斎藤兆史のレビュー一覧
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▼日本で生まれ、日本に生きる日本人なのだから、日本人に合った英語の習得法があるはずである――筆者は言う核心は、ここにある。留学経験はないけれど、英語でコミュニケーションがはかれるようになりたい!そんな自分を励ますように、と、この本を手にとった。
▼「来た球を打つだけだ」と言えるのは、実は、彼らが天才だから(だけ)でなく、それまでの過程を、努力によって知らずもがな身につけていたからである。だとすれば、彼らの努力の方法を尋ねようとするのは、愚行でしかないのかもしれない。結局、彼らの生まれた環境が……と、思わなかったと言えばウソになるが、まだ頑張る余地はありそうだ、と思い直すいいきっかけにもなった。
▼ちなみに、「英語」に捉われるこなく、単にエッセイとして楽しむことも(もちろん)可能で、最後に収録されている白洲次郎の章を読むだけでも、充分に、本書を手にとる価値があると思う。 -
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ネタバレ[ 内容 ]
「日本人は英語が苦手だ」という通念など、信じるに足らない。
かつての日本には、驚嘆すべき英語の使い手がいた。
日本にいながらにして、英米人も舌を巻くほどの英語力を身につけた「達人」たちは、西洋かぶれになることなく、外国文化との真の交流を実践した。
岡倉天心、斎藤秀三郎、野口英世、岩崎民平、白洲次郎ら、十人の「英語マスター法」をヴィヴィッドに紹介する本書は、英語受容をめぐる日本近代文化史を描きだす。
[ 目次 ]
第1章 新渡戸稲造
第2章 岡倉天心
第3章 斎藤秀三郎
第4章 鈴木大拙
第5章 幣原喜重郎
第6章 野口英世
第7章 斎藤博
第8章 岩崎民平
第9章 西脇順三郎
第10章 白洲次郎
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
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ネタバレ[ 内容 ]
英語力は会話力にあらず。
文法無視で、「ペラペラ」しゃべる癖がついてしまうと、そこで学習が頭打ちになる。
何ごとも、基本をおろそかにした我流では伸びない。
本書は、日本が誇る英語達人も実践し、効果が実証されている学習法を、実例を交えて紹介するものである。
[ 目次 ]
入塾心得
音読-新渡戸稲造に学ぶ
素読-長崎通詞に学ぶ
文法解析-斎藤秀三郎に学ぶ
辞書活用法-岩崎民平に学ぶ
暗唱-幣原喜重郎と岩崎民平に学ぶ
多読-新渡戸稲造と斎藤秀三郎に学ぶ
丸暗記-西脇順三郎に学ぶ
作文-岡倉天心と西脇順三郎に学ぶ
視聴覚教材活用法〔ほか〕
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
この本は上級者向けに書かれたものです。改めて見ると「極めるための」になっています。上級者が極めるために読む本です。
ぼくは,中学生に英語を教えているし,中学生向けの英文法の学習書も書きました。中学英語だけをやっているうちに高校レベル以上の英語を忘れてしまいました。それで,またやり直しです。
それで,その初級者向けの同じ著者による
これが正しい! 英語学習法 (ちくまプリマー新書 51) [新書]
を注文しました。
いずれにしても,安易な学習法ではなく,文法,多読など,こつこつと勉強するやり方を提唱する斎藤 兆史氏に共感しています。
いくつか引用します。
英語の発音をよくするためのもっとも効果的な独習法は英文の音読である。(p16)
ぼくは音読はいままであまり重視してきませんでした。重視しなければと思っているところです。
どんなに時代が変わろうが,基礎的なことを何度も何度も繰り返して体のなかに練り込むという学習の基本は変わらない。その学習法の語学版が素読であり,暗唱なのである。(p34)
素読,暗唱に関しても軽視していました。最近,般若心経を覚えました。また,百人一首を覚えています。いま30首覚えました。
読んで覚えるってとても大切なことだと改めて感じています。
本棚に眠っていた,岩田一男著「英語・一日一言」を引っ張り出してきました。百人一首をすべて覚えたらこれに挑戦してみよう。
高度な英語力を身につけょうと思ったら、最低でも伝統的な学校英文法をきちんと勉強しておく必要がある。(p42)
ぼくも,これまで英文法を重視してきました。いま文法をおろそかにする人が多くなり,学校教育も文法軽視になってきているので,斎藤 兆史氏にがんばって英文法を重視する流れになって欲しい。
最近の英語教育では、学習者が文法を身につける前から文章の大意を理解する読み方を推奨する傾向にあるが、これは本末転倒もはなはだしい。文法を正確に読み解く訓練をしているうちに、しだいに文法が気にならなくなって文意がさっと頭に入るようになる。これが正しい学習の順序である。
(p49)
