柿沼瑛子のレビュー一覧
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ネタバレハーレクイン人気作家によるクリスマスアンソロジー。
作風のそれぞれ異なる作家の作品が文庫本三冊のボリュームで、たっぷりと楽しめる。
☆情熱の聖夜と別れの朝 評価☆☆☆
偶然の出逢いが薄幸なヒロインに「クリスマスの奇跡」をもたらす。ヒーローが「俺様」ではないところも良かった。
☆愛と喜びの賛歌 評価☆☆☆☆☆
個人的には、この作品が一番良かった。不幸な火事で生涯、顔に癒えぬ傷を負った若き伯爵とうら若い孤児院長の純愛。
人の価値は美醜では決められないーとは、当たり前のように思えるが、現実にはなかなか難しい。伯爵の頑なな仮面や態度の向こうに潜む繊細で脆い傷付きやすさを察知したヒ -
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マダムMは、周囲の人間が皆すり替えられた、とおもっている。
シャルル6世は、自分の体がガラスでできていると思っている。
レア=アンナ・Bは、国王に寵愛されていると思っている。
なんだ、頭がおかしい人間の話か、そう考え、話を単純化して終わらせてしまうなんてノンノン。
彼彼女らは本当にそうだと信じているのだ。
私が見る世界とあなたが見る世界が異なるように。
妄想は楽しい。
夢女子(アニメや漫画等のキャラクターや現実の人物のうち「推し」(好ましく応援したい者)を愛し空想の中で楽しむ女性のオタクの一)と何が違うのか?
マインドワンダリングとの明確な違いはあるのか?
私はそれを知りたいと思った。
本書 -
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ネタバレハイスミスは、本格ミステリ、暗いミステリ、と思っていて読んでいなかったのだけれど、この作品はミステリではなくて恋愛モノ、ときいて、しかもものすごく評判がいいし、映画のほうの評判もすごくいいので読んでみたんだけど、評判どおり、すごくよかった。まったくミステリではなくて、文章も純文学っぽく、雰囲気があって、美しい。
主人公テレーズがデパートの売り子っていうのはきいていたけど、舞台美術家志望ってきいたらもっと早く読んだかも。舞台の話がちょっと出てきたり、彼女がセットの模型つくったりしているのが楽しい。時代は1950年代、そのころのニューヨークのデパートや街の雰囲気、ふたりが旅するいろいろな街のホテ -
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テレーズとキャロル、年齢や環境も異なる2人の女性の出会いと愛を描いた一作。
芸術関連の夢を持ちつつ、そういった人におおそうな現実とのギャップで
若さの割にややくたびれた印象のあるテレーズ。
そして、そんな彼女と出会うキャロルも、
上品な美しさと裏腹に、グラグラした夫婦関係に陰りが見えて…。
ふたりの眩い煌きを感じる出会い、
そして手紙を通して距離を縮めていく様子は、
ふたりが同性ということを除いても特別な高揚感があります。
キャロルとの出会いまでに灰色く濁った空気が漂っていたテレーズの日常だけに、その輝きは一層強い。
しかしその後の、夫婦、男の誇りに振り回され、今一歩踏み出せない関係と、 -
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ネタバレ話がますます大きくなって行きアクションも激しく、特に中盤の戦いのシーンは延々と続く。メラニー対保安官+ナタリー+ソール+黒人ギャング対FBIという熾烈な戦い。ただ文章だと何が何だか分かりにくい。それにいい加減バンバイアは簡単に死なないと分かってるんだから、狙撃すればいいのに、とか突っ込みが…。
なんと保安官が死んでしまうのは意外!
そして三カ月の時が流れそれぞれの旗色が鮮明になってくる。
バーラント+トニー+マギーvsナタリー+ソールvsメラニーvsボーデン、という不思議な戦いか?
筆力はあるからグイグイ読んでしまうが、時制は入り乱れるし、登場人物が次々に出てくるし、舞台は飛ぶし、細切れに場面 -
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ネタバレ「雪嵐」あたりに比べると文体も違って、こちらは「ハイペリオン」などのドラマに近い。
ストーリーはドラキュラ同志?の抗争によって巻き込まれた一般人の殺人事件を追う、保安官、被害者の娘、かつての被害者の3人の物語となる。
骨子はドラキュラものとなるが、そこがキングの様に壮大なドラマになり、クーンツの様に追うものと追われるものの戦いになる。
しかもドラキュラ側も二手に分かれ、人間側も様々な思惑でいくつにも分かれているので複数の視点で物語が同時進行しててややこしい。
時々戸惑うこともあるが、圧倒的な筆力でグイグイ引き込まれていく。
上巻だけでも相当なページ数でスカスカの日本の小説の3冊分くらいありそう -
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8年前に死んだと聞いていたインドの大詩人ダースは生きていた。しかも新作まで書き上げて。編集者で詩人のルーザックはダースの新作を入手すべく、妻子を伴ってカルカッタへと飛んだ。しかし、熱気と汚濁と臭気に満ちたカルカッタは、ルーザックにとっては悪夢に等しい場所だった。ダース本人への面会を拒まれた彼は、インド人の若者から「ダースの死体が生き返ったのを見た」という奇妙な話を聞かされ、独自に大詩人を探そうとするが、暗黒神カーリーを崇める教団の魔の手がルーザックに迫る……。
1985年度世界幻想文学大賞受賞作。
ホラー小説としての怖さよりも、想像を絶する現実がこの世界にはあるということがこの作品の醸し出す