あらすじ
加藤恵への告白。そしてゲーム完成に向けてのラストスパート。あの日、あの坂道での運命の出会いからすべては始まった。もうお前は冴えない彼女なんかじゃない、胸がキュンキュンするメインヒロインだ!
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「ラブコメが好き! でも、よくある展開じゃ物足りない…」とお悩みの皆様に読んでほしい一冊です。
本作は、名手・丸戸史明が手がける“ヒロイン育成”ラブコメ。
王道を踏襲しつつも、その枠に収まらない新しさが詰まっています。
物語の始まりは、まさにラブコメの定番。桜の舞い散る通学路で運命の出会い——のはずが、相手は全く印象に残らない“冴えない”クラスメート。 しかし、主人公は決意します。「ならば、俺がお前をメインヒロインにしてやる!」と。ここから始まるのは、単なる恋愛物語ではなく、“ヒロインをプロデュースする”という斬新な視点のラブコメです。
特におすすめしたいのは、丸戸節とも称される、女性キャラクターの心理描写の巧みさ。ツンデレ、幼なじみ、クール系…個性豊かなヒロインたちが、それぞれの魅力を存分に発揮しながらも、どこかリアルな感情を持ち合わせているのが本作の魅力。会話のテンポも心地よく、時に軽妙、時に切なく、読者を引き込んで離しません。
また、文章が柔らかくて読みやすいため、読書初心者にもぴったり。
ラブコメの新境地を開拓した本作、ぜひ手に取ってみてください!
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Posted by ブクログ
とうとう冴かの完結!
最初から最後までずっと面白く、楽しませてもらいました。加藤恵は安芸倫也の一番のメインヒロインになりましたね。
人間の多面性をここまで表現している作品はなかなかないんじゃないでしょうか。この作品を通して丸戸史明のファンになりました。
深崎先生のイラストも同様にすごく好きになりました。
チョロインの魅力
映画版でも言ってたことだけど、加藤恵というヒロインは敷居が低い。つまりチョロイン(褒め言葉)。
まぁ、ちょっと真面目に話すと、結局人間はお互い理解し合うために歩み寄ろうとしない限り、友達にも恋人にもなれない。だから、クリエイターの枠から出ることができなかった詩羽先輩と英梨々は倫也に選ばれなかった。倫也のやることに何だかんだで最後まで同じ目線で付き合えるのが、王道なメインヒロインなのかも。それが敷居の低いってことだと思う。
まぁ、僕は詩羽先輩がお気に入りだけどね(笑)普段クールさと取り乱したときのギャップがたまらんw
冴えかの13の感想
絶品です。最終巻を飾るのに相応しい、最終巻であるのが心から残念な最終巻でした。
・キスシーンはやっぱり良かったですね。そこまで行く、過程も。
・最後の方で、加藤恵がメインヒロインになるところも面白かったです。
・それで、坂道3部作がどんな感じになるのか、ぜひ見たいと思ってしまいました。そういう意味でも完結はとても残念でなりません。
・作品全体を通じた、同人、業界の裏話的展開もやっぱりあって、面白かったです。
正直、大学編とか社会人編とかを望みたいところです。
ともあれ、完結、お疲れ様でした。
Posted by ブクログ
ありがとう丸戸文明……
これまで踏み外した道を全力疾走してきた倫也くんが一つのゴールを迎え、歩むべき道を二人で一歩ずつ、その景色をしっかりと胸に刻んでいく。「転」のない最高のエンディングがまさにここにあった。
恋愛のドキドキ、ズタボロ、全部ひっくるめて
イチャラブって最高なんですね……
恵は最高のメインヒロインだったよ……
え、これで本当にエンドですか?
いや内容はカップルにニヤニヤしまくって、サブヒロインへの思い入れもしちゃったし、面白かったんですけどね。
ただこうなんというか……「これからも続く」感の強すぎる締めと申しますか、続編として「冴えない新米クリエーターの育て方」(仮)とかが発売される期待が出てしまうというか。
だってだって、気になるじゃないですか! 倫也の新企画の内容や行方とか、成長していく倫也くんの過程とか、二人を迎えに行くその姿とか!
グランドエンドでしょ、グランドエンドが必要でしょう、これ!
確かに、確かに加藤との恋物語は一度終わりなんだろうけど、けど! ラブコメとしては終わりなのかもしれないけど!
でもでも、倫也と「恵ソフト」の躍進の物語は欠片も終わってない!
しかも倫也くんの恵を選んだ理由の吐露とかさあ、サブヒロインルートが見たくてたまらなくなりますし!
後日ギャルゲー(エロゲでも可)として完全版が発売されないともやもやが晴れないです……。あと後日談のファンディスク。
というわけで、あまりに続きを期待する引きでエンドという点で星4にします。ゲームか続編で補完されたらもちろん星5!
なんというか、小説家ではなくどこまでもゲームライターだとしみじみと感じる終わり方でした。