樋口美沙緒のレビュー一覧
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ムシシリーズ7作目。グーティサファイアオーナメンタルタランチュラ×性モザイクのナミアゲハのcp「愛の在り処をさがせ!」の続編です。
既に電子配信されていた『愛の在り処は見つけたけれど』と『続・愛の在り処は見つけたけれど』の2本と、シモン視点のその後4本、おまけ『愛の在り処は今もまだ』が1本収録されていました。
前作、ラブラブはやっとこれからって感じ…と感想に書いたとおり、子供までいるのに愛する事には不器用だった二人(特にシモン!)がやっと愛に目覚めるまでが描かれていて、読者にとっても念願叶った(笑)話になっていました。
シモンを追いかけて空と二人ケルドアにやって来たはいいけど、葵はそこで肩身の狭い思いばかりか、身の危険まで感じるような冷遇を受けていて心配しまくりました。
でも、いつも芯の強い葵は笑顔でぐっと踏みとどまっていて、シモンや空への愛の強さを感じました。「愛して欲しい」から「愛したい」に変わった葵の母性愛は強力!シモンにも発揮されていて、彼はかなり救われていたようだけど…ラブラブとはちょっと違ってて。
シモンはHに関して独特な見解があったようですね…w
どうなる事かと思ったけど、葵が危険な目に遭ったところからの急激なシモンの目覚め?に大変萌えました。
無感情→激情へと、一気に変わったシモン!!
ヤバかったです。
前作思い返すと、素晴らしい変化です。すべては葵と空のおかげ。
フリッツが"唐変木"って言ってたシモンが、成長&変化して甘い言葉を言えるようになるのを想像するだけでもニヤつけるな~と思ってたけど、いざそういう場面に遭遇するとニヤつくどころかジタバタしちゃいました!
すごくラブラブで幸せそうな彼らの姿を見届けることができて、スッキリ。感無量でした。
次回はぜひマヤマヤのお話、期待してます! -
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「愛の巣へ落ちろ!」「愛の蜜に酔え!」「愛の裁きを受けろ!」「愛の罠にはまれ!」「愛の本能に従え!」に続く虫シリーズ第6弾。
グーティサファイアオーナメンタルタランチュラ×性モザイクのナミアゲハ。
シモンと葵が愛を見つけるまでの話です。すごく切なくて、涙無くしては読めなかったです…ボロ泣き。
♂×♂の愛の話ではあるけど、シモンと葵の間には二人が背負った母と子供の愛と葛藤が根深く存在していて。
なのでエロよりも、葵と空とかパパとママとか、そういう絆と愛情みたいなものがメインになった展開でした。
大きな愛の物語になっていましたね…
シモンと葵は、身体から始まった関係…というか、子作りから始まった関係なので、ラブが置いてきぼりでw
そこが今回の一番の注目点でもあったので、そんな二人の気持ちがどう動いてどう近づいていくのか、本当に焦れ焦れとさせられました。
無償の愛をくれなかった母親たちのせいか、シモンも葵も愛に不器用で意固地なのですw
葵が「愛して欲しい」から、「愛したい」に変換できたのは、きっと無邪気な空の存在のおかげですね。空はパパやママを大好きなだけじゃなく、親よりずっとしっかりしてて頼もしくかわいかったです!
