ボリス・ヴィアンのレビュー一覧

  • 日々の泡

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    途中までは機械的に読んでいたけれど、後半、坂を転げ落ちていくように不幸になっていく様に引き込まれた。強烈な印象。

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    2011年11月28日
  • 日々の泡

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    こういうの好き。駆け足で読んでしまったから、もう一度、ゆっくり再読したい。

    翻訳がちょっと、ずれているというか・・・。「ナイロン靴下」ってストッキング??他にも随所に、ええっ?と思うような表現で、夢の世界から現実に一挙に戻ってしまうことがあったのがとても残念

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    2011年11月18日
  • うたかたの日々

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    綺麗な音楽のような小説だと思います。
    イメージが現れては膨らみ、飛躍し、変化し、また現れるような感じ。

    スケートリンクで頭が飛んでいっちゃう場面はちょっと笑いましたが、そういう突飛さも含めてイマジネーション溢れるのがこの作品の好きなところです。

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    2011年08月12日
  • 日々の泡

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    とても素敵な小説だった。水道管のうなぎ、カクテルピアノ、肺の睡蓮などシュールな描写が散りばめられていて「!!?」となるけれど、読むほどにそのきれいで悲しい世界観に吸い込まれていく。静かな狂気がたくさん。きらきらしたものもたくさん。

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    2011年04月11日
  • うたかたの日々

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    数年前に、この小説を題材に書かれた岡崎京子さんの漫画と、この小説のオマージュ映画『クロエ』を観ていて、両方とも不思議なお話だと思った記憶があります。
    特に漫画はこの物語をそのまま漫画化したもので、それが岡崎京子さんの独特のタッチとあいまって、とても印象に残りました。

    小説は…たぶん、受け付けない人は全然受け付けないタイプの作品だと感じた。
    軸は恋愛小説なのだけど、SFであり、ファンタジーであり、見方によるとサスペンスでもあり。
    とにかく不思議。日本人が書く小説ではないなってすごく感じた。(ボリス・ヴィアンはフランスの作家)
    ありえない設定も出てくるし、脇役はありえないくらいあっさり死んだり殺

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    2020年11月24日
  • うたかたの日々

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    ネタバレ

    抽象表現に定評のあるフランス文学にチャレンジ。
    藤原祐の「レジンキャストミルク」内に登場した殊子先輩のあの本です。

    いちいち情景を擬人法で表したり、すごく回りくどい表現が大半なので、想像力が大事。
    長文詩かよ、と疑いたくなるけど、恋愛の表現としては率直なのかもしれない。
    現実から乖離した架空の設定等(弾くとカクテルができるピアノとか)にワクワクできたら勝ちです。

    ワタシはネズミを飼いたくなりました。

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    2014年09月28日
  • 北京の秋

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    40年前、四人囃子やPRISMのギタリストだった森園さんの♪いつもスモールシガレット 指にはさんで ボリス・ビアンなんか読んでた♪という歌を聴いて、ボリス・ビアンの名前を知り、うたかたの日々を読んだ。
    マライヤの清水靖晃さんのアルバム「北京の秋」も持っている。
    他人様には何のことやら判らないことだろうけれど、兎も角、本屋で新装丁の本書を見つけ、購入。そうでもなければ読まなかった本である。

    帯に「いうまでもないことだが、この作品には『中国』も『秋』も出てこない」とあり、チョッと驚く。

    いつまでも通勤のバスの乗れないアマディアス・ジュジュ、殺人の後に隠者になろうとするクロード・レオン、彼に恩寵

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    2023年01月20日
  • 北京の秋

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    「この作品には『中国』も『秋』も出てこない」という全否定から入る帯コメント。架空の砂漠エグゾポタミーに様々な人が集まり、一応テーマとなる鉄道建設にが行われるのだが、記述自体がハチャメチャ/スラプスティックで何がなんだかわからない。初期の筒井康隆を彷彿とさせる突拍子の無さである。ただし、筒井がどこか狙っているんだろうな感が見え隠れするのに比べ、おフランス的な突き放したような厭世的哲学感が漂う。

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    2022年09月30日
  • 北京の秋

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    今の時代だと、完全にポリコレに中指たててるな。
    筋何ざねえ、ジャズだアドリブだ!ってヴィアンが言ってた。

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    2022年11月29日
  • 日々の泡

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    言葉遊びに溢れた幻想的な世界で刹那的に生きる若者達。儚さの中にしかない美しさを知っているからこそ、人々はこの物語を愛するのでしょう。

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    2021年01月04日
  • 日々の泡

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    毎日おしゃれをして、料理人の手の込んだ食事を食べて、乱痴気騒ぎをしている。仕事もしていない若い主人公がお金がなくなったらどうなるのか心配になる。しかもコラン夫婦は労働を馬鹿にしている。まるで『アリとキリギリス』のキリギリスみたいだ。
    妻のクロエが倒れたと聞いて慌てているのはわかるが、スケート場の案内人がもたもたしていたから殺すのは怖すぎる。
    読んでいくとだんだん、ファンタジー要素の強い本なのだとわかってくる。

