内田幹樹のレビュー一覧

  • 拒絶空港

    Posted by ブクログ

    今回の主役は大企業病と核物質。よくぞこの国の恥部を曝け出してくれたと感謝したい。真山仁氏のベイジンもそうだったが、東京電力の福島原発爆発事件のはるか以前にこうして原発や放射性物質拡散の危険性を指摘する本が書かれていたことに驚かされる。知っている人はずっと前から知っていたということか。東京電力の勝俣恒久や清水正孝ら役員連中が予見不可能だったなどという事がいかに白々しいかよく分かる。幼稚な安倍晋三率いる金の亡者と化したこの国が潰れたり、この国の大企業が軒並み倒産すれば面白いのにと思う。

    0
    2019年03月21日
  • 査察機長

    Posted by ブクログ

    素晴らしい。私のようなその筋の人間にとっては、これは間違いなく史上最高傑作の本です。去年読んだブリティッシュエアウェイズのパイロットのエッセイなどどは比べようがないくらい面白い。著者が既にお亡くなりになられていることが残念。もっともっと書いて欲しかった。

    0
    2019年03月20日
  • 機長からアナウンス

    Posted by ブクログ

    JAL破綻前のエッセイで、内田さんがご存命ならパイロット報酬への批判についてさらにどう反論されたかは気になるな。にしても、やはり空の世界は面白い。永遠の憧れです。

    0
    2019年03月16日
  • 操縦不能

    Posted by ブクログ

    飛行機の故障によって、飛行機がコントロールできなくなる
    ということは、あり得る話である。
    どうやったら、その故障を 故意に行なって、
    その故意性を、隠蔽するか と言うことが重要だ。
    ある意味では、空飛ぶ 密室殺人事件のようなものだ。

    大気の圧力を測るスタティック孔(static hole 静圧孔)を塞ぐことで、
    操縦不能となると言うことが、この物語の鍵を握る。
    スタティック孔が、塞がれることで、計器のデータが狂ってしまう。
    つまり、飛行機の状況把握ができなくなり、
    コンピュータの故障と理解して、違った操作をしてしまうことで、
    失速して、墜落する。

    女性パイロット1号になる予定だった ノゾミ

    0
    2017年10月14日
  • 査察機長

    Posted by ブクログ

    実際にANAのパイロットだった著者が、パイロット物語。
    成田から 雪の吹雪くニューヨークまでのフライトの中で、
    新米機長 村井、ベテラン機長 大隅、そして 査察を担当する氏原。
    3人をめぐって、村井と大隅の視点で 物語られる。

    氏原に対する 村井の 風評からの人物評価。
    そして、査察と言うものが どんな意味があるのか?
    チェックされて 機長の職位が
    剥奪されてしまうという心配から、緊張する。
    一方で 村井は 職人気質なところがあり、
    コンピュータの指示に従うよりも
    自分の技量で 美しく着陸すると言うことにこだわる。

    大隅はベテランであり、パイロットの教官だったりしたので、
    チェック項目は 

    0
    2017年09月22日
  • 査察機長

    Posted by ブクログ

    飛行機好き、旅好きでよかった!
    エアライン好きなら絶対に読んだ方が良い!と断言できる名著。まぁ飛行機嫌いの方は読まない本だと思いますが。。
    旅客機が出てくるストーリーものと言うと、やれハイジャックだ、やれ事故だ、やれ出発空港に引き返すだの。もちろん、何か起こるからこそドラマが生まれるというのはその通りではあるのですが。
    しかしこの小説は、普通に飛行機を飛ばすという話。それにもかかわらず、ここまでのめりこんで読めて、ここまで感動できる、ということを示したもの。深くパイロットという仕事を知る内田氏だからこそ描けるドラマを堪能しました。

    ストーリーは、成田からニューヨークに向かうANAそっくりの架

    0
    2017年03月21日
  • 査察機長

    Posted by ブクログ

    今年最大の当たり本。著者は元全日空のパイロット。航空会社のパイロットには年に一回の「査察飛行」が義務付けられている。いわば定期監査のようなもので、機長は実際の搭乗を査察官による監査される。この小説ではNRT⇒JFKの12時間の査察フライトを350㌻で書く。コックピット内の臨場感は元パイロットだからこそ出せる表現力。時間を忘れて没頭してしまう。これは個人的意見だが、単なる小説にとどまらず後進指導とはどうあるべきかを考えさせられる点も言及したい。

    0
    2017年01月09日
  • 査察機長

    Posted by ブクログ

    技倆を磨く意味を考えさせられた。チェックは見られているのではなく、見せている。何度も何度もやってくる試練のたびに、この本のことを思いだす。

    0
    2015年07月26日
  • 機体消失

    Posted by ブクログ

    著者が急逝したため、シリーズ最終巻になった今作品。
    まったく飛行機に乗っていないものの、パイロットの休日という感じで、これはこれで面白いです。

    0
    2014年11月24日
  • 操縦不能

    Posted by ブクログ

    操縦不能になった機体を救うのは誰か?という手に汗握る話。
    毎度おなじみ不運なパイロット江波のキャラクターが好き。
    なんというか、ダイ・ハードのマクレーン刑事チックな感じがします。