多読についてはmixiでも意見交換を行いました。多読は必要ですが,やはり文法を身につける必要があると思います。
英語達人たちは、修業時代のどこかで例外なく大量の英書を読んでいる。逆に言えば、英書の多読は英語の達人になるための必須条件だと言ってもいい。達人レベルを目指さないまでも、英書の多読なくして高度な英語力の養成はあり得ない。(p88)
同感です。一時期アガサクリスティをたくさん読みました。よかったです。「英語・一日一言」のあとは,また挑戦してみたいです。
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昔の英語の達人と比べながら、
今は無視されつつある英語勉強を紹介していく本。
現在は暗記という事がなおざりにされているが、
この本の中で推奨されている勉強方法は基本的には暗記。
著者自らが言っている通り、英語に限らず外国語学習は
日々の地味な努力の上に成り立っている。
方法としては、英語のリズムを捉えていない場合は
名文と言われるものの暗記から始まる。
知らない単語は発音記号と意味だけならず、
用法や例文と共にノートに書き写し、オリジナルの単語帳を作って
覚えることが要求される。
リスニングやスピーキングは、聞き流しやシャドーイングなどをやりながら
時間を見つけて一人でも英語を話す訓練をすること。
基本的に正確な英文を要求するので、
記述文法ではなくて学校文法の文法書を通読することが推薦されている。
英語の力をつけるのに、最も必要と著者が述べるのは多読。
精読は英文の質にこだわり、多読はとにかくたくさん読むこと。
推薦できる文献リストも載っている。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【要約】
大学入試において、「これからの時代、英語の四技能の育成が大事だ!」として、英語の民間試験を導入する話があったが、このことには、2つの意味で問題がある。1つは、公平性の問題。(複数の試験をどのように統一的な指標に置き換えるのか、誰が採点するのか、何回も試験を受けて事前練習できる人とそうでない人の間で格差が生まれるのではないか、等)もう一つは、四技能(とりわけスピーキング)に傾倒することに関する問題。「そりゃ四技能は大事でしょ!」と言う人が多い中、本書ではそのことについて警鐘を鳴らしている。
英語ネイティブの子供が母国語を学ぶのと、同じ要領で、「英語をシャワーのように浴びる」ことを謳った高額な教材があったり、中高の英語の授業でも英会話に時間が費やされていると言う実態がある。しかしながら、著者曰く、日本人の英語力は一向に上がらない、と言うか落ちている。ピアノを弾くのを上手くなるには、ピアノの曲を聞いているだけでは無意味である。それと同様、英語をシャワーのように浴びたからと言って、英会話ができるようになりはしない。外国語として英語を学ぶ人には、ネイティブとは違った学び方が必要であり、地道に努力を重ねた人だけが、高度な英語力を身につけることができる。
とりわけ、著者(斎藤さん)が高度な英語力を得るために有効な学習法と言っているのが、読解と文法である。従来の基礎的な英語学習を継続することが、結果的にスピーキング能力にも繋がってくる。
また、陸上選手が走る・跳ぶと言った能力を必要とするのに対し、泳ぐ能力は必要ないのと同様のことが英語学習にも言える。例えば、理系の人にとっては英会話よりも、専門的な知識と、そして原著論文を英語で読み、英語で論文を執筆する能力だろう。近年では、専門的な科目も含めて、大学の授業を英語でやろうという向きもあるようだか、その場合、学習者や先生の英語能力によっては、元来素晴らしいとされてきた日本の専門教育の質を落としかねない。
【感想】
私自身は、子供の時に英語の本を読むことで、英語の世界を広げることができたと考えているので、高度な英語力を伸ばすために、読解が有用だと言う話は、大変勇気づけられた。英会話は相手がいないと学習できないが、本を読めればどんどん自律的に学習できるところも良いところ。(最近では、AIとスピーキング練習ができるアプリもあり、実際使っているが、ちょっと物足りないかも。。)
自分自身は、もう少しスピーキングができるようになりたいと思っているが、なかなか学習法が難しいと感じている。だが、著者の言うように、苦労せずに高度な英語力を身につけるのは無理!と言うならば、とにかく地道に勉強しよう!と逆にモチベーションが上がった。著者(斎藤さん)は、英語文体論というのを専門にしているためか、いくつかお薦めの英語の文学作品が掲載されていたので、久しぶりに英語の本を読んでみようと思う。
※AIを一般人も使える現代において、英語は必要ないのでは?と言う意見について、個人的には以下の理由で、やはり英語の学習は続けたいと思う。
・英文の自動翻訳はめちゃくちゃ分かりにくいことがあるし、その道の専門家であるはずの翻訳者が翻訳した本でさえも、私にとっては分かりにくくて途中で嫌になってしまうことが多々ある。そして、AIは平気で嘘をつく。やはり英語の書籍は原文で読んだ方が、すっと頭に入るし、導入として翻訳を使うのはありだとしても、騙されないためにも最終的には原文を読んだ方が良いと思う。
