加藤文元のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
鳩に数学ができるかどうか考えたことがある。人間とは異なる概念を持っていると考えていたのだ。しかし、鳩にはメタ認知ができないと耳にしたことがある。メタ認知ができないと数学はできないらしい。だから、鳩には数学ができないことになる。
デカルトの格言「我思うゆえに我あり」はメタ認知とは関係がないと思っていた。でも、読みようによってはそう読めなくもない。
計算機も昔とはだいぶ変わってきている。計算機が次に数学ができる存在になるのか?彼らの数学をどこまで理解できるのか?
ウィトゲンシュタインの規則のパラドクスというものがある。あるけど、どうしてもパターンがあるように思えてしまう。しかも、大抵はただひ -
Posted by ブクログ
2007年初版の増補版ということで、元の版の方は知らなかったが、こんな数学の本を読みたいと思っていた。とはいっても、数学が苦手なこともあり、全部がよく理解できたというわけではない。しかし、数学の歴史と、時代の変遷に伴う数学の枠組みの変化といったものがコンパクトかつ面白く記述されている。例えば、冒頭に出てきた2乗と3乗の2項展開を平面や立体の図形として理解するというのは、なるほどと目から鱗が落ちる思いがした。本書を読んでいると、数学は一般化の歴史という気がする。例えば、古代の人は自然数や有理数しか知らなかったらしいが、整数、実数、そして虚数へと数の概念は進化していき、自然数や有理数は、今では、実
-
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
古代バビロニアで粘土板に二次方程式の解法が刻まれてから四千年、多くの人々の情熱と天才、努力と葛藤によって、人類は壮大な数学の世界を見出した。
通約不可能性、円周率、微積分、非ユークリッド幾何、集合論―それぞれの発見やパラダイムシフトは、数学史全体の中でどのような意味を持ち、どのような発展をもたらしたのか。
歴史の大きなうねりを一望しつつ、和算の成果や19世紀以降の展開についても充実させた数学史決定版。
[ 目次 ]
第1章 数学の芽
第2章 数学の始まり
第3章 西洋数学らしさ
第4章 古代から中世へ
第5章 カメに追いつくとき
第6章 計算する魂
第7章 曲がった彫刻
第8章 -
Posted by ブクログ
文系は、実のところ文系学問が好きというより、数字がダメ、という割合が結構多いのではないかと思う。
そこで、文系に数字、理系の学問の面白さを伝えようとする、こういう本が、適当な感覚で出版される。
そもそも、数字がダメな人はこういう本を手に取らないということを全く理解しない。
数字がダメではダメだ、やり直したいという時に手に取って、そういう人に魅力を伝えられるかどうかが肝だが、この本は無理だと思った。
文系人が理系の先生との対談をするというか、先生が文系人に数学の楽しさとかを伝えるという構成はよくあるのだが、問題はその、文系人も理系の先生の頭の中にあるバーチャルんが文系人で、だから、そういうこ -
Posted by ブクログ
数学がバビロニア、エジプト、インド、中国それぞれで始まり、ギリシャのユークリッド的な論証数学 総合的演繹的数学とインドアラビア経由の解析的発見的数学が16世紀にヨーロッパで交わり微積分の発見へとつながっていった歴史が判り易く書かれている。残念ながら その後の代数方程式のガロア理論や非ユークリッド幾何学、リーマン幾何学など現代数学への道筋は駆け足で良く判らなかった。
備忘録
バビロニア 紀元前3500ウルク期 60進法 ピタゴラス 粘土板
エジプト 紀元前3000 二倍法による掛け算 パピルス
インド 紀元前1000ヴェーダ聖典 499アールヤバティーヤ ゼロの発見
1 -
Posted by ブクログ
望月新一教授がABC予想の証明に用いたIUT理論(宇宙際タイヒミュラー理論)について、一般向けに解説した本。初めに論文発表の経緯や数学界の一般的な話、次にabc理論についての解説、最後にIUT理論についての解説、という構成で書かれている。数学者でも難しいとされる理論であるがゆえに、数学的に高度な話にはあまり立ち入っていないが、望月教授がいかに斬新な理論を構築したかについては十分に伝わる内容となっている。本書の評価すべき点は、筆者が一般のレベルをよく心得ていることである。一般の人にとって何が聞き慣れない言葉で、どこまで理解が追いつけるか、ということに注意しながら書かれているため、読者が置いてけぼ
-
購入済み
図化されるとわかりやすい!
学生時代数学は得意ではありませんでしたが、図やイラスト付きで説明されているので楽しく読めました。
図化されているとはいえ、難しい話はやはりあったので,星3にしました。