あらすじ
北へ!! ホムンクルスが「お父様」と呼ぶ男によって錬金術の発動を止められたさなか、メイとスカーが使用した東方の錬金術『錬丹術』の謎を追うことに。メイが北へ旅立ったという情報を得た兄弟は一路、北方司令部よりさらに北に位置する隣国ドラクマとの国境付近を目指す。「賢者の石」を体内に隠すキンブリーの出獄! “ブリッグズの北壁”アームストロング少将登場! 物語は新たな局面に向けて静かに動き出す。
(C)Hiromu Arakawa/SQUARE ENIX
昨今の少年漫画の中でもっとも構成力のある作品はと問われたら、迷わず推すのがこちらの“ハガレン”。
アニメや、山田涼介さん主演の実写映画が記憶に残っている方もいるのではないでしょうか。
正直、漫画の構成力って何かよくわかりませんよね。わかります。
とりあえず騙されたと思って1巻を開いてみましょう。……ふむふむ、どうやらチビって言われると激怒する三つ編みの少年が主人公なんだな……こっちの鎧が弟ってどんな家庭環境だよ……いや無能ってそんな……錬金術ってこんなあっさり使えるの……何この絶望展開……ちょっとこのキャラ強すぎるよ……あれ、さっきの話がここでこう繋がるの……えっあの伏線がここで回収されるの……うおおおおおエルリック兄弟!!……ここでこう来るかッッッ!!……荒川先生天才かよ!!!!と、あっという間に読み終わるはず。
最終巻を閉じた時、あなたは否応なく“格の違い”を味わうことになるでしょう。
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匿名
やはり似ている
読めば読むほどドイツっぽい印象が強くなる。
そして北の大国がロシア(ソ連)としか思えなくなる。
もちろんイシュヴァールの民の殲滅や軍事大国としての在り方も。
その辺りをどう読むか、是非教えてもらいたいです。
匿名
絶対やばい
最後に出てきたやつ、絶対やばいやつだよね。やはり主人公側の思い通りにいかない展開はイライラするけど、しかしそれを上回る面白さがこの作品にはある
Posted by ブクログ
イシュヴァールを経て、それから逃げるのでもなく正当化するのでもなく
愚直なまでに覚悟を決めて進むマスタング大佐、
その背中を守ろうとするホークアイ中尉。
凄まじい決断であると思う。
話してくれてありがとう、と言うエドもまた素晴らしい。
一方、ノックス先生からアルも話を聞いているというのもまた良い。
それらを話した上で、喧嘩をするな、とメイとランファンに先生が言うのが
じんとくる。
最終回で先生がおっしゃっておられたが、確かに
キャラクターたちは挨拶やお礼をきちんとする。
エドがホークアイさんに言うのもそうだし、
メイがアルに助けてくれてありがとうと言うのもそうだ。
フーさんとランファンがノックス先生にお礼を言うシーンも然り。
イシュヴァールから後敢えて検死専門に転じたノックスさんに
命を助けてくれてありがとうという一言。
そして、息子が医者を目指しているのだという言葉。
全てが過去になる訳ではない。それでも、少しでも救われただろう。
だからこそ、人は生きていけるのだと思う。
セリムと奥さんとエルリック兄弟が会うシーン
短いが、今後の展開を考えると非常に重い。
そして、舞台は北へ向かう。
血の滾る展開である。
Posted by ブクログ
初読。ホークアイ中尉が、エドという少年を目の前にして過去やこれからの展望を話したことで、とても大人に見える。そしてメイとランファンに、殺し合わないで欲しいと言うノックスの背中は寂しそうだった。彼女ら従軍し(てい)た者達は既に十分自覚していたが、彼女らがイシュヴァールで行った事は決して褒められるものではない。それでも過去に縛られて動かないのではなく、先を見据えて行動する大人の人たち。これが良いことなのか悪いことなのかはわからない。それでも、次の時代を生きる人々には幸せになって欲しいと願いながら今を戦い、生きる姿は素晴らしいと思う。この姿勢が大きな目的を達成するためには不可欠であり、ひいては物語を厚いものにする要素であると考えられる。
エドは大佐と520センズの約束を交わす。一巻ごとに約束してるな兄さん。
シン国の仕えの者たちは一旦離脱。キンブリーさん出所。どう物語に絡んでくるか楽しみ。エドとアルはメイを追いブリッグズへ行く。オリヴィエ少将初登場。様をつけて呼びたくなる。スロウスも実体が初登場。強そうだけれども最後まで立ちはだかるキャラには見えない。スカーとキンブリーの戦闘は決着つかず。キャラが北のその先に集結し始める。次巻も楽しみ。
Posted by ブクログ
16巻目。
舞台は北へ。
グラマン中将が食えない感じで好きです。若くて真っ直ぐなキャラも好きだけど、こういう老練なキャラが目立って欲しいな。