「人間は運命をかえることができる 豹にない知恵をもって… そしてきみは豹じゃあない そうだろ?」
「バナナフィッシュ」という謎の言葉を巡るマフィアとストリートキッズの抗争が、国家の陰謀にまで発展していくという少女マンガらしからぬ骨太ストーリーと、アッシュと英二の絆がこの作品の魅力です。
高いIQと身体能力、美貌を兼ね備えたアッシュ。容赦なく人を殺す冷徹さと年相応の無邪気さ…十代で二つの顔を持たざるを得なかったアッシュの生い立ちはかなりハードですが、彼の心を救うのは銃を持ったことさえない日本人の英二でした。
第8巻にヘミングウェイの『キリマンジャロの雪』の豹の話が出てきます。“死”について考えたことがあるか、と問うアッシュに、英二は冒頭の台詞で答えます。ストリートキッズのボスであるアッシュに臆せず対等に向き合う英二だから言える、友への言葉。
血腥い世界で見返りを求めない友情がいかに難しく、そして奇跡のようなことか。この作品を読み返す度に涙し、マンハッタンに思いを馳せています。
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10年連載して完璧な最高の漫画
連載された頃、私は小学生でしたが内容も難しいのにハマり、ずっと大好きな漫画です。
一番好きな漫画。
こんなに内容がしっかりして設定も無理がなくリアルであるのにストーリー展開が面白く、心理描写もちゃんとしてて、こんなクオリティが高い漫画は他にないと思う。
アッシュを敵対視するオーサーや月龍、愛情の裏返しで激しい怒りを持つゴルツィネ。それぞれの敵対する理由、それに至る感情も見えたり、奥深いです。
何度も泣くシーンはありますがやはり、最後の英二からの手紙で号泣しました。
人を殺したから、簡単にアッシュは普通の幸せは得れない、血なまぐさい世界で生きるしかないから、このラストなのも納得。
殺されてしまうけど、最後に英二の手紙で彼の気持ちがアッシュの心だけは救っていて、バッドエンドなのに、アッシュの幸せや希望も見えたり、ラストまで最高でした。
80~90年代の話なのに、当時は普及してなかったPCでハッキングしたり、武器のマニアックな情報や麻薬を調べ資料を纏めるアッシュの頭の良さは、当時は最先端で斬新で驚いたのを覚えています。
これが少女漫画に練習されてたことも凄いです。ハードボイルドに近い作品ですが、所々で少女漫画特有の表現もあり、他の漫画とは比べられない作品。
内容の構成、戦闘シーンのアクション、心理描写等、どれもちゃんと表現されていて、一番好きな漫画です。これを読まずにいたら損だと思います。
それほど面白い!
Posted by ブクログ
ずいぶん前に人に薦められていたけれど、内容的に渋って渋って、今更ながら一気読み。
20巻の番外編まであっという間に読みました。
巻数はそれほどではないが、すごいボリューム。そして想像していたよりも胸が苦しくなったけど、読んでよかったという爽快感もある。
アッシュの気持ち、英二の気持ち、どちらの気持ちになればいいのやら…
もう大人に足を突っ込み、かつぬくぬく甘ったれて育ったわたしに理解できない葛藤がたくさん描かれていて読んでいて苦しい、けど読まずにはいられない。
苦しい中でアッシュが英二と年相応に笑ったりもして、2人の絆の深さも読み応えを増してると思う。
そんな相手に出会えたってことが、こんな環境の中でも大きな救いなのだろうな。
わたしもそろそろ出会えるよう祈ってます。なむなむ。
最後まで揃えたのでゆっくり読んでます。
内容はアニメで知ってるのと、最終巻とその前の巻は既に読んでいます。
それでもこの世界観に引き込まれます。
全て知っていても面白い、この作品が大好きです。
一巻はここまでなんですね。
Posted by ブクログ
結末には納得いきませんが(好き過ぎて)、政治的要素や心理描写が巧みで面白いです。また、アッシュは今まで読んだ漫画の中で最高の男の子です。
Posted by ブクログ
ショックすぎるラストを最近ようやく受け入れられるようになってきた…
仕方ないとはいえたくさん人を殺したのだから…という作者の言葉に納得。
Posted by ブクログ
『バナナフィッシュ』を追うアッシュとそれを巡る戦いの話。何度読み返してもこの世界に引き込まれます…そして切なくなっちゃうんだ…アッシューーー><。とっても壮大な話です。気合いを入れて読みたい話。/全19巻