安能務のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「照妖鑑」で人に化けた妖怪を映すとその本性が見えるというアイテムが出てきて、こんどはポケモンが頭に浮かんじゃうw 正体が灯火(ヒトモシ/ランプラー)、白い猿(ヤルキモン)、樹(ウソッキー)とか。発想って何百年かたってもあまり変わらないんだなw
それはともかく、いよいよ5つの関所をやぶって朝化に攻め入る段はやはり興奮する。それと同時に、武王があまりにも影が薄いことに驚いた。そうしたら94章で訳者(というか再話者なのか?)の安能氏が「覇王」という言葉を儒家が忌みきらって武王を「聖王」にまつりあげたのであって「孟津の会盟で武王が「観政」を主張したというのは、儒教徒のデッチ上げである」と一刀両断し -
Posted by ブクログ
ネタバレ『封神演義』の書きっぷりが肌に合っていたので、著者の他の作品も読んでみようと購入したが、本書は史書の一部をちょこちょこ引用していたりでやや堅い雰囲気があった。
人によってはちょっと説教くささやくどさを感じる部分があるかもしれない。
自分の読んだなかだと、宮城谷昌光の作品に似ているように感じた。
春秋戦国時代は史書がほとんど無い時代であるが、著者は無理なく生き生きと始皇帝の人物、物語を描きながら、
その一方で史書や史跡にある事柄(荊軻による暗殺未遂事件や馳道、焚書坑儒など)にも後代の作為を排除する独自の解釈を加えることで、悪い意味でデフォルメされてしまった従来の始皇帝像とは異なる人物像を描き出し -