再読。もう何度読み返してるかわからない大好きな小説
というか世界でいちばんこの本がすき
あまりにも道化で可笑しいことばかりがあふれるのにどうしてこう悲痛なのかしら
本当に悲しいことは真面目なもののなかよりも、ふざけたものの中にあるのだと思う
幸せな時は全然長続きしないなぁ
そんなことないっていうひと
...続きを読む達はとても多いけど、人間関係の脆さと同じくらい壊れやすいものだと思う、私は。
この小説だけが彼の作品の中で飛びぬけて評価されてるのも皆そのことに気付いてるのだと
だからこそ、コランとクロエが二人で過ごした時や、シック、アリーズ、ニコラ、イジス達との楽しい時がよりいっそう、きれいにみえる
酷い小説。残酷で夢も希望も全然ないけど、大好き。
「ぼくは絶望してるが、同時にすごく幸福だよ。この時点でどうでも何か欲しいものがあるってことはすごく気分のいいことだよ」
「彼はクロエを膝にのせた。ふたたび、ふたりはすっかり幸福な感じになっていた。
『ぼくはあんたのどこもかしこも全体を愛してるんだって言ったじゃない』
『それなら、もっとこまかく、どこもかしこも愛してよ」とクロエは、蛇の子みたいに甘ったれて、コランの腕の中に身をすりよせながら言った。」
「人はそう変わるもんじゃない。変わるのは物事だよ」
「コランはもう何もきこえなかった。彼は過去に生きていた。時どき微笑しては何もかも思い出しているのだった。」