あらすじ
名古屋のテレビ塔が爆破され、あのテロ組織がカジノの地下から犯行声明を出した。ルーレットゲームで、もし玉が黒い数字に止まったら更なる爆破が起きるという。「数学的に絶対に負けない」と豪語する敵・マーチンゲールを浜村渚はどう墜とすのか!? ほか「組み合わせ」や「レピュニット数」をテーマにした数学×キャラミス全4編。
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Posted by ブクログ
浜村渚も遂に11作目。つるかめ一族から少し間が空いてしまった。浜村渚シリーズは話によって数学色の濃い話と薄い話がある。今回は半分の話は濃く、もう半分は薄かった。1冊で二度美味しい。へへへ。
1を並べよ1を
レピュニテッド数がテーマの話。レピュニテッド数がレピュニテッド数で構成されるという不思議さもあるが僕はそれよりも魔方陣の謎の方が面白かった。タネがあるのはわかってるけどそれがどんなタネかわからない。素晴らしい謎解きやと思う。
私と彼の不等式
数学色薄めの話。不等式をおおらかな記号って言える浜村渚は十分文系の素質もあると思う。というより、理系文系って区別がそもそも不要だと俺は思ってるけど。数学のルールを上手くストーリーに絡めることのできる技術がさすが青柳碧人。
新宿恐竜大戦争
こちらも数学色薄目の話。俺が数学的な見地から話の落ちを予想できた稀有な話。テーマはコンビネーション。ここで浜村武藤のコンビネーションに焦点を当ててくるところが上手いなぁ。
恋人たちの赤と黒
テーマはカジノ。名古屋も出てきて、知ってるところが出てくるのはやはり楽しい。いつかは滋賀も………。マーティンゲール法が出てきたり確率のうっかりした間違いをついてきたりカジノと数学を絡めるのが上手い。数学知識もありながらかつカジノならではのドキドキ勝負も味わえる。次は期待値に期待したいところ。
浜村渚シリーズは何作で解決!というようなシリーズではない。この世に青柳碧人と数学が存在する限り、円周率のように続いていくだろう。次のテーマはインドだそうだ。出てくるとすれば、やはり「アレ」かなぁ。
Posted by ブクログ
確率論やら期待値ってこんなにロマンがある話だったんだ…なんてことを思った。一つ目の話に出てきた数学マジックは小ネタに使えそうなくらい面白い話だった。今回で今出ている浜村渚の計算ノートシリーズは読破したけれど、お陰で苦手だったはずの数学の世界を広げてくれて気がする。もう少し数学自分で勉強していきたい。