくべき習慣的な能力は五つある。 (1)何に自分の時間がとられているかを知ることである。残されたわずかな時間を体系的に管理することである。 (2)外の世界に対する貢献に焦点を合わせることである。仕事ではなく成果に精力を向けることである。「期待されている成果は何か」からスタートすることである。 (3)強みを基盤にすることである。自らの強み、上司、同僚、部下の強みの上に築くことである。それぞれの状況下における強みを中心に据えなければならない。弱みを基盤にしてはならない。すなわちできないことからスタートしてはならない。 (4)優れた仕事が際立った成果をあげる領域に力を集中することである。優先順位を決めそれを守るよう自らを強制することである。最初に行うべきことを行うことである。二番手に回したことはまったく行ってはならない。さもなければ何事もなすことはできない。 (5)成果をあげるよう意思決定を行うことである。決定とは、つまるところ手順の問題である。そして、成果をあげる決定は、合意ではなく異なる見解に基づいて行わなければならない。もちろん数多くの決定を手早く行うことは間違いである。必要なものは、ごくわずかの基本的な意思決定である。あれこれの戦術ではなく一つの正しい戦略である。 これらが成果をあげるための条件である。そして本書の内容である。
知識労働者には自らの方向づけを自らさせなければならない。そのため、何が、なぜ期待されているかを理解させなければならない。自らが生み出すものを利用する人たちの仕事を理解させなければならない。そのためには多くの情報、対話、指導が必要となる。ここでも時間が必要となる。しかも上司と同僚にも時間を割かなければならない。 多少なりとも成果と業績をあげるには、組織全体の成果と業績に焦点を合わせなければならない。したがって、自らの目を、仕事から成果へ、専門分野から外の世界、すなわち成果が存在する唯一の場所たる外の世界へ向けるための時間を必要とする。
Posted by ブクログ
紙の本でざっと目読⇒audiobook(半額セール)で耳読⇒紙の本でざっと目読のサンドウィッチ読み。
マネジメントエッセンシャル版にも書いたあったが、以下の事を忘れずに仕事をしたいと改めて感じた。
・人の弱みに注目せず、「強みに注目」する。
・人事は賭けであるが、「合理的な賭け」にはできる。
・「人事は下した側が責任を持ち」、下された側に責任を持たせない。
・「好き、嫌いで人事を決めない。」
・成果を上げる者の共通点は「成果をあげる能力」だけである。
・システム欠陥、先見性の欠如、人員過剰、組織構造の欠陥からくる、「時間の浪費」をしない。
本書の紹介は訳者:上田惇生さんの「あとがき」が完璧なので引用させて頂きます。
-引用-
本書は、普通の働く人たちのための本である。
経営者のためだけの本ではない。
現にこの本の中で、上司に命じられたこと以上の仕事をする人は全てエグゼクティブであると言っている。
そのため本書ではexecutiveは経営者ではなくエグゼクティブと訳した。
とにかく何ページかでも良い読んでいただきたい。
面白いはずである。
即日役に立つだけでなく、思い当たることばかりである。
そして何よりも興奮させられるはずである。
当然のことながら、古典とは面白いものである。
ドラッカーは本書において、仕事ができるようになろうとするものは必ずできるようになる、成果を上げる事は身につけられるし、身につければならないとした。
Posted by ブクログ
著:P.F.ドラッカー
誰しもが成果をあげることは可能。
ただ成果をあげるための方法論はなく修練(行動)が必要である。
・汝の時間を知れ
自分の時間の使い方を把握すること。
重要なことに時間を注ぐのは難しい。
時間の浪費の原因を突き止める。
・人の強みを生かす
人の強みを生かす
組織は個人がそれぞれ出来ないことをカバーしあうもの。
そのため、個人は何が出来ないかを問うより、何ができるか(強み)を考え評価するべき。
・最も重要な事に集中せよ
複数のことを同時にこなすものはいない。
だから、最も重要なことを洗い出し、それに集中する。
・意思決定とは何か
一般的な問題なのか特別な問題なのか精査する。
エグゼクティブに与えられた時間は短いので特別な問題にのみ対処する。
・成果をあげる意思決定とは
誰が言ったかではなく何を言ったか
反対意見を吟味する。また全員一致の場合、その決定に問題はないか再度検討する。
感想
肉体労働者多数の時代から知的労働者多数の時代に移行した今、全員がエグゼティブである必要があると提言するP.F.ドラッガーのこの著書は一人の知的労働者である私に参考になる部分が多数あった。私の仕事はどうしても作業をある程度有するため、重要なことを考える時間がどれぐらいあるのか把握する必要がある。また組織の役割として個人のウィークポイントをカバーするという部分は私の考えにはなかった事であり、大変参考になった。自分の強みを理解してストロングポイントを生かす事に集中するべきである。この著書はビジネスに置いて何らかの答え、公式を与えるものではないため著者の主張をイメージするのが難しい、或は自分の解釈が正しいのかも不明であるが度々読み返すことでその時々の自分の経験、知識で正しく解釈できる事もやってくるであろうと想像できるので改めて再読してみたいと思う。現状の私の感想、得た知識は以上に記した通りである。
Posted by ブクログ
「成果をあげる」とはどういうことか?
成果をあげるということは、物事をなすということである。(略)エグゼクティブは常に、なすべきことをなすことを期待される。すなわち成果をあげることを期待される。
自分がやるべきことをやる。それが成果をあげることです。非常にシンプルな解答ですが、それが非常に難しいのです。
ドラッカーは「肉体労働者は能率をあげればよい。なすべきことを判断してそれをなす能力ではなく、決められたことを正しく行う能力があればよい」と言います。つまり、エグゼクティブ(「肉体労働者」と対比して「知識労働者」と呼びます)は「何をなすべきかを決める」のが重要な資質となります。
何らかの重積ある役職に就いている人がいて、部下が何百人もいる人がいます。そういう人は、より多くの仕事量がこなせるはずですが、より生産的であるとは限りません。ベンチャーがある日、大企業の地位を脅かすのは、成果は人数で決まらないからです。果敢に意思決定を下し、数人ながら驚くほどの成果をあげるのは、頭が良いからだけではなく、何をしたら成果があがるかが見えているからでしょう。
知識労働者の成果は、自らの知識、アイデア、情報です。それらは、たった1人だけで世の中に提供できる可能性は低く、複数人の知識労働者と共に合わさればこそ社会に価値として提供できます。したがって、これまでの肉体労働者のような測定評価から抜け出さないといけません。
IEや品質管理など肉体労働者の仕事を測定評価するための手法は、知識労働者には適用できない。不適切な製品のために美しい設計図を大量に生産するエンジニアリング部門ほど、ばかばかしく、非生産的な存在はない。
しかし、現実はどうでしょうか。多くの知識労働者は肉体労働者同様に何をどれくらいやったのかKPIなる定量の成果指標を持たされ、あげく成果をあげれずにいます。
評価指標ではKGIに至るKPIが重視され、何をしたかではなく、何を準備してきたかが問われるだけでなく、成果をあげようにも自らの時間を奪われ、日常業務に追われ、組織に働いている故のしがらみに囚われ、いつしか外の世界が歪んで見えるようになっているからです。
改善する唯一の方法こそが「成果をあげる能力を向上させること」です。ドラッカーは「成果をあげることは1つの習慣である。実践的な能力の集積である」と主張しました。