須藤靖のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
お経の中には宇宙を思わせるところがある。
三千大千世界
この本には、わたしたちがいる宇宙は一つなのかということに関していろいろな角度から説明がされている。
「我々のすむ宇宙は必然かあるいは偶然か」という問いから、私たちの宇宙がたまたまあるのではなくて、他にもこういう環境があるのではと考えていく。すると、我々が他の宇宙を確認することが出来たら、それはすでに我々の宇宙になってします。そのところは知る術がないのだ。
というところを読んで、真如の世界のことを思うのであった。
宇宙はすべて法則に支配されているということも、相依性のこと思い出させる。果てがあるのかどうかもわからない宇宙につ -
Posted by ブクログ
この宇宙は特別と考えている人や特に意識していない人向けに、人間原理(この呼称は気持ち悪くて仕方ない)やマルチバースの考えを伝えようとした本。
個人的には類書を読んでいたこともあり新たな知見は無かったけど、この宇宙や世界はより大きな何かに内包されていると考えるのはやはり自然かと思う。物理法則から違うというのは面白いけど。
感覚的にも現実と夢の区別はつけるのは難しいし、微生物には人間サイズのものは認識できないし、観測者の理科の範囲で世界の全てを知ろうとするのは土台無理な話だし。
内容全般においては素粒子関連や宇宙論の基礎知識がない人にはちょっと説明不足な感じがしたけどどうなのだろう。 -
Posted by ブクログ
「科学を語るとはどういうことか」でその粘り強い姿勢に強い印象を受けた宇宙物理学者須藤靖さんによるエッセイ.東大出版会の広報誌UPに不定期連載したものがもとになっている.この本はその二冊目で一冊目は「人生一般ニ相対論」.
どのエッセイも十分な分量で,真面目に面白くさまざまな論考をしているが,就中「相対論的人生積分公式」が傑作.なかなか含蓄が深い.しかしそれを見て,「人生の非可換性を考慮に入れていない」といって批判する同僚がいるというのもまたなかなかすごい.
文中の傍注が小さい字で組んであって,それが老眼の私にはとても読みにくいのだが,読まずにはいられない.ちなみに傍注は本文中に200ある. -
Posted by ブクログ
ここで須藤さんが語る科学の方法論はリサ・ランドールが『宇宙の扉をノックする』で語っているものとほぼ同じものである。
学生時代に廣松渉の『科学の危機と認識論』を読み、村上陽一郎の講義を聞き影響を受けてクーン、ハンソン、ポパー、ファイアアーベントを愛読してきた自分が、それでもやっぱり須藤さんの言っていることの方が共感できる、というところに少なくとも日本における哲学の問題があるだろうと思う。自分の”アタマ”に信頼を置き過ぎ、というか、道具立てが古すぎる、というか。
読み終わっても科学哲学の目的と意義を理解も納得もできなかった。またいつか読み直してみようと思う。