内田幹樹のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ【本の内容】
ロンドン発202便は、飛行機好きの小学生、護送される国際犯罪者など、様々な人々を日本へと運んでいた。
だが成田が近づいたその時、突如、第二エンジンが炎上!
機長ふたりも倒れてしまう。
乗員乗客の命は、副操縦士の江波が預かることに。
経験不足のパイロットは、傷ついたジャンボを無事着陸させられるのか?
航空サスペンスとミステリを見事に融合させた、内田幹樹の処女作。
[ 目次 ]
[ POP ]
「そうなんだ!」
「飛行機ってそうなってるんだ!」と驚きながら楽しく読めた。
飛行中の旅客機内で不穏な事件が起こるというストーリーもさることながら、元パイロットだという著者ならではの、飛行機に関する詳しい知識が面白い。
こう書くと計器や操縦方法といったマニアックなものが思い浮かぶが、この作品では客室にスポットを当てている。
緊急時の避難の様子、そのときのフライトアテンダントの役割。
それらが緊迫感のある描写と相まって、非常に面白く描かれている。
繰り返し出てくる、「避難方法のパンフレットを読んだ人と読んでいない人では、事故の際の死亡率が大きく違ってくる」といった説明にも説得力がある。
ここまでスリリングに描けるのは、著者の知識はもちろんのこと、その文章力にあるだろう。
ほとんど体験したことのない出来事を分かりやすく、かつ面白く読ませる。
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
航空燃料の値上がりで航空業界の経営状況は、一段と厳しい状況にある。文庫本の出版から3年たったが、お客さま視点、セキュリティ、コストコンシャス(エコともいえる)な飛行・・・と著者の視点は色あせない。むしろ、輝きを増しているくらいである。
今年は、御鷹山の事故にあわれた方の遺品が展示されたとの新聞記事が出た。「日はまた昇る」に書かれた航空機事故の現状がちぎれた時計によってノフィクションであるという事実を我々に伝えてくる。
墜落事故こそないが、小さい事故やミスは新聞沙汰になることが増えてきた気がする。巻末に書かれた1件の重大事故のウラには、29件の軽傷事故と300件のヒヤリ・ハッがあるという労災の発生確率に関する「ハインリッヒの法則」でいけば、1件の重大事故がおこっていてもおかしくない状況と読み解くことも可能である。
作家 内田幹樹は亡くなったが、巻末に追記して残した警告は現役諸氏の心に刻まれんことを望むばかりである。