二人のラブラブは、やっとこれから始まるかんじですね。
フリッツが"唐変木"って言ってたシモンが、成長&変化して甘い言葉を言えるようになるのを想像するだけでもニヤつけます。なんか無理そうな気がするけど…
後日談、甘いのてんこ盛りでプリーズ! -
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ネタバレパブリックスクール完結巻。
前巻はどうにも受の性格が好きになれず、攻が気の毒に思えて仕方がなかったのですが、ここにきて一気に盛り上がりを見せてきました。
正直、檻の中編では冗長に感じていまいち乗り切れなかった部分も多かったのですが、今回はもう序盤からフルスロットル。
ついに身体の関係を持ってしまったふたりの爛れるような、夢のような時間が終わりを告げ、新たな風が吹き込みます。
ジョナスの登場により、受と攻の関係は急激に変化し、絡まりすぎて解くこともできなかった糸が、ゆっくりと解かれていくような展開には思わずため息が零れました。
受の世界は開けてゆき、本来の朗らかな性格を周囲が気づき始めると同時に、攻は焦りによって取り乱すようになっていきます。
不器用で、優しくて、本当は情深い攻に涙しました。
受が鈍感すぎるんですが、「僕かよわいの……」からの見事な脱皮により、その魅力は開花。
前巻の受に対するイライラは何だったのか、と思うほどページを捲る毎にどんどんと受のことが大好きになっていきます。
あっという間に過ぎていったパブリックスクールの生活も終わりを告げ、ふたりの別れのシーンではもう号泣。
こんなに美しいキスシーンは、そうそう見られないというくらい、ドラマチックで切なかった。
日本とイギリスに離ればなれになってから八年。
社会人になった受は新たな人生を踏み出していましたが、未だに攻との思い出が胸に燻っていた時に、再会を果たします。
そこからの展開はもうジェットコースターのようで、好き好きアタックをしていた前巻の空振りが嘘のように、攻は受に執着してきます。
彼の焦りとは裏腹に鈍感すぎる受にやっぱりイライラしっぱなしだったんですが、ジョナスやギルなどの魅力的な脇役の活躍もあり、ようやく二人が結ばれた時は、もうなんだか感無量。
ふたりの12年を一緒になって見守ってきたような気分で、心から良かったねとほっと一息つきました。
愛を押しつけるしか出来なかった受と、受け取りたいのに押し返さなければなからなかった攻。
攻の不器用で大きすぎる愛情に、もう歓喜の涙がだらだらです。
受視点ですが、私は最初から攻の方に感情移入しすぎて、かなりの攻贔屓で作品を読んでました。
受以上に愛に飢えてた攻が、もう何の不安もなくウザいくらいの受の愛を受け取れるかと思うと、嬉しくてなりません。
そして挿絵が神です。
一枚一枚が芸術的で、パブリックスクール編の挿絵はもうどれもこれもうっとり。
BL小説の挿絵は、文章を邪魔するものがままありますが、この作品は邪魔するどころか作品を更に引き立てるような仕上がり。
光と影のコントラストが非常に美しく、この閉鎖的な世界観を見事に表現されていて脱帽です。
あとはスピンオフでジョナスの話希望。 -
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完結編です。
パブリックスクールを舞台に、英国貴族社会の容赦ない身分差の中で生まれたエドと礼の切ない恋の行方の顛末に、胸が幾度も熱くなってしまいました。
階級意識が英国では今でも根強くて、出自をとやかく言われたり排他的で階級を超えることを嫌ったり、という社会背景は日本人には理解し難いですね。でも、英国文化に接すると確かに感じるものがあります…
前回、エドは礼を抑圧し、罵倒し、犯したおしていました。
…酷いと思いつつ萌えたのは、エドがそれくらい愛していることを察することができたからです。
礼を愛してる気持ちが二重、三重の禁忌となってエドを苦しめ、「愛してる」の一言を告げることができなかったんでしょうね…
礼の健気な恋心も切なかったです。ジョナスへの複雑な気持ちも最初はかわいそうだなと同情してしまいました。とにかく、エドが自己中で酷い男だと思ってたので…!
でも、だんだんエドの本心が透け見えてくると彼の方が不憫に思えて仕方なくなってしまいました。
貴族社会の不遜な階級意識の中でずっと生きてきて、そこにとらわれ、自由な恋愛さえも許されない孤高の王さまのエド。
きっと、礼には様々な形で救われてきたんだろうなと思います。
クリスマスやクリケットのシーンはすごくステキでした。特に兎狩りの場面は胸がいっぱいになってしまいました…!コマドリの話が印象的。
別れのシーンは涙でした!
