木村秋則のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者の物語を知りたくて読書。
映画を見てから本書を読む。ちょうど今、大連もリンゴの季節なのでリンゴを食べていて目に入った本書を手にしてみる。大連のリンゴはまだ著者が苦労して無農薬のリンゴを作り上げる前の農薬たっぷりのリンゴだと思われる。皮を水で流して洗うと手が油をかけたようにベトベトする。
著者は、よく言えば諦めない信念の人、悪く言うと変わり者だと思う。まるでナポレオン・ヒル・プログラムに登場する成功者の物語を彷彿とさせる。
普通の人だと11年も続けられない。最後のプラスアルファの粘りなんだろう。それもただ11年ではなく綿密にメモを残し毎年着実に前進させている点に注目。
今なら健康への -
Posted by ブクログ
2007年NHK番組でその取り組みが紹介された木村明則さん。
りんごの自然栽培の実現に向けて、9年間の苦労の軌跡(奇跡)が綴られています。
前半はりんごの自然栽培に取り組むまでの木村さんの人生についても記述されています。
常識はずれの栽培方法の実現を目指す木村さんに、応援する人は一切いなく、迷惑がられてしまいます。
お金もなく、リンゴもできなくて、家族にも苦しい生活をさせ、自殺も考えてしまったくらいの瀬戸際の中で、ただひたすらりんごの木を見つめてきた木村さんの日々が綴られています。
「自然栽培」が良いかどうかは、それぞれ生産者・消費者の価値観により、一概に言えるものではないと思いま -
Posted by ブクログ
木村秋則 1949年生まれ。
リンゴは、育てるのが難しく、農薬の力を借りずに収穫することは不可能だと言われていた。
無謀にも木村は、その不可能事に取り組む。
だが、1978年から無農薬農法をトライするも10年間収穫ゼロ。
もう自殺しかないと悲観して、首吊りの縄を持って山の上の木に向かう。
その自殺をしようとした場所で、天啓のように無農薬のあり方を発見する。
自然は、そこで木村に無農薬のあるべき姿を開示してみせたのだ。
そして、その発想を元にリンゴ栽培に取り組み、ついに完全無農薬、完全無肥料のリンゴ栽培に成功する。
それが「奇跡のリンゴ」だ。
本書は、近代農法を転倒させる衝撃の書だ、と言える。