【感想・ネタバレ】ST 警視庁科学特捜班 赤の調査ファイルのレビュー

あらすじ

大学病院に搬送された男が急死した。医療ミスを訴えたものの民事裁判で敗れた遺族が刑事告訴をしたため、STが捜査を開始する。その大学病院で研修医をしていたSTリーダーの法医学担当・赤城左門は、捜査の過程で、封印していた自らの過去と対峙する――。感動のラストが待つ好評「色シリーズ」第2弾。

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「赤の調査ファイル」は、赤城が主役のストーリー。
一匹狼を気取る、どこか得体の知れない赤城の、悲しく苦しかった過去が明らかになります。
STのリーダーとして、法医学者として優秀な赤城ですが、STにたどり着くまでには、対人恐怖症と言う障害を抱え、仲間に欺かれ、必死にもがき苦しむ姿があったのですね。
今作は、今までになく心に染みるストーリーながら、内容的に重苦しさも感じていたのですが、ラスト、赤城がSTメンバーを仲間だと言い切る場面は、光が差した感じがしてホッとしました。
これからのSTが、よりチームとして成熟していく予感がして、黄・緑・黒のストーリーにも期待大です。
早速、続きを読もうと思います。



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2021年03月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

ST色シリーズを読み終わりこのレビューを書いていますが、本作は色シリーズ中で最高の出来栄えではないかと思います。いや、ほんとうにおもしろったです。

赤城の過去と彼がこれまで抱えていた苦しさが丁寧に描かれており、日頃の一匹狼だと言い張っていることや女性恐怖症に陥った経緯がよくわかり、赤城というキャラクターを深く理解することができました。

また本作の題材となった事件はいわゆる医療過誤(とは最終的にはちょっと違ったのですが)ものということで、巷で言われる「専門性の壁・密室の壁・封建制の壁」という3つの壁が立ちはだかります。専門性の壁については赤城をもってすれば突破できるものの、残り2つがSTの捜査を難航させることに。

捜査の結果、病院として正常な判断ができるかどうか試すため、とある医師・小山が仕組んだ故意の医療過誤であったことが判明します。3つの壁のうちの一つである「封建制の壁」に対するものであったといえるわけですが、なんともやるせない気持ちになります。小山の狙いは理解するできるものではありますが、それにより一人の尊い命を失う結果となりまし…。被害者の妻の心情はいかばかりか、と考えさせられてしまう内容でした。

小山には葛藤といったものなかったのかな? 読み手の自分としては多少なりとも「自分だったらどうするかな? 命も大事だし、病院の闇を告発もしたいし…」と相当揺れるはず、と思いましたが、小山は被害者の病状を診た時点できっぱりと犯行を決意したように見えます。病院の閉鎖性に嫌気がさして葛藤すら抱かない状態になっていたのかもしれません…。

こういった点を踏まえると本作は非常に社会性の高い内容といえると思います。赤城をはじめとした登場人物の心情やそれぞれが抱える事情などを描き切っており、読み手の心に(少なくとも自分には)ズッシリとした何かが迫ってくる作品でした。

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2020年12月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

このシリーズが好き。
一人一人の登場人物にしっかりと個性があって、ストーリーも読み進めやすい。

この話は、登場人物の中で"赤"の色で表される赤城に視点が置かれて物語が進んでいく。

知らなかった赤城の過去を知れるのと同時に、STが言葉に出さずとも仲間であることを感じ取れる内容だった。

事件の内容も、最後までどうなるのか予想がつかないものだった。

遺族の方にとっては、怒りのやりどころがない物語であったかもしれないなと、少しばかり重い気分にはなったが、最後まで一気に読み進めてしまう面白さがあった。

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2020年10月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

今回は赤城さん。赤だから当然か。研修医時代が当然ながらあったわけで、そこでの確執のようなものがとてももどかしく、これもまた医療現場のある意味事実かと思うと心が重くなりました。人一人を殺すには余りに身勝手な動機だった。医療ミスの裁判は本当に泣き寝入りなるんだな・・・。でも、被害者の奥さんが強い人なのが好感持てました。次に行きます。

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2020年02月04日

Posted by ブクログ

ネタバレ

色シリーズ第2弾。赤城左門中心の話。赤城の過去がわかる作品。他の話とは毛色がことなるがやはり面白かった。

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2015年08月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

おおお、ドラマとだいぶ違う。
ドラマすごいね。思い切って変えてくるね。
あの誘拐のくだりは全くなかったのか。
ますますもう一度ドラマを見たくなる。
小説版の赤城もいいけどね。
やっぱり赤城ちゃんって呼ばれてモテモテだったらしい。
でもだいぶシリアス。
ドラマでは左門ちゃんだったね。

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2015年03月30日

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