8年後の話がまたすごくよかったです。
…礼は相当鈍いですね…
エドはそのせいでしなくてもいい苦労をいっぱいしてるみたいですw
でも、その礼の鈍さのおかげでエドは人間的に成長できてるのかも…ヤキモチはどんどん酷くなってます。
健気な礼の愛情も素晴らしいけど、結局はエドの方がめちゃくちゃ必死な気がしてニヤつきました。
ギルやジョナスやオーランドが二人の仲をうまく取り持ってくれてて頼もしかったです。
改めて小説Charaの番外編を読み直してみたら、胸アツになっちゃいました。やっぱり泣けます…
この続きもぜひ読んでみたいです。 -
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2012年出版の本です。今更ながらキャンペーンもやってたし、孕み系もあるとのことなんで読んでみました。
残念ながらこの本は孕み系ではありませんでしたが、多分他の同じシリーズものでしょうね。評価も凄く良かったのですが、擬人化…獣系ならよく読んでるんですが、ムシ…ねぇ…と今まで読んできませんでした。
しかし!虫といってもそんなに虫虫してなくて、言うなれば虫の外見じゃなく、生態の方ですね。
他の方が沢山レビューされていますので詳しくはそちらで(笑)とにかく切なくて痛い。痛いって言ってもこの本の場合切なさ、心の痛みが殆どですね。この本1冊で何度泣いたか…こういう話好きです! -
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ムシシリーズでも、閉塞的な男子学園の雰囲気を鮮やかに描ききっているセンセ。今回は擬人ものではなく、本格的にイギリスのパブリックスクールを舞台にした話で、読む前からとても期待していました。
「アナザー・カントリー」とか、もーさま(独)とか、竹宮恵子師匠(仏)とか、BLゲー「神学校」とか、いろんな寄宿舎で妄想してきた身には正統派パブリックスクールものというだけでたまらんものがww
嬉しくて何度も読み返してしまいました。
yocoセンセの神イラストは映画のワンシーンのようで、素晴らしいです。エド、ギル、レイという古典的な名付けもいいですね~
母親を亡くし、イギリスの名門貴族だという父方に引き取られパブリックスクールに入寮することになった日本人ハーフの礼と、そんな礼に冷酷な態度しか見せない義兄のエドワードの愛と葛藤の物語です。
エドは礼に「リーストンには来るな」と厳しく当り、礼が入学しても冷たい態度を取り続け、礼は孤独の中で悩み苦しみます。とてもかわいそうでした。
血統を重んじている周囲からは除け者で、エドに命令されてるから誰とも話もできない礼です。
そんな酷い奴のどこがいいのか?と思いますが、エドの冷淡な態度にはなにか複雑な理由があるのがわかります。時々見せる優しさが証拠ですね。
学園の頂点に君臨するエドはまさに傲岸不遜な王様なのだけど、彼には胸を痛める過去がありそうです。
礼は異国で頼る人もなく孤独な中、エドのふと見せる優しさだけを信じて生きていこうとしています。
世間知らずで貴族社会にも無知な礼は、ひたすらエドを愛して彼の言いつけを守ることで学園生活を乗り越えようとするけど、すべてが裏目に出て本当に不憫です。
そんな礼が、得意の絵を通して自分の意志を持ち始め、仲間もできていろんなことに前向きになって、精神的に成長していくところが見どころでした。
でも、言いなりになっていた礼が人間として自立していくのを見て、エドが独占欲丸出しになってしまっていました。
相当キレてましたね。
互いの気持ちがまだ執着や依存だけなのか、違うのか明確ではないけれど、そこに愛があるのはあちこちで感じられるんですけどね…
エドの貴族的で傲慢なやり方では、礼に本当の気持ちが通じないですよね。
エドだけが世界だった礼の成長ぶりに衝撃を受ける俺様攻w
礼から最後通牒を言い渡されてからの、エドの執着丸出しHシーンは圧巻でした!切ないはずなのに、めちゃくちゃ萌えました。食堂でのHすごかった…
酷いけど優しさもあり、嫌いと言いながら喜びもあり、という互いの複雑な心理状態がたまらないですね。
続きが早く読みたくなります!今月下旬に発売予定です。喉から手が出るほど欲しい… -
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「愛の巣へ落ちろ!」「愛の蜜に酔え!」「愛の裁きを受けろ!」「愛の罠にはまれ!」に続く虫シリーズ第5弾。
スピンオフ的な新キャラcpでした。澄也とマヤマヤも出てきて嬉しかったけど、前作読まなくても問題ナシです。
ハイクラスのオオムラサキの大和×ハイクラスのナナフシの歩という、高1の同級生同士。ナナフシって、擬態してまったく気配を消してしまうあの虫ですよね…図鑑で見た姿とはちょっと違って、街子マドカセンセの描くナナフシの歩はすごくかわいかったです!
なのに、誰にも気づかれず空気のように扱われていて存在感ゼロってさすがナナフシ。
対する大和は存在感抜群で男らしく、テニスでも頭角を現していて目立つ存在。そんな大和にずっと密かな片想いをしている歩が意地らしかったです。
オオムラサキって性欲も強くて縄張り意識もすごいって知りませんでした。さすが国蝶だけありますね。その習性そのままに精力ハンパない大和です。
本能のまま、思うままに突き進んでいくように見える大和だけど、裏返せば自分の気持ちに正直で純粋な男だということですよね。器用な性格じゃなさそうww
悪い人じゃないのはよくわかるんですよね。
でも、歩は大和の思慮に欠けた言動で、ずい分悩み苦しんでしまうことに。誤解や気持ちのすれ違いにとても切ない気持ちにさせられました。
歩にとって身体から入ってしまう関係って、本当にかわいそうでした。隠していた身体の秘密も辛すぎ。
果たして本能イコール愛、という公式が果たして成り立つのかどうか…?その答えを確かめたくて、二人の恋の行方を見守り続けてしまいました。
大和が「体から先に入って、本能なのか愛情なのか区別がつかなかったけど、でも本当は最初からわかってた」ということを告白していて、ああそれが真理だなと感じました。
大和の歩に対する愛は、しっかりありましたよね…ちょっと単純で思いやり不足なところもあったけど!根は優しい大和なんですよね。今回の攻はそれほど酷い奴じゃなくて、歴代の攻と比べたらずい分マトモでした…!
