籘真千歳のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレシリーズの3作品目にして、序章と銘打たれてる作品。
揚羽が「黒の五等級」を名乗る前の物語。
連作短編で、揚羽が五稜郭の生徒でいながらにして、
アクアノートとして活躍していくのだけど、
ミステリ・アクションの要素はありつつも、
それ以上に揚羽の学園生活に重点が置かれてる。
学園生活というか、雪柳や連理たちとの百合っぽい絡み、
そういった部分が読んでいて楽しい。
だからこそ、4篇目の物語で揚羽が学園から放逐されて
しまったことや、雪柳との別れがとても辛く哀しい。
読み終えてみて、また1作目を読みたくなった。
それ以上にやっぱり人工妖精が欲しくなった。 -
Posted by ブクログ
人間を模した「人工妖精」が人間と共生している人工島でのお話。人工妖精に必要な人工の知能・意識・認識の形成、そしてそうしてできた(時として人とは異質な認識を持つ)人工妖精が人を愛し愛される事とは……といったような難解なテーマも比較的スムーズに読み進めることができました。
ただ、何せそういう難しい部分の説明に少なからず紙面を割かれている分、肝心のストーリー展開がちょっと速いというか、(特にサイドストーリー的な部分の)終わらせ方が中途半端かな、と思う所もややありました。この辺は続編も出ているようですし、続編で今回構築した世界観をどう活かしていくか気になる所です。 -
Posted by ブクログ
タイトルや表紙、目次に惹かれて買った一冊。
人物設定や世界観もなかなか魅力的でした!
生殖できなくなる病が蔓延した日本で、人工的に作られた東京の島に暮らす、人と、人によく似た生命体人工妖精。その成り立ちやそれにまつわる事件が語られます。
最後は涙(´;ω;`)揚羽ちゃん…
しかし難しいところもあり、結構見慣れない漢字羅列ルビうち文字に苦戦させられる。。。
そしていい要素がいっぱいあるのになんだか消化不良になってる部分がもったいないかなと・・。一番いい部分が語られてないのはなんでなんです???
続きで消化されるぶぶんがあるのかとおもって、続編読み中です。
鏡子さんがダントツで好きなんです・・・! -
Posted by ブクログ
まさかの続刊…嬉し過ぎる。
前作に比べるとネタがちょいちょい入っていたり、愉快なキャラが増えていて明るい雰囲気でしたー。
空から女の子がーのくだりは脳内再生余裕でした。あとはウィザードリィネタとか…
でも逆にそういうのが鼻に付く人は駄目かもなぁ。
ストーリーは人と人工妖精と…おっと誰かきたようだ。話のスケールはでかくなってますが、メインになっているのは変わらず。
椛子様や鏡子さんの視点でも書かれているので、よりキャラにも愛着が湧きました。とくに鏡子さん…w
この調子で続いてくれると嬉しいのですけどねー
揚羽ちゃんの恋(?)の行方とかねっありますし! -
Posted by ブクログ
日本から独立し、人工妖精と暮らす人々が住む
関東自治区を舞台に、人工妖精(アンドロイド)の
揚羽の過酷な戦いを描くシリーズ2作目。
自分の中で、いいところと悪いところが
これほどまでに混在する作家さんはいない
なあ、とここまでのスワロウテイルシリーズ
を読んでいて思います。
それだけ自分の中で個性の強いシリーズであり
作家さんです。
設定説明の多い前半部にルビの多用、装飾され
つくした文章と、文体も特徴的な上に世界観も
複雑で、自治区という特殊な舞台に、テロリストの
暗躍、政治の闇、人工妖精や人工頭脳とSF的な
ギミックも盛りだくさんと、正直読みやすくも
ないですし、分かりにくい