あらすじ
関東湾人工島の自治区に男女別で隔離されている人間たちは、人工妖精(フィギュア)と共に暮らしていた。その一体の揚羽(あげは)は、亡くなった後輩が葬式で“動く死体”(リビング・デッド)になってしまった事件の謎を追う。一方、自警団(イエロー)の曽田陽平は人工妖精の“顔剥ぎ”(フェイス・オフ)事件の痕跡を捜査していた。どちらも当初は単発的な事件だと思われたが、突如自治区を襲ったテロをきっかけに、これらの異変が自治区の深い闇のほんの一端であることを二人は思い知る……。人間に仕える人工妖精の愛と苦悩を描くアンドロイド成長SF第二弾!
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前回男性自治区側から追放されたはずの揚羽が何でいるのか疑問だったが、なるほど、その発想はなかった。
でも、真白って寝たきりじゃなかったけ?
なのにどうしてメスふるったりして暴れられるの?
というかボクっ娘かわいい。
顔が自らのアイデンティティになるのは人間も人工妖精も変わらなかった。
個人的には椛子陛下の絵文字がツボだった。
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一度読んだ記憶はあったんですが、買った記憶もあったんですが、4巻を買ったあとで2巻と3巻が見当たらないことに気づいて買い直し、ついでに読み返しました。
SFなんでしょうけど、ミステリでもあり、ライトノベルのようでもあり、哲学や宗教にもよく触れるし、深みのある作品です(シリーズを通してそうなのです)。
いつか家の中からひょっこり2巻が顔を出しても、私は笑って2冊とも本棚に納めることになると思います(笑
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パスカル曰く、人は考える葦、だそうだ。
この言葉を使って、人工少女販売処で屋嘉比が洋一と陽平に「・・・お前は言葉を話す蘆で、お前の目の前にいるのも言葉を介し心を察する一人の人間だ」と言ったのが印象的だったのを覚えています。
人とは考える生き物だと聞いたことがあります。言いかえると、人=考えるということなんでしょうか。
ということは、作中に出てくる人工妖精も人工知能も人間なのでしょうか。
さて、今回もとても楽しませていただきました。
椛子の会話といい、一回読んだだけでは理解が及ばなかったところも多かったので、これから何回も読みなおしていきたいと思います。
読み終わったとき、ここまで満足感に浸れたのは初めてでした。
あぁ、早くまた読みたいです。
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スワロウテイルシリーズ2冊目、看護学校時代の後輩の葬儀に参加した揚羽(?)だが、火葬場で動く死体と化した彼女と相対することに。青色機関の抹消抗体として揚羽は彼女を退け、事件としてその謎を追い始める。自警団の陽平が追う貌剥ぎ事件、そして同時期に自治区を襲ったテロ、単発的に見えた複数の事件だったが全ては東京自治区の暗部に繋がり、自治区の存亡を懸けた事態が進行していく。
前半はある違和感を覚えながら読み進めていたが、真相が明らかになるにつれ別々にみえた事件が繋がり始める過程に引き込まれた。怒涛の複線回収で違和感の原因もしっかりと解決され、今回も緻密な世界観設定の下で繰り広げられるお話に大満足だった。キャラクター造形も秀逸で、特に人工妖精たちを含む人による被造物であるキャラたちのやりとりがお気にいり。
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前作の背景説明は必要最低限に抑えて人工妖精ワールド全開。前半セリフ多し、後半アクション多し。「”海底の魔女”は対人無敗です。」これで”海底の魔女”は”アクアノート”と読ませる。全編に渡ってルビ多し。 前半伏線多し、後半予定調和多し。ちょっと詰め込み過ぎでは?最後に伏線が全て収斂していくので付いていくのが大変。でも折角構築した世界だからまだまだ使って欲しい。続編が楽しみ!