    0
    2014年11月24日
  • パイロット・イン・コマンド

    Posted by ブクログ

    『機長からアナウンス』で有名な元全日空の機長内田幹樹さんの航空小説。
    1997年の第14回サントリー・ミステリー大賞で優秀作品賞を受賞した作品。

    以前にも書いたが、わしは航空モノにヨワイ。
    ヨワイったらヨワイ。
    飛行機を知り尽くしている人が書いているだけに、
    機内の様子は迫力に満ちているしリアルな恐怖。
    何ヶ所か飛行機好きの急所をつくところがあって、
    そのたびに涙ボロボロ。
    電車の中で人目も憚らずウルウル。
    そういえば何年か前TBSで放送されたキムタクのドラマ『グッドラック』でも、
    急所を突かれまくりで毎回ウルウルになってしまったっけ。

    パイロットと管制とのやりとりもホンモノの言い回しだか

    0
    2014年03月09日
  • 査察機長

    Posted by ブクログ

    この小説は、航空サスペンスではない。

    しかしながら、オビにある最高傑作の文字は紛れもない真実だと思う。

    この小説は、新人機長の北米路線の査察飛行という日常がテーマであり、実際に物語の進行に合わせて機は成田を飛び立ち、若干降雪で進入待機がかかるもののJFKに無事に着陸するという乗り合わせた乗客であっても平凡なフライトを取り扱っている。

    しかし、この小説の中には有償飛行を行うパイロットの心得とか、若年管理職と年配部下の微妙な人間関係や査察を受けるパイロットの微妙な心理などが複雑に絡み合いなんとも緊迫感のあるコックピットを描写している。

    そして、圧巻はJFKへのアプローチ。
    毎回こんな緊張で

    0
    2014年01月18日
  • 査察機長

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    機長の仕事がどういうものであるかがよくわかる話。
    主人公と同乗者の2人の見方が分かるように書いているところがよい。

    なぜ2人で操縦するのか、
    なぜ、定期検査があるのか、
    定期検査の内容はどういうものか、
    などなど、乗客の知らないことが山盛り。

    専門家として必要なことがよくわかる。
    内田 幹樹の作品で一番親しみ易いかも。

    0
    2012年09月20日
  • パイロット・イン・コマンド

    Posted by ブクログ

    内田幹樹さんの処女作だけあって渾身の出来栄えで何度でも読み返したくなる。航空機事故とミステリーのミックス加減がサイコーです。

    0
    2012年07月28日
  • 査察機長

    Posted by ブクログ

    内田幹樹さんの小説の中で本作が一番好き。何と言っても突飛なトラブルがなく普通のフライトなんだけど、一番ストーリーに緊張感がある。LENDYからJFKにランディングする一連の流れとフライト後の小料理屋のやり取りなんかサイコーです。本当に惜しい作家さんでした。もっと沢山の作品展を遺して欲しかった…合掌。

    0
    2012年07月26日
  • パイロット・イン・コマンド

    Posted by ブクログ

    ANAの元操縦士が描くエアラインミステリー。コックピットやキャビンの描写がとても詳細で、まるでクルーと一緒にフライトしているかのような臨場感がすごいです!現場を知り尽くした元操縦士の著者ならではですね。飛行機好きも、そうでない人も楽しめると思います。

    所在:楽しむコーナー
    請求記号:913.6||U14
    資料ID:11230176

    0
    2012年07月26日
  • パイロット・イン・コマンド

    Posted by ブクログ

    いいですねー
    飛行機好きにはたまらないですね
    ちょっとハッピーフライトが入ってますが
    元パイロットが書いてるだけあってDetailが効いてます
    他作読もーっと

    0
    2012年02月14日
  • 操縦不能

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    インシデント(近事故),アクシデント(事故),空間識失調(パーティゴ)などの用語の意味がよくわかる。
    模擬試験(シミュレータ)での訓練の精密さがしみじみと分かった。
    視界が閉ざされた状況までも再現できるとは。
    そして,実物の壊れた計器の代わりを、模擬試験の計器が果たそうとは。

    現場を知っている人でなければ書けない現実味。

    航空宇宙のソフトをおろそかにしてはいけないという教訓。

    0
    2012年02月10日
  • 機長からアナウンス

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    機長とスチュワーデスとの関係がよくわかった。
    傍目には、すごく関係が深そうだが、
    内部からすると、違う職場のような感じもあるらしい。
    特に、国内線では接点が少ないとの事。

    業界の常識に詳しくなるのによいかも。

    0
    2012年01月14日
  • 査察機長

    Posted by ブクログ

    著者はANAの元パイロット。
    他の飛行機内を舞台にした小説は、機内で事件が起こる中
    の繰り広げられる状況判断がうりだが、
    今回の話は、事件は起きない。
    しかし飛行中の緊張感(監査中ということもあるが)が
    よく出ていて、著者の小説の中では一番好きな本だ。

    仕事で監査を受けた経験もあるし、現在は監査する立場なので
    両方の立場がわかる気がする。

    0
    2010年01月15日