・単純に、翻訳アプリではなく、自分の声でコミュニケーションが取りたいから。多少拙くとも、懸命に英語を扱うと言うことが、相手とコミュニケーションを取りたい!と言う意識の表れとして、相手にも伝わり、それが信頼感に繋がるのでは?と思うから。どうしても、理解できない、伝えたいのに伝えられないことがあれば、部分的に翻訳を使うのもありだとは思うが。 -
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ネタバレ『一生モノの英語力を身につけるたったひとつの学習法』で紹介されていて、5章の辞書の使い方が参考になるとのことだったのでそこまで読んだ。これ以降はハイレベルすぎて初学者の自分には役に立たない。
本書を読んでやろうと決めたこと。
⑴手持ちの英文法書『一生モノの英文法COMPLEAT』をあと2回通読する。
⑵辞書を引くときは、わからない語は必ず辞書を引く、発音記号の確認、意味などの基本情報をノートに写す、1度ノートに書いた語もつぎに辞書を引いた時は再度ノートに書く、ノートが溜まったら読み返す——以上の作業をめんどくさがらずにやる。これによって辞書をボロボロにする。
⑶手持ちの単語帳・熟語帳を3周する。その際、発音記号を確認し音声教材を用いて発音の練習も兼ねる。もちろん例文の音読筆写を10回はする。
⑷リーディング教材としては、大学の教科書の『コミュニケーションのための大学英語入門』が音声と和訳が載っていてちょうどいいので、あと2周する。
つぎは前掲書で紹介されていた『英語達人列伝』を読む。
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「教養ある英語を身につけようとする志の高い学習者を対象とする英語独習本」(p.3)。英語学習の王道を、英文解釈の実例を踏まえて説く。
「日本人は文法を気にしすぎるから英語が使えないと言われるが、そうではない。文法が気にならなくなるほど十分な稽古を積んでいないから、使えないのである。」(p.69)など。
正直言うと、著者の本もいくつか読んだことがあったので目新しいこともない。というか、やっていることは王道の王道なので、目新しさがない、ということがこの本のセールスポイントでもある。とすると、なぜ2017年にこういう本が出ているのかよく分からないのだけれど、新書というものは同じ内容を定期的に刊行しないといけないものなのだろうか。もうこの手の英語教育批判をするのはやめて欲しいなあと思う。それこそずっと前からこの手の批判は延々とあるのだから。数ページに1回は英語教育批判が出てくるけれど、もう辟易してしまった。次の段階として、著者が中高生に教える実践記録、などの方がいいのではないだろうか。特に中高生に日々英語を教えているおれからすると、これを堂々と説けるなんて、本当にいいご身分ですね、とすら思ってしまう。つまり、この内容を中高でこういう形で授業したら、カリスマ先生や予備校でない限り、みんな寝てしまうんじゃないだろうか。色々試行錯誤して、中高生でも出来る、英語やろうと思わせて、そこにこの王道の要素をどうやって入れていくか、というのに苦労する訳なので。そして、この王道が地道に出来ない者は道場から去れ、と言わんばかりのこの感じは、大部分の人には受け入れられないだろう。迎合するのを良しとしない、というのは大いに分かるが、その姿勢では英語が出来る日本人はますます少なくなっていくのではないだろうか。おれは著者の言うことは100%正しいと思っている。著者の英語学習法が王道だし、それ以外はないんだろうな、と本当に思っている。受験英語で訳読は好きだったし、辞書もたくさん引く。が、これを実践できる人は本当の英語好き、というか英語の「勉強」好きな人だと思う。軽い気持ちで、英語できればいいな〜くらいの人ができる内容ではない。でも新書は軽い気持ちで手にとることが多いだろうし、逆に英語を本当に本格的にやりたい人はもっと違う本を手にとるだろうし、とすると、この内容を新書で出す意味はなんなのだろうか、と思う。多くの人は、そこまでやりたい訳じゃないや、と思って、ますます英語から離れていくきっかけになるんじゃないだろうか。
たぶんこれの最適な読者は結局、今この時代に英語の先生になろうとする人、ということになるだろうか(そもそも英語の先生になろうとする人が、この「王道」の学習法を知らない、受け入れない、というのは大問題だけど)。おれが中高で英語の教員の仕事をしていない、純粋な「英語の勉強好き」だったら、もっとこの本の内容に感心しながら読めたのかなあ。
推薦図書のDavid Lodge, The Art of Fiction、ラッセルのThe Conquest of Happiness、ナイポールのReading & Writingは読んでみよう。あと放送大学の教材「英語の発音教室」は使えるかなあ。チェックしよう。(22/11)