安能務のレビュー一覧

  • 封神演義(上)

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    こんなに面白い物語が民代に成立していたとは!妲己の残忍非道な暴虐ぶりと、それに操られる紂王があまりに情けなく、拷問の描写には思わず目を背けたくなったが、物語が面白くてとても引き込まれた。登場人物が多いが、それぞれにキャラがたっていて、仙界で修行した身ながらも人間臭い部分も持っているのが面白い。続きが気になる。

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    2022年05月05日
  • 封神演義(中)

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    奇想天外なキャラがつぎつぎ登場して、それぞれに必殺技があり、あいまみえて(「戦うこと二十合」とか)散っていく(一道の魂魄が封神台へ飛ぶ)という中盤。いちおうそれぞれのキャラにもバックストーリーがあって、そこにたどり着くまでが軽く描かれる。

    虚空に金鞭で輪を描いてうんぬんという描写もあって、読んでいるうちに「これアベンジャーズじゃん!」となったのだけど、ツイッター検索してみたらもうさんざんツイートされていた。そうだよね(笑)

    しかし小説としては17世紀ごろ成立した物語だということを考えると、今のキャラクター小説(映画)やRPGと親和性があるっておもしろいなあと思う。

    姜子牙に見込まれてむり

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    2021年06月23日
  • 封神演義(上)

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    完全にイントロダクションだった~!
    ひとまずやっと紂王と対立する側が出てきました、ってところです。
    これから面白くなってくるのかな?という感じ。

    武侠ファンタジー系の華流ドラマが好きな人はハマるかも。
    中巻に続く…。

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    2021年01月10日
  • 始皇帝 中華帝国の開祖

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    始皇帝に関わる列伝の中では、李斯に興味がある。統一国家を存立ならしめる法体系と運用というソフトウェアを、始皇帝の意を体していたにせよ具体的な姿を与えたという力量は凄まじいものではないか、と思うからだ。

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    2019年12月09日
  • 三国演義 第一巻

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    羅貫中原作の大河歴史講談をベースに作者が解釈した作品。仁義の人というより中小企業の社長の如く生き抜いていく劉備、豪傑である自分の価値を認めさせる方法を考える関羽、呂布より強く頭の切れる張飛、天才的な槍の使い手にして爽やかな青年趙雲、怪しい術は使え政治家としては超一流だが軍事はヘッポコで軍令書をかざす孔明など面白い解釈。カカと大笑いして乱世を突破していく曹操が良い味出してる。
    三国演義なので晋の統一まであるので姜維、鄧艾らの名将たちの動きも分かる。

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    2019年07月25日
  • 春秋戦国志(上)

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    ネタバレ

    <上中下3巻を通してのレビュー>

    中国故事名言の九割以上を産んだとされる春秋戦国時代はまた、国家形態の原型が造られ、諸士百家などすぐれた思想家たちを輩出させた、世界的に稀有な時代でもあった。
    その五百五十年を軽妙に綴る出色の歴史物語。


    春秋時代・戦国時代に関する事柄を一通り読み終えてから本作を読むと面白いです。
    その時代に生きた様々な人物の様々な事柄が掲載されていて、人物と事柄を縦横斜めに繋いでくれる・・・・・そんな一作です。

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    2019年03月29日
  • 封神演義 導なき道へ

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    ネタバレ

    漫画のおさらい+αっていう感じ。

    太公望があまり出てこない話を読むと、寂しくなるんだよねぇ。。。

    【気になった文】
    「戦争は、大きく重い球のようなものである。転がり出すまでは時間がかかる。しかし一度転がり始めれば、自らの重さゆえにそう簡単には止まれない。止めることはできない。」(『封神演義 導なき道へ』(藤崎竜・吉上亮))

    「知るほどに知らないことが増えた。」(普賢真人『封神演義 導なき道へ』(藤崎竜・吉上亮))

    「我々は自らの運命を自ら切り拓いていかねばならぬ。」(元始天尊『封神演義 導なき道へ』(藤崎竜・吉上亮))

    「目的は同じであったとしても、その手段が違えば争いは避けられない

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    2018年06月20日
  • 封神演義(下)

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    商周易姓革命も終盤・・・と思いきや、
    誅仙陣で仙人二大勢力の激突!
    通天教主とその一派、それに野次馬の仙人たちも大挙、
    魂魄を飛ばされるの憂き目に・・・封神榜の数合わせかw
    西岐軍の進撃も各地の関で戦闘が・・・で、
    重要人物も束になってころころ魂魄を飛ばされる(^^;
    で、最終的には紂王の死、商が滅んで周に替わり、
    姜子牙は365の神を封神する。
    ま~破天荒なファンタジー!
    細菌兵器なんて出てくる驚きも。
    なにげに仏教が介入するのも~。
    また、妖怪仙人の本性が判明するのが面白かったです。

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    2017年12月15日
  • 封神演義(中)

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    武成王が西岐へ。追う聞仲。
    で、ここらへんから崑崙山VS金鰲島の仙人のバトル勃発!
    一聖九君のダンジョンみたいな十絶陣を、
    十二大仙が攻略するという展開に(^^;
    人とか仙人とか道士とか、やたら登場し、死にまくります。
    趙公明も聞仲もあっけなく・・・。
    ダンジョン突破(?)も戦闘も、なんだか悠長、冗漫。
    でも、この話を読んだり聞いたりした中国の民衆は、
    仙人等のお偉い方々が人並みの失敗とか、
    紂王が昏君と怒鳴られるとか、
    色恋とかやらかすのを、楽しんでいたのだろうなぁ。

