あらすじ
※本作品は 2015年8月14日~2016年1月15日まで販売しておりました『浜村渚の計算ノート 6さつめ パピルスよ、永遠に』と同一の商品です。
既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
浜村渚が罠にはめられた! テロ組織「黒い三角定規」の幹部を追う武藤龍之介と瀬島直樹は、渚を連れて栃木県に向かう。だが、そこには首領アドミラル・ガウスが待ち構えており、三人は囚われの身となる。絶体絶命の中、古代エジプト数学を操る男との知恵比べが始まった! ほか3篇収録。〈文庫書下ろし〉
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Posted by ブクログ
これは私の話になってしまうが、誕生日によって迎えた年齢が嫌でしょうがなかったのだけれど、これを読んで「この数は人生最後の完全数なんだ」なんてことを考えたら自然と自分の年齢の数字がなんとなく愛せるようになってきた。数学のみならず数字って面白いって思わせてくれるのはすごいなと思う。
Posted by ブクログ
計算ノート第6弾。
今回は完全数と集合、ナポレオンの定理について折り込みつつ、黒い三角定規の目的がかいま見えた一冊。
キュティーオイラーこと皆藤ちなみが一味に追われる立場になり、浜村渚もなにやらターゲットにされる中、黒の三角定規によるテロ活動は続く。
一味のボスこと、武藤刑事の知り合いでもある森本は、催眠を用いて、他人の脳に別の人格を植え付ける研究を進めていた。それによって瀬島と思い込んでいた武藤刑事の語り口調に、すっかり騙された。
一番ためになったのは集合のドモルガンの定理。いっつも試験で間違うんだよね~。
視覚化して、考え方を渚が説明してくれたのはとても助かった。
Posted by ブクログ
シリーズ 7冊目
今回は3編
数学ネタ、尽きないですね。
ナポレオンのやつが面白かったです。
集合のは、数学の部分かなり理解できないまま、読み飛ばしてしまいました。
しかし、渚ちゃんの親御さんは
娘が学校をしょっちゅう休んで、こんなに危険な目にあっているというのをご存知か、
親目線で心配になります。
Posted by ブクログ
青柳碧人による数学ミステリの第7弾。
前作はやや息切れ感のあった本シリーズだが、本作で少し息を吹き返した印象。行方知れずになったキューティー・オイラーの影がチラチラしながらもなかなかそこにたどり着けないのももどかしいながらも面白いし、本作の特徴である数学ネタもナポレオンが絡んできたり、完全数なんて普通に生活していると関わりなさそうなものがテーマになったりといろいろ思ってもみなかったアプローチがあり、興味深い。
実際の物語はそろそろいい加減ご都合主義的側面も目についてはいるが、それはそれで描かれている数学のうんちくや物語の面白さが減じていなければまあいいかと思わせる力も本作にはある。
はたしてどこまで物語が続くのか、ドクター・ピタゴラスは結局生きているのかなど、いろいろ気になることはあるので、次作も楽しみに待つことにする。
Posted by ブクログ
うわーい!計算ノートシリーズ待望の新巻だぜぃ。
ドクター・ピタゴラスの死によって分裂した黒い三角定規はキューティー・オイラーに死刑宣告を出した。
組織に居られなくなり逃亡する身となったキューティー・オイラーの居場所を知っていると、警察に保護された女性が証言した。
ある数において、その数以外の約数を全て足すとその数になる完全数。
49番目の完全数を追い求める修道院。
三角形の三つの辺を底辺にして正三角形を描き、出来た三つの正三角形の3つの内心をつなぐと正三角形ができる。
三角形の建物に隠されたナポレオンの定理。
二つの要素の集合に関する、ド・モルガンの定理。
テロリストがばら撒いた毒ジュースの解毒剤と、要素の濃度とは。
古代エジプトでは割り算の解は単位分数まで分解していた。
現代数学が捨ててきた古代の数学が浜村渚を罠にはめる。
以上、4本立て。
ホログラム映像で不敵に笑うドクター・ピタゴラス。彼は死んだはずでは。
7巻に続く。