あらすじ
「賢者の石」「軍部に暗躍するホムンクルス」。すべての謎がある一点を指し示す…、その名は《イシュヴァール殲滅戦》。軍事国家として急成長を遂げるきっかけとなった最大の内乱は、エドやスカーの出現により新たな解釈とともに再構築される。ロイ、リザ、マルコー、アームストロングとノックス、そしてスカー。固く口を閉ざし語られることのなかった過去が、今明らかになる。
(C)Hiromu Arakawa/SQUARE ENIX
昨今の少年漫画の中でもっとも構成力のある作品はと問われたら、迷わず推すのがこちらの“ハガレン”。
アニメや、山田涼介さん主演の実写映画が記憶に残っている方もいるのではないでしょうか。
正直、漫画の構成力って何かよくわかりませんよね。わかります。
とりあえず騙されたと思って1巻を開いてみましょう。……ふむふむ、どうやらチビって言われると激怒する三つ編みの少年が主人公なんだな……こっちの鎧が弟ってどんな家庭環境だよ……いや無能ってそんな……錬金術ってこんなあっさり使えるの……何この絶望展開……ちょっとこのキャラ強すぎるよ……あれ、さっきの話がここでこう繋がるの……えっあの伏線がここで回収されるの……うおおおおおエルリック兄弟!!……ここでこう来るかッッッ!!……荒川先生天才かよ!!!!と、あっという間に読み終わるはず。
最終巻を閉じた時、あなたは否応なく“格の違い”を味わうことになるでしょう。
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匿名
世界の姿
イシュヴァールの掃討作戦。戦争とはこういうものだというものが象徴的に描かれているように思う。
この話が盛り込まれていることが、鋼の錬金術師のすごいところだと思う。
匿名
イシュヴァール
様々な人物が傷を負ったイシュヴァール殲滅戦争の回想。現実でも民族絶滅を掲げて戦争仕掛けるやべー国もあるし、すごく生々しくて読んでて悲しくなった。でもすごく面白い。
Posted by ブクログ
遂に明かされるイシュヴァール殲滅戦、
そしてマスタングらの過去。
エドに尋ねられて、主観でしか語れないがと前置きをする
リザさんは真っ直ぐだなと思う。
割り切れ、戦場という特殊な場所に正当性を求めるのが可笑しい
というキンブリーの言葉もまた、間違いではないと思うのだ。
死にたくないから戦うというヒューズさんの言葉も正しいだろう。
何故戦うのか、理由が見つけられなかったアームストロング少佐も
人としては正しいだろう。
人それぞれなのだ。
マルコーさんとノックスさんの会話も印象深い。
スカーの腕の入墨の理由もまたここで明かされる。
マスタングさんの下に配属された兵たちが、
悩みながらも逃げず先陣を切ったあなたは俺たちにとっては英雄だ
という言葉もまた真実の一端なのだ。
リザさんの背中を任され焼いた大佐の背中をリザさんが任される。
任せるということはいつでも後ろから撃てるということだと言われる。
痺れる言葉だった。