【感想・ネタバレ】梅安冬時雨 仕掛人・藤枝梅安(七)のレビュー

あらすじ

白子屋一味との因縁は、やすやすとは切れない。知略に秀でた敵を倒すための梅安の秘策とは……。著者急逝により未完となった梅安シリーズの最終話。江戸の悪漢(ピカレスク)小説としても自眉のシリーズだけに惜しまれる。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

絶筆の最終巻。終わってないが、終わりとしてとても自然な印象。
梅安の心変わり、家を建てること、おもんとの別れ、徐々に終わりが見えてきた中、次々と現れる刺客との殺し合いの無限地獄の中にいること、生きてる限りその地獄から抜け出せない、梅安にとっての日常が続くという物語の終わり方のような印象。
梅安が倒される可能性も示唆しつつ、続く日常の地獄ということで、却って、仕掛人としての世界観、刹那的な修羅を味わえた。

付録の梅安余録がまた、秀逸。
男はどうだとか、女はどうだとか、女郎の話なんかも出てきて、今の時代とは異なるものの、編集者と違って、池波さんは男女の区別が少なく、人間とはという視点で共通の発言をしているのが、人を人として見る池波さんの眼差しを感じる。
曰く
男も女も共通して、人の身になって考えるということができる人が一番いいわけだよ。なかなかできないことなんだけどね。

そして、我欲が少ない方が幸せになれる。俺も我欲がつよいと言うことば。

池波さんの眼差しに、優しさと厳しさが同居している。この相反するものを体現できるのが、大人なんだと思う。

大名が、好悪を言わない、料理がまずいと言うことを言わないのは、その料理を作った人に累が及ばない様にする配慮からとのこと。そしてそのための教育を受けていたとの言葉は改めて勉強になる。

geminiで、大名の教育本を調べたところ、儒教の大学がルーツだと知る。
ということで、初めて大学を読もうと思った。四書五経も、論語より前の書と誤解していたので、よい勉強の機会となりました。

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2025年12月29日

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