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    2017年12月13日
  • 封神演義(上)

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    演義というので「三国志演義」のような戦国歴史小説と
    思ってたら、とんでもない!
    中国のSFファンタジー長編小説。
    それも、大体の成立は十六世紀半ばで、明の時代。
    日本では足利時代というのには恐れ入る。

    商王朝の紂王に妖狐妲己が絡むことで、朝廷は乱れ、
    仙界から姜子牙(太公望)が封神の責任者を任じられて
    下界に降り、周の文王になる姫昌と出会う。
    商周易姓革命の歴史的ドラマに、道教・・・仙人が絡んで、
    秘密兵器の宝貝やら、仙術やらの使用で、ハチャメチャ!
    どうも、意訳を含んだリライト小説ですが、
    そのせいか長編なのにさくさくと読めますし、
    登場人物も個性的&魅力的になっています。

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    2017年12月11日
  • 封神演義(上)

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    人間界・仙界・天界と話が壮大。そして宝貝に道術と、まさにRPGですな。仙人も1500年毎に殺しをしたくてたまらなくなるという設定も、なかなかです。これから本格的に仙術合戦が始まるな~。

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    2016年08月18日
  • 三国演義 第三巻

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    赤壁あたりということで、孔明が、大活躍。
    けっこう、賢いのをひけらかす若さみたいなのもかいてあって、そういう解釈のしかたもあるなぁと笑ってしまいました。

    安能三国志は、あくまで、武将たちの三国志なんだなぁと思います。

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    2014年10月24日
  • 三国演義 第二巻

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    行動は、すごいオーソドックスなのですが、印象がちょっと普通と違うところは、登場人物が、メチャクチャ、ドライなところですねぇ。
    これは、現代人ぽいといってもいいかも。

    まあ、昔の人が純真だったなんてことはないかもしれないので、本当は、こんなものだったのかも。

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    2014年10月24日
  • 三国演義 第一巻

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    「封神演義」の安能さんということで、けっこう宝貝がとびかう妖怪大戦争みたいな「クワン」みたいな三国志を期待していたのですが、けっこう普通。

    うーん、これこそ正しい「演義」という感じなのかなぁ。
    人の思いのこまかいところは、安能版らしく、ちょっと皮肉な感じですが、ストーリーの運びは、めちゃくちゃオーソドックスです。

    でも、それなりに読みやすいところが、メディアファクトリーからでているマンガ版の「三国志」とちょっと違うところ。

    見せ方しだいということですねぇ。

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    2014年09月10日
  • 封神演義(上)

    誤字多いです

    内容は文句なしですが、誤字が多いです。おそらくOCRの訂正漏れ。
    まだ上巻の半分しか読んでませんが、それでも8箇所見つけました。

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    2014年01月03日
  • 春秋戦国志(上)

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    筆者が言い切る「春秋戦国時代は、中国4千年史におけるただ一度の黄金時代」という歴史感にはただただ、共感。

    かくのごとく、伸びやかにしたたかな時代をよく捉えていると思う。

    しかし、乱世ゆえ登場人物が多いのが難点。

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    2013年08月11日
  • 春秋戦国志(上)

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    読み物としてはなかなか面白い。
    ただ、著者がなんと言おうが『十八史略』をもとにした時代小説であることに変わりはないので、これをもとにして史実は語れない。
    たとえば、有名な言葉に「臥薪嘗胆」という言葉があるが、これは『十八史略』に出てくる宋代あたりに流行った造語なようで、『史記』や『呉越春秋』などの歴とした史書のたぐいには出てこない故事である。
    僕の感覚では史実にそった故事が六割くらいで、四割はフィクションかな。
    これを読んで春秋戦国時代に興味をいだき、史実に興味がでた方は『史記』を読めばいいと思います。

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    2012年09月06日
  • 封神演義(上)

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    ネタバレ

    ジャンプコミック(以下WJ)の原作(?)ということで手に取ってみた。
    日本の古事記のような感じで、中国神話として読める。
    WJでは書かれない部分や、採用されていない部分なんかが脱線感覚で読めて楽しい。
    地名や、人物・歴史に多少の先行知識がある分読みやすかった。

    けど、結構厚い上にあと2冊あるのが大変。

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    2011年12月11日
  • 封神演義(下)

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    とりあえず、登場人物が死にすぎる(苦笑
    気に入った人物があっけなく死んでしまうと、やっぱり凹む。

    革命を終えて朝歌を凱旋する場面と、最後に並ぶ名前を見ると、
    長かったこの物語も終わるんだな、と感慨もひとしお。
    一人一人を思い出しながら余韻を楽しむ。
    漫画版も好きだが、これはこれで面白かった。

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    2010年06月03日
  • 封神演義(下)

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    前半は中巻に引き続き、太公望率いる東征軍が朝歌に向けて各要所に攻めかかる。新しい敵将と道士が出てきては、東征軍らと戦い、最終的には封神台に封じられる。このパターンが繰り返されるので、ちょっと飽きが来てしまいました。「もう少し予備知識があれば良かった」と今更後悔。

    後半は面白かったです。紂王の最後の雄姿は印象的だったし、聞仲を思い出して帝故の苦悩をさらけ出す場面は、紂王の悲哀が良く伝わります。

    比較的淡白な文章なので、中巻辺りは若干だれ気味でしたが、中国古典に触れたという意味でも、読破できて良かったです。

    次はフジリュー版かな。

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    2010年05月15日