内田幹樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
約20年ぶりの再読。
国内線国際線の機長を務めた著者が、貴重なその体験や航空業界や空港の在り方を本音で語ったエッセイ集。
現代はCAと呼びなわされているが、ここでは著者はスチュワーデスで統一している。
「スチュワーデスとパイロットの気になる関係」や「飛行場のクセと離着陸の難しさ」や「パイロットを取り巻く環境」など、興味深いことばかり。
航空会社に対しては、スチュワーデスを規則規則でがんじがらめにすることが「お客様第一」と考えているのはおかしいと、苦言を呈する。
空港に関しては、伊丹空港、神戸空港、関西空港と三つの空港が近接し、関西空港には着陸の際様々な区域制限があって、ぐるっと大回りさせられる -
Posted by ブクログ
元パイロットの内田幹樹さんのデビュー作でサントリーミステリー大賞優秀賞受賞作。航空小説ってあんまり見ないのですが、本作からは、航空機事故で出来るだけ犠牲者を少なくしたいという著者の願い、それには乗客の側も出来ることがありますよ、という真摯な姿勢を感じることが出来た。
そのメッセージには強く共感するが、航空ミステリとしてはどうか。結末の中途半端な感じは否めないかなぁ・・・登場人物が多いわりに伏線が少ない気もするし、それぞれのその後がエピローグで十分に語られていない。
これらを差し引いても、読み応えはあるし、カバーデザインが素晴らしいので、電車等でこれを読んでいるとカッコイイかもw。タイトルも素晴