毎回虫シリーズはHシーンがいいんですが、今回も例にもれずよかったですw色気なさそうなナナフシの豹変っぷりとか、大和の絶倫なところとか…w
あと、歩の親友のゴケグモの双子がいいキャラしてました!セアカゴケグモって実際はコワい毒蜘蛛ですよね。オシャレにうるさくて毒舌がスオウで、おっとりしてるけど煎餅と毒の小瓶を常時携帯してるのがチグサw
この二人も気になるけど、マヤマヤも気になっているんですよね… -
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「愛の巣へ落ちろ!」「愛の蜜に酔え!」「愛の裁きを受けろ!」に続く虫シリーズ第4弾。憎まれ役だった篤郎が改心する続編あるかな~と前作レビューで期待してたら、来ました!読んだら何これすごく萌えました。
皆の中で一番温厚で頼もしい存在だというイメージが強かった兜が、まさかこんなお人だったとは…というサプライズもあり、あんなに嫌な奴だった篤郎が、まさかこんなにもやさしくて繊細な心の持ち主だったとはという安堵もあり、予想外の展開にハマってしまいました。
兜の意外な一面を見ちゃいましたね~
ハイクラスのお坊ちゃまで何不自由なく育ったから、まっすぐで正義感も旺盛だけど、その分人の痛みを知らずにきたのだというのが丸わかりです。
兜の中では結婚と恋愛は別物というのが現実で、割り切った考えでもしなければやってられないんだろうけれど。
篤郎への心配りが非常に欠けていました…
でも、ゴリ押し鬼畜な兜の愛情表現がなぜかツボで、篤郎には申し訳ないけれど、このシリーズ中で一番萌えてしまいました。兜はいつも冷静だから、こんな激しい求め方するタイプだったというのが衝撃的で!
篤郎に戻ったやさしさは、義母からの深い愛情があったからこそなんですね。自分もやっぱり同じような愛し方をしていく、というのがとても感動的でした。泣けました…
篤郎ほんとに目まぐるしい激動の人生ですよね。ラストもハラハラさせられたけど、今度こそすべての愛と幸せをつかみとって欲しいです。
そして、とても良かったのがマヤマヤ!すてきでした。バッサリと、兜に対して言ってほしかったことをすべて言ってくれてすごく胸がスッキリしました。
…今度はマヤマヤの幸せをぜひぜひ見てみたいですね!!プリーズ! -
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昆虫シリーズ第3弾です。
今回は1作目でものっそ嫌な男だったタランチュラと、
家畜化された唯一の虫であるカイコガのお話です。
自分一人では生きることも出来ないくらい身体の弱い
受は、口をきくことが出来ず、すぐに熱を出すし
転けただけでも歩けなくなってしまうこともあるくらい、
とにかく弱い種です。
そんな日々を生きるだけが精一杯で、明日死ぬかもしれない
という毎日を送る受のことを、うっかり好きになって
しまう攻という構図。
勿論、一途にずっと攻のことを大好きだった受を、最初は
ロウクラスに対する嫌悪もあり(詳細は1作目)、攻めは
暇つぶしのようにして付き合うんですが、受の健気さに
絆されて、気がつけば自分が蜘蛛の巣に引っかかっちゃった状態。
にもかかわらず、紆余曲折あって受に振られ涙涙な展開に
なった時には思わず、
攻ざまぁ
な気持ちになるんですが、とにかく全編通して受けが
健気で健気で健気で、もう胸がきゅんきゅんします。
胃の腑がせり上がるような切なさもあり、ことある事に
命の危険にさらされる姿は、攻じゃなくても庇護良くそそります。
1作目の攻を見てると、最後の方ではここまでデレたか……
というくらいの変貌っぷりに、愛は人を変えるもんなのね、
と胸が温かくなりました。
一緒にいられる時間は少ないかもしれないけど、幸せになってね。