木村秋則のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
農業の域に留まらず、人生の苦難を如何に乗り越えるかという意味でも非常に有意義に読みました。
農作業や講演で多忙にもかかわらず、多方面に渡る勉強熱心さや興味を見習いつつ、一貫して強い精神力を感じます。
ご本人や家族の病によって苦しみながら模索する描写から、農業の経営以上に人としてどのように心を保ち生きるかを学びます。
「心が先で技術はあとから付いてくる」と印象深く大事な言葉を見つけ、現代の日本社会の中で利便性を追求し過ぎていないだろうか、とにかく“心”なのだと感銘します。
何度も絶望しそうになりながらも起き上がる心の強さを尊敬し、少しでもその強さに近づくようにと心に言い聞かせました。 -
Posted by ブクログ
〖本から〗
糸川英夫博士
「既存の考えをみんな捨てなさい。風が頭をすり抜けるくらい空にしなさいそうれば必ず答えがあるよ」
「誘蛾誘殺法」
リンゴ等の果実をアルコール発酵させた液に入れたバケツを、木の枝につるしておくと、蛾はバケツに誘い込まれて駆除することができる。バケツは、小さなおもちゃのもので充分だ。赤や黄色の暖色系を選び、人間の目の高さに吊ると効果がある。
自然栽培というのは、単に農薬と化学肥料を使わない栽培ではない。根本には土の偉力があり、それは無尽蔵、無限の可能性を秘めているということだ。土の中に雑草があり、雑草の中には様々な生き物が生息しており、それらが活動して食料を生産してくれ -
Posted by ブクログ
無農薬栽培は不可能と言われていた、りんごの無農薬栽培を10年かけてやってのけた木村さんの生き方、考え方に感動した。
何度失敗してもあきらめない。必ず実をつけてくれると信じて、その時出来る精一杯のことをやり続けた忍耐力とチャレンジ精神。りんごの木が何を欲しているのか、木のそばでひたすらに考え続けた10年間だったそう。
木村さんがりんごの木に接したように、自分も子どもに接することができたら、子どもはのびのびと花を咲かせるんだろうな、などと思いながら…。
木村さんに起こった数々の不思議体験(龍を見る、宇宙人に連れ去られる等)も木村さんだからこそ妙に納得できる。こういうことはきっとあるのだろう。 -
Posted by ブクログ
無農薬というと非科学的なトンデモ論のように感じられたが、本書で覆された。
というのも、「無農薬が優れているなら何千年も同じ方法をすれば良いのであって、人類は農薬なんて生み出さなかったのではないか?」と思っていた。
しかし本書を読むと無農薬には深い観察と深い自然への理解が必要であり、これを本やインターネットなしで伝えていくのは難しいように感じた。また窒素のような科学知識を誰もが持ってる現代だからこそ質の高い無農薬農法が確立されたようにも見える。
なので「突然現代に素晴らしい無農薬農法が生まれる」というのもあり得る話なのかもしれない。
本書の理論にも納得できるもので、自然界を再現すれば育つのは -
Posted by ブクログ
高野さんの前作『ローマ法王に米を食べさせた男』はたまたま数年前に読んでいた。
石川県に住んでいて、県内の話に興味があったからだ。
そして今作。
高野さんと『奇跡のリンゴ』で有名な木村さんが、往復書簡のやり取りで作った作品。
高野さんの偉業は前作で知っていたが、木村さんのこれまでの農業人生が想像以上に波乱万丈だった。
そして10年以上も諦めずに挑戦し続けて見つけ出した、日本にしかない『自然栽培』の技術。
その情熱に感動した。
『東京オリンピックで世界一安全な野菜を!』
『日本発の農業ルネサンスを!』
手に取ったタイミング、本の内容、そして石川県。
これからの俺の人生にと -
購入済み
リンゴが教えてくれたこと
とにかく『そなんだー!』ってなることばかりで、リンゴの無農薬栽培がこんなにも難しいということを始めて知ったし、無農薬といってもほかの面での弊害、知らないことがたくさんで、驚きました。
自分の目で手で確かめた木村さんだから発見できたこと、それも何もかもを犠牲にしてまで、
その事実に驚きと尊敬を超える凄さに頭が下がります。私自身も農業を将来的にしていきたいと思っていますので、今この本と出会えたことに感謝と、木村さんの活動に感謝です。
周りの知り合いの農業関係の方たちにこの本と、農業のあり方、自然栽培について広めます! -
Posted by ブクログ
木村さんの「私たちは自分の体にお米ひと粒、りんごの実ひとつ、実らせることはできない」という言葉が心に突き刺ささる。
りんごの実はりんごの木に、お米は稲にしかならない。それなのに人間は、自分が作っているのだと勘違いしている…という木村さんのお話に、農業者でなく消費者としても人間の身勝手さを改めて感じた。
「人はひとりでは生きていけない」という言葉の本当の意味を知った気がした。
私たちはりんごでもお米でも肉でも野菜でも、他の生き物の力を借りなければ生きていけない。私は私ひとりだけでは生きていけないのだという当たり前のことを改めて考えさせられた。
冷蔵庫で食材を傷ませてしまうことは勿論のこと、 -
Posted by ブクログ
1949年生まれ、木村秋則さん(私と同い年です)「リンゴの花が咲いたあと」、2017.12発行です。無肥料・無農薬、自然栽培でリンゴを栽培する人生を語った書であり、また著者の半生を綴った自伝の書です。2016年10月胃がんの手術後は体重が29kgだったとか。「奇跡のリンゴ」出版後は、国内外、1年で220日以上の講演だそうです。沢山の人々との出会いを語ってられます。東京への列車で永山則夫と隣り合わせむすびを分けて食べたこと、2005年岩合光昭さんがリンゴ園の猫に会いに来て、「リンゴの話を本に」がもとで、その3年後に「奇跡のリンゴ」が生まれたこと、「愛知県のトヨタの豊田ですが」とリンゴの注文をいた
-
Posted by ブクログ
不可能と言われていた自然栽培のリンゴを育てた『奇跡のリンゴ」の木村さんの著書。
『奇跡のリンゴ』も同時に購入したが、新書のほうが読みやすくこちらから読んだ。
読み終わった後、レビューを見たのだが『奇跡のリンゴ』は木村さんの事を書いてあるのだがご自身で書かれたわけではないようだ。
そちらは、これから読むとして。
この本は木村さんご自身が書かれたので、お世辞にも上手な文章ではない。
だけれども、ストレートな文章で木村さんの伝えたいことがしっかりと書かれている好感の持てるようなものだった。
私は、オーガニックの商品などを好んで使うし、食べ物も有機の野菜やお茶、お菓子などをまぁまぁ買う。
-
Posted by ブクログ
家のトマトが枯れるので再読。
自然栽培と有機栽培は違う。
「私の体に米一粒、リンゴ一個も実らせることはできません。私たちはただリンゴの木やイネが生活しやすい環境を作っているだけ。」
明日、大豆を植えてみよう!
マメの根粒菌が土のバロメーター。根粒菌が10粒以下になったら、土壌に養分が十分行き渡っているということ。
トマトの横植えも挑戦してみよう。
きゅうりの巻きひげ、大根の時計回りの回転、野菜の栽培っておもしろい。
問題意識を持って読むと、情報の入り方が違う。確か大豆がよかったはず、と覚えてただけでも上出来だけど
2020.8.7
より実践的な内容。それぞれの野菜の関係など興味深