木村秋則のレビュー一覧
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無農薬、無肥料という自然栽培でリンゴの栽培に成功するまでの話を中心に、自然栽培のなんたるかが非常に分かりやすく書かれている。
自然に感謝し、謙虚な気持ちを持ち続けている著者の人柄に好感を持った。
また、リンゴの栽培を成功させるまでの苦労や信念は相当なもので、
それに対する真摯な姿勢には感服した。
ともすると、人間が育てていると思いがちだが、「人間この体に米粒一粒、リンゴ一個実らす事も出来ない」「私は稲やリンゴの樹のお世話人に過ぎない」と著者の木村さんはいう。
人間は自分たちの都合のいいように、農薬、肥料を使ってきたわけだが
それらは、地球を汚し、害虫を殺し、生態系を壊している。
そればかりか、 -
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2012年2冊目。
タイトルを見た瞬間、この本との出会い自体が奇跡だと直感。
「見えないものを見る力」というフレーズに引き込まれ、すぐに読み切った。
著者木村さんは「無知の知」の体現者。
どこまでも謙虚な姿勢が、見えないものを見ようとする姿勢を生み、
徹底的に観察する探究心を育んでいると感じる。
そのような精神を生み出したのは、不可能と言われた「無農薬リンゴ」を成功させるまでの苦闘の11年間。
成功のヒントは、目に見える枝や葉や幹ではなく、眼下の土にあった。
見えないものに目を向けるよう促した未知の来客達との不思議なストーリーを交えつつ、
不屈の男の物語は進んでいく。
強い感動と勇気を -
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【~プロと言うのは、「命を賭けたことがある人」のことです。命を賭けるくらい打ち込まなければ、技術は磨けたとしても、心が伴ってきません。無から有を生み出すのは、それはものすごい困難を伴います。前例もマニュアルもまったくない世界ではなにかを成し遂げようとするとき、時には誰かを犠牲にしたり、自分の命を落としそうになることもあります。】
文章が読みやすくさくさく読める。
死を覚悟したとき、ようやく道がひらけ、無農薬で奇跡のリンゴができるようになる。。また、木村さんの姿勢が非常に印象的。人間一人ではリンゴの実すらつけることはできない。感謝せよ。仏教に通じるのかな。
とにかくぐっときた。やはりどん底を -
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ネタバレリンゴが教えてくれたこと
著者 木村秋則
日本経済新聞出版社
2013年6月3日発行
自然農法のキュウリ(肥料、農薬なし)
有機農法のキュウリ(新JAS法に基づく)
スーパーで買った一般野菜のキュウリ
これをコップに入れ放置すると、最初に腐るのはどれ?
正解は国が安全と認めて基準を作っている有機野菜のキュウリとのこと。次がスーパー。自然農法は最後まで腐らず干物のようになる。2週間で答えが出る、誰でも出来る実験だそうだ。
古来、農薬で作ると言われるほど病害虫が多いリンゴを、10年近く収穫ゼロを経るなど苦労し、完全無農薬・無肥料で栽培に成功したのが著者。2009年に本が出て、2013年に -
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木村さんがされた、数々の実験がおもしろかった。
私の身体にはリンゴもお米も実らせることはできない。そう思うと、自然の全てのものに感謝が沸いてくる。
▼良かった内容メモ&覚書
どうしたらイネが、リンゴが喜ぶか観察して、考える。
雑草は、陰を作って役立っている。
虫がつく原因を、栽培する人が作っているだけ。
虫が食べるものが無いから、作物を食べられる。
生態系を壊さない。
大豆は大気中の窒素を固定する→土が肥える
きゅうりを植えたら早朝、巻きひげの前に指を差し出す。
有機農業が全て安全とは限らない。認定された薬もある。
枝葉や支流から発想する経済構造は、地方から始まり大都市も潤う。
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11年かけて無農薬無肥料のリンゴ栽培に成功した著者の成功までの話。
成功のヒントを見つけるまでは、リンゴの木や枝ばかりみていた。木の周りに生えている草もマメに刈っていた。
山の中で自然に生えている木に虫がいないこと病気も少ないこと、土にヒントがあることに気づいた。
そこからはその山の土を林檎畑で再現することによって見事に成功することになる。
見えないものを見る、よく観察すること、このことを繰り返し述べている。
何年かかっても諦めなかったネバリ強さもすごいが、成功してからもリンゴ栽培だけでなく、自然栽培を広めようと全国各地で講演したり、地球全体を考えている活動をしている。
ただの成功者の