田中康雄のレビュー一覧
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1、専門的な知識と、当事者ならではの目線
専門家と当事者の両方の目線から書かれている点がおもしろい、特に”発達障害か否か”ということの曖昧さ、判断の難しさについて触れられているところが興味深いです。確かにそうなんですよね。発達障害の診断を受けても、じゃああれは発達障害のせいだったんだ、この失敗は発達障害のせいなんだってゆう発想になるのはやっぱり難しく、また周りも常にそういった目で見れるかといったらそうではありません。だからこの本のタイトルになっている”うまく生きる、うまく活かす”ということが重要になってくるのでしょう。
2、自分の特性の理解、対処法や生活の工夫に目を向ける
「発達障害を持 -
Posted by ブクログ
当事者と医師の共著ですが主に医師中心の著作です。
双方の意見が聞けるので、医療との関わりについてのヒントが欲しい方にはいい本かと思います。
とはいえ、具体的な発達障害の生き方活かし方が沢山書いているわけではないので、読み物てきです。
P195
著者が診療で心がけている点として
1発達障害を控えめに診断する
2生活環境の整備を検討する
3身近に正しく理解してくれる人を増やす
4職場環境の調整を検討する、環境整備をお願いできそうか、患者さん自身が不利にならないようにする手立てを考える
5これらの流れのなかで、有効と思われる薬物について、期待する効果と副作用などについて説明し、無理強いせずに使って -
Posted by ブクログ
発達障害の大人に対してあらまほしい配慮は、「私だってそうしてもらいたいわ」ということが多く、なんだかすっきりしません。
何が障害で、何がわがままなのか、はっきり線を引くのがむずかしいからこそ、発達障害者は「甘えている」「努力不足」という評価を受けやすい。
発達障害という診断名がつくことは、周囲の評価を変える点で意義があるけれど、どう配慮するかについてはスタートラインにつくだけのこと。
理解者(仲介者)が、問題が「障害」にあるのか「わがまま」にあるのか迷ってしまうと、職場の空気は乱れる。
障害を理解し、仲介するって難しいことだと思いました。