【感想・ネタバレ】三国志 四の巻 列肆の星(新装版)のレビュー

あらすじ

宿敵・呂布を倒した曹操は、中原での勢力を揺るぎないものとした。兵力を拡大した曹操に、河北四州を統一した袁紹の三十万の軍との決戦が迫る。袁術軍の北上に乗じ、ついに曹操に反旗を翻した劉備。父の仇敵黄祖を討つべく江夏を攻める孫策と周瑜。あらゆる謀略を巡らせるとともに、圧倒的兵力で曹操を追い詰めようとする袁紹。戦国の両雄が激突する〝官渡の戦い〟を描く、傑作「北方版・三国志」新装版第四巻!

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Posted by ブクログ

ネタバレ

つくづく漢(おとこ)を書きたい作家なのだな、北方謙三は。
呂布が斃れたあと、彼が力を入れて書いているのは、張飛。
劉備の徳の高さを際立たせるために、あえて兵たちに厳しく当たり張飛。
彼の優しさは厳しさの奥深くに隠され、これが後々張飛の命を奪うことになる。
それに引き換え、今回曹操に捕らえられ、恩を返したうえで劉備のもとに帰った関羽の活躍などは、かなりあっさりとしか描写されない。

数対数の戦いはあまり興味がないのか、この巻の目玉である「官渡の戦い」すら、勝利を決した手前までしか書かない。
袁紹の没落は既定路線として、ナレーターベースで処理される。

かなりクセ強の『三国志』だな、と今更ながら正統派の流れをちょっとおさらいしながら読んでみたりする。

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2024年10月13日

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