斎藤兆史のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
2000年の刊行なのに、(著者の一人ノリツッコミを除けば)古臭さを感じない。完全ド正論の英語学習本と言える。
帰国子女でもないのに、英語ネイティブも舌を巻くほどの英語力を身に付けた、近現代の偉人たちを特集。英語教師でもある著者の学習論も交えており、今回沢山メモを取らせていただいた。
思えば教材が満足に揃っていなかった時代。原書を必死に読み込んだり自ら師匠を探したりと、今以上に苦労が絶えなかったのは確かだ。しかしその分、10名とも質の良い英語をものにしたと自分は見ている。
著者曰く、ネイティブから「貴方の英語は上手だ」と言われているうちはまだ初歩の段階にあって、上達するにつれて何も言われなくな -
Posted by ブクログ
二人の対談が興味深かった。大学入試への民間試験導入については、採点基準、採点者の確保、受験生の試験費用負担など、平等の観点から疑問であると主張する。そして、何より、スピーキング能力を試験で測れるのかと疑問を呈し、4技能礼賛の間違いを丁寧に説明している。特に、母国語と外国語の習得過程の違いから、スピーキング重視の英語教育の間違いを指摘しているところは、納得のいくものだった。改めて、文法や読解の大切さを認識し、今までの英語の学習に自信を持つことができた。また、学習塾で英語を教えているが、4技能万能の空気に怯まず、文法、読解の重要性を継続して指導していこうと思った。学校、塾の先生だけでなく、英語に興
-
Posted by ブクログ
再読。斎藤兆史先生の本はこれまで新書で4冊読んできた。英語達人の本、英語達人になる本、教養についての本、努力についての本、今回紹介する本はまたも英語達人になる本である。そして、忘れていたがとても大事なことが書かれていて、ハッと目が覚めた。やはり簡単に出来る事を謳うことは王道とはかけ離れているということ。
最近次の3つの方法を知る。
①このブログの第9話「快諾100万語!」では洋書を読むのに辞書を引かないで、話がわからなくなったら、読むのを止める。②最近のNHKの実践ビジネス英語では、英文のポイントとなる英単語は調べて、それ以外のわからない語を調べていると切りがない。③本作は英文学で、わからな -
Posted by ブクログ
「第一章」をチラチラ見ただけですが、
17ページの「英米の文化的支配を離れた
『国際語(あるいは世界共通語)としての英語』などと言ってはみても」
の段落を読むだけでも、この本は、価値あり、と思えます。
ちゃんと読むのが、非常に楽しみです。
(2013年6月14日)
この本に書いてあることは、「当たり前のこと」です。
「当たり前のこと」を、きちんと書くのが「教養の力」と
感じました。
【夏目漱石と英文学】(47ページから50ページ)
(2013年7月17日)
英語で読まなければ意味がない(160~161ページ)
新渡戸稲造の Bushido, the Soul of Japan
岡倉天 -
Posted by ブクログ
ネタバレ非常に面白かった。
過去の偉人たちがどう英語を学び、どう英語に対処してきたか
英語の学び方というだけでなく、歴史の勉強にもなる。
また、日本人としてどうあるべきかを考えさせてもくれる。
幣原喜重郎の章に出てくるデニソン氏をはじめ
表舞台に立つことがなかったが、素晴らしい人たちの言動を
知ることができるだけでも素晴らしい本だし
なにより筆者が英語至上主義であることもなく
分野が違うことには自分は門外漢であると潔く言い
自分の目で見たことや経験したことを交えてわかりやすく
きっぱりと書いてくれており、筆者の魅力も感じられる本。
英語を話す日本人は、英語を話しているとき普段と人格まで変わる
とい -
Posted by ブクログ
「日本語力と英語力」
とてもよかった。ぼくが言いたいことを的確に述べています。多くの人に読んでもらいたい。ぜひ。
この本は 本書は、齋藤 孝氏と斎藤 兆史氏の対談本です。
重要なところ,おもしろいところを抜粋したみたらかなりの量になりました。何回かに分けて紹介します。
まず,英会話と英文法について。
(兆史)
ごく簡単に要約すれば、国語教育を充実させよ,英会話ごっこにも似た低劣な早期英語教育を止めさせよ、型の訓練を中心とした骨太教育を実現させよ、ということになろうか。(p5)
( そういうことです。まったく同感。 )
(兆史)
たとえば、For here or t -
Posted by ブクログ
出版は少し昔であるが、現在の英語学習にも通ずる確かな提言があると思う。
この本の核となるのは、英語が身につかない焦燥感をぐっとこらえて腰を据えて勉強し続けることだろう。
そのために著者は素読や辞書読みなど、今考えればなかなかにきついようなかつてのやり方に光を当てている。
ゆえに、この本は英語を始めたばかりの初学者や学生ではなく、ちゃんと英文にディテールを出さなければいけない大学院生や外資系ビジネスマンに適していると感じた。
英語達人塾という題名はこの本のヤバさを端的に表している。
初めての人は、関正生「英文法大全」や
竹岡広信「ドラゴンイングリッシュ」がおすすめだ。
しかし、その根底の理論は初