あらすじ
堂場瞬一渾身の警察小説シリーズ、絶好調の第5弾!
“燃える氷”メタンハイドレートの研究施設で起きた密室殺人事件。殺された研究員が開発していたある技術とは? 中国人窃盗団による宝石店爆破事件に関わった刑事総務課の大友鉄は、夢のエネルギー資源をめぐる最悪の謀略に巻き込まれていく――。「警視庁追跡捜査係」シリーズと相互クロスするシリーズ最大の難事件、ここに開幕!
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
これまでの作品の中では一番面白かった。
実は、前作の「消失者」が私の一番だったのだが、今作はそれを越えたと思う。
事件の背景の大きさや複雑さに、戸惑い悩みながら地道な捜査を続けるが、なかなか見えてこない真相に疲労と苛立ちを募らせる大友鉄。
父親としての姿もさることながら、今まで以上に刑事として捜査に臨む姿が描かれており、刑事物としての読み応えが増した様に思う。
新しい展開は、佐緒里との偶然⁉︎の出会い。
事件を通して出会うとは、あまりに出来過ぎだなぁとは思うものの、嫌な感じは無く、むしろ応援してしまうのは鉄の人徳だろうか。
ラストは、事件が100%解決を迎えられずにモヤモヤする中、鉄が何者かに狙撃されるという最大のピンチを迎えてしまった。
この続きは、堂場さんの別作品とのコラボという掟破りの展開となるらしいのだが・・・楽しみでワクワクしてしまう。
早速、そっちを購入しなくては。
Posted by ブクログ
先生こういう設定好きなのかな。
堂場先生の作品の中では、読んだことがあるような気がした作品だった。
新鮮味があったのは
ロシアと中国、両国が出てくること。
難しそうな社会的な背景がストーリーに馴染んでいて、勉強にもなりそう。
始まりは強盗、刑事味はあまり感じないスタートだったが
その強盗もただの強盗ではなく、もやもやしたまま次は殺し。
大友さんは多方面に引きがあるんだな〜と。
最後はあの作品へ続く。
大好きなシリーズへ
Posted by ブクログ
このシリーズには珍しく密室トリックか?と思わせておきながら、
そこはぐだぐだになりながら、
事件解決までなだれ込むというのは、
ミステリーとしてはどうでしょう。
主人公をはじめとした刑事さんたちのプライベートにかなり興味があるので、
そのぐだぐだで怒ったりはしませんが、
見合い話の相手が事件の関係者という安直な展開の方が
ちょっと引っかかります。
それよりも、びっくりなのはラスト。
なーんだ、捜査一課に戻るのか。
お邪魔虫っぽい存在として、
または岡目八目的な立場で、
事件を解決していくスタイルが面白いんだけどな~、残念と思いながら読み進めて、まさかの銃撃。
次作が楽しみです。
Posted by ブクログ
淡々と殺人事件と強盗事件の捜査が続き、途中でリンクし大きなどんでん返しや謎解きもなく解決し物足りなさを感じていた中で最後に驚きの展開が待っていた。
子育てと仕事の間で悩んでいた大友がある決断をした中で起きた出来事が今後どのように繋がっていくのか、より読者に興味を抱かせる展開は見事であった。