    蒸気機関、肺に蓮ができて毎日花が必要になる病気、銃は人肌で温めて作る、など要素としては面白いと思うが、好きにはなれなかった。

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    2020年11月01日
  • うたかたの日々

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    昔、小学生の頃か、友達とスイカを一緒に食べているとき、種を飲み込んだら胃の中で芽が吹いて最悪死ぬこともあるんだぜ、という忠告を貰ったことを思い出した。
    身体の中でスイカ発芽だとどうしようもない間抜けだが、これが睡蓮の花咲くとなると途端に悲劇的な運命の感が出てくる。
    なぜ睡蓮の花が肺に咲くのか一切説明が無いように、この小説はただ作者のイメージの跳躍に任せ読者もそれを味わうことに尽きる。
    筆者がトランペット奏者であるのも関係しているのだろうか。作中物語の展開のイメージに合わせて主人公とヒロインの住む家も変形していく様は、ポーを中心としたアメリカ的怪奇趣味をむしろフォローしているかのように思える。

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    2020年03月22日
  • うたかたの日々

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    確かに奇妙な作品だった。作者の想像力の突飛さが印象的であり、また未来派っぽい表現が目立った。コランが貧乏になっていくシーンは身につまされた。どうやって映画化したのだろう。

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    2018年10月15日
  • お前らの墓につばを吐いてやる

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    内容・構成は凡庸。作品の最初を読んだところで、最後まで見通せてしまうし、特に面白いシーンもない。ボリス・ヴィアンの傑作『うたかたの日々』に比べると見劣りする。ただボリス・ヴィアンの「白人が不快になるような本を書いてやろう」という強い思いが全体に強く出ていてその怨念は面白い。『うたかたの日々』もそうだったけど、ボリスヴィアンは、劇として小説を書くことが非常に上手い。いかに主人公が白人を憎んでいるか、ということを自らの家を燃やしてしまう、というシーンで象徴的に描いているところは、さすが、という感じ。
    白い肌を持った黒人、というテーマはたしかデュボイスもなにか書いていたけど、面白いと思った。ネラ=ラ

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    2018年05月26日
  • 日々の泡

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    読みながら、自分の加齢をひしひしと感じた。昔読んだ時は描写の美しさと、コランとクロエ可哀想!みたいなピュアな感想しかなかったのに、今読むと「お金が無いって本当にツラいよな〜」みたいな感想になってしまう(恋愛部分はさして……。アリーズの肩を持ちたい)。

    果たして労働は尊いのか卑しいのか。金が無いと人間的文化的な生活は出来ないという絶望感。俺をすりこぎにしちまった奴!そいつはだれだ!だれなんだ!hey you !(from ヘイ・ユー・ブルース)

    昔も今も、イケメン料理人のニコラが好き。

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    2015年07月25日
  • うたかたの日々

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    1947年に出版されたボリス・ヴィアンの代表作であり、SF的な世界がフランス流のスノッブさで味付けされた恋愛小説。

    富豪の家に生まれた青年コランは、美少女クロエに出会い熱烈な恋愛関係に落ちるが、クロエを肺に睡蓮が成長する奇病にかかってしまう・・・、非現実的な設定で、スラップスティック的なユーモアも溢れる作品世界の中で、唯一コランがクロエを思う気持ちだけはストレートなものとして描かれる。

    個人的にはこうしたスノッブな世界観はあまり好きではない。フランスは恋愛小説の宝庫だと言われるが、恋愛小説を殆ど読まない自分にとっては、アンドレ・ブルトンの「ナジャ」くらいの一途さが欲しい。

    次は岡崎京子が

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    2015年05月05日
  • 日々の泡

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    再読。葬儀の場面とクロエ悪女説以外覚えてなかった。全く印象に残ってなかったけど、結構人が死にまくってたんだ。この世界観はなんかちょっとラリってる感じやね。嫌いじゃないけども。

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    2013年08月15日
  • 日々の泡

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    輝かしい愛の日々からの肉体と精神の病魔による転落劇というのはいまだ反復され続けているものだが、ただ若いというだけでない、あまりの純粋性がはらむ危うさは、やはりひとをたじろがせる。
    死して時代の寵児となったヴィアンの悲痛と諧謔の日々はどんなジャズを奏でていたんだろう。

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    2013年07月31日
  • 日々の泡

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    「フランス文学の恋愛小説において死ぬのは必ず女」という法則にもれず、深い愛、愛による堕落、生活苦、もお決まり。けれど、椿姫やマノンレスコーと比べるとどことなく若くて甘酸っぱいところ、突然の猟奇的殺人と前ぶれもなく動物が喋り出すファンタジー要素がこの小説の個性であり現代と近代の違い。20世紀の小説はあまり読まないので内容より時代背景が気になる。料理の描写が長いのはなぜ?

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    2012年10月08日
  • うたかたの日々

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    言語でしか表現することのできない空間。私はこの作品に登場するファンタジー的なガジェットが好きである。ピアノカクテルとか心臓抜きとか。サルトルのパロディも笑えた。

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    2012年07月14日