あらすじ
理不尽で我侭で好色な男の周辺に生起する幾多の波瀾。父と子の関係を軸に戦後生活の有為転変を力強く描く、著者畢生の大作。
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Posted by ブクログ
著者自らの父をモデルとしたとされる「松坂熊吾」の物語。子にとっては厄介な父親の人生は読むものを飽きさせず、傍若無人の思えた人物に垣間見える人間らしさややさしさに魅入られずにはいられない。
Posted by ブクログ
敗戦2年目の大阪を舞台に、戦前の事業や財産を取り戻そうとする松坂熊吾の物語。
とはいえシリーズの第一部であるのに、熊吾は既に50歳。
今後は徐々に息子の伸仁の話にシフトしていくのだろうけれど、とりあえず今はまだ赤んぼなので。
豪快で男気があって人を見る目に長けている熊吾だが、短気で嫉妬深く暴力に訴えるところが欠点。
身近にいるとちょっと厄介かもしれないけれど、読者としていうならばとても魅力的。
疎開していた故郷の宇和島から大阪に戻ってみれば、自社ビルには闇市が入り込み、勝手に商売をしている。
まずそれらを立ち退かせ、商売の糸口をつけなければならない。
昔世話をした人に裏切られたりしながらも事業は成功するのだが、ようやく生まれた息子が虚弱で、結局再び宇和島に戻ることになるところまで。
しかし過去の出来事や生い立ち、家族のあれこれなどを絡めながら語れる物語は、複雑でありながらも読みやすい。
っていうか、すこぶる面白い。
「このままで終わると思うなよ」と思いながら本を閉じた。←誰に喧嘩を売っているのか(笑)
Posted by ブクログ
はたして人の運命というのは生まれ持った天命なのか、はたまた人が手繰り寄せる人命なのか。破天荒ながら義理人情に厚い松坂熊吾を中心に、様々な人間臭いドラマが次々に巻き起こる。重厚な人間ドラマを描いた超大作。いや、何が大作って、1990年に第一部が出版されて以来、いまだに完結されてないっていうね。ちゃんと完結される日が来るのだろうか。
とりあえず4卷まで読み終えて印象に残ったフレーズ。はちゃめちゃな熊吾さんだが、こう生きて行く上でとても重要な「核」になるような発言が散りばめられてて、ハッとすることが多いのがまたこのシリーズの魅力。
・子供ってのは、血がつながったかけがえのない存在だが、それでもやはり理解が及ばない他人でもある。だからこそ、心を砕きに砕いて分かろうとする。この他人だけども真剣に分かろうとする相手が子供。子供がが居ないとこの経験が出来ない。その結果、やはり他人に対してどうこか機微を知らん奴が多いように思う。
・自尊心より大切なことがあることを知らにゃいかん
・この子が将来どんな素敵な子に育ち親を喜ばせるかわからん、草の根を食ってでも育てにゃいけん。