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前~中盤はルビが素晴らしい語りの応酬、荒事満載の後半戦~クライマックス。そしてラストの、どう見ても出来過ぎだけどこの展開からどうやったらそうなるんだっていう予定調和。 すごい。
ライトノベル的なキャラクターの造り込みと、練りに練り込まれた台詞の読み応え。
これはまた続きを読みたい。シリーズ的にこの後がどう続くのかは気になるところで、ぜひ読みたい。
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序盤は所々に違和感を感じたが後半それがトリックだと気づいてからは一気読みしてしまいました。人工物と人間と考えの違いとかそういう部分がすごく描かれていて前作同様面白いですね・・。
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確かシリーズ第一弾を読んだ時は、その世界観がまったく肌に合わず、読むのが苦痛でさえあったけれど、揚羽や傭兵、鏡子、椛子。人工妖精という存在には好感を持っていた。
しばらく間を置いてから、第二弾を読めば、自分はこの世界を好きになるんじゃないかと期待し、読んでみたら予想以上にこの世界は魅力的だった。
難しい。ややこしい。と思う箇所も少なくはなかったけれど、言葉ひとつひとつ、そのチョイスが読んでいて楽しかった。
何かを考えさせられるようでいて、考えることを放棄させるような圧倒的な世界観。きっと私の理解力の範疇を超えていて、褒めたいのか貶したいのか分からなくなる。そんな作品。笑
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シリーズ第2作。東京自治区を襲う危機と揚羽(?)を襲う危機が複雑に絡み合い、一見美しく麗しい自治区の暗部に踏み込んでいくという前作にも増して重層的で面白いストーリーが展開していきます。
第一印象としては全般的に「あぁ、3.11後だなぁ」という雰囲気が作中の端々から、いささか過剰とも思えるくらいににじみ出ているのですが、いわゆる「時事ネタ」の一歩手前で踏みとどまっている感じはします。
そして前作では(おそらく)「記憶」を一つのテーマとして語られた通底している人に造られる存在である「人工妖精」の自己認識、アイデンティティを巡る時に複雑怪奇な議論は、今作では「顔」という形で登場し、人と人に愛されるべく生まれた人工妖精の物語に充分すぎるほどの奥行きを与えてくれているように思えます。前作を楽しんで読めた方には是非今作も読んでみて欲しい、そんな作品であります。
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籘真千歳のスワロウテイルシリーズの第2弾。残念ながら1巻を読んでいないという失態をしてしまった…。なので微妙に登場人物や前回の事件についての記述についていけない所があったけど、なかなか面白かった。最近のリアルでの状況をうまく小説の中に取り込んであり、物語のSF全開の内容にリアルな雰囲気を漂わせている。最近ラノベと一般小説の垣根が低くなり、作品の文章量が減っていく風潮があると思っているのですが、この作品はとても文章量が多いと感じました。とりあえず1巻を読んでこのモヤモヤを消さなければ。
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久しぶりにSFを読んだ。
やや難解なストーリーですが、この難解な言い回しが読んでいて楽しい。何カ所かに渡ってかなり長い会話が繰り広げられますが、なかなか深い考察でおもしろい。当然SF的な会話ではあるわけですが、普遍的な内容でもあります。
後半椛子がほとんど出てこなくなってしまうのは、ちょっと残念。
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前作同様おすすめ。僕にはR.wagnerが、ところどころ、遠くで鳴っている感じ。鏡子さんの趣味も良い。アニメ化とかするなら會川脚本希望かなぁ。きっと忘れた頃に続きがでるかも知れないが、待つつもり。
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まさかの続刊…嬉し過ぎる。
前作に比べるとネタがちょいちょい入っていたり、愉快なキャラが増えていて明るい雰囲気でしたー。
空から女の子がーのくだりは脳内再生余裕でした。あとはウィザードリィネタとか…
でも逆にそういうのが鼻に付く人は駄目かもなぁ。
ストーリーは人と人工妖精と…おっと誰かきたようだ。話のスケールはでかくなってますが、メインになっているのは変わらず。
椛子様や鏡子さんの視点でも書かれているので、よりキャラにも愛着が湧きました。とくに鏡子さん…w
この調子で続いてくれると嬉しいのですけどねー
揚羽ちゃんの恋(?)の行方とかねっありますし!
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物語の進行は中々複雑で登場人物それぞれの思惑が全く違っているのが面白い。
世界設定の根本に寡頭政治に似た、知識特化した幾つかの氏族が選民の如く何の留保もなく当たり前に存在しているのだが、いったいこれにどんな目的を持たせるのか。
前シリーズθでは全く手をつけられていなかったので、そろそろ出てくれないかとは思っている。
まあ、相変わらず片側世界なので難しいかな
Posted by ブクログ
日本から独立し、人工妖精と暮らす人々が住む
関東自治区を舞台に、人工妖精(アンドロイド)の
揚羽の過酷な戦いを描くシリーズ2作目。
自分の中で、いいところと悪いところが
これほどまでに混在する作家さんはいない
なあ、とここまでのスワロウテイルシリーズ
を読んでいて思います。
それだけ自分の中で個性の強いシリーズであり
作家さんです。
設定説明の多い前半部にルビの多用、装飾され
つくした文章と、文体も特徴的な上に世界観も
複雑で、自治区という特殊な舞台に、テロリストの
暗躍、政治の闇、人工妖精や人工頭脳とSF的な
ギミックも盛りだくさんと、正直読みやすくも
ないですし、分かりにくいです(苦笑)。
しかしそれだけ濃い設定が盛り込まれているので、
SFとしての世界観の面白さはぴか一だと思いますし、
壮大な話を書こうとする情熱、過酷な運命を背負った
揚羽の描写や揚羽とともに暮らす人工妖精の技術者
鏡子とのやり取りなど、キャラの作り方も好きです。
展開や伏線回収、どんでん返しも力技である感じは
否めませんが、スケールの大きな話を投げっぱなしに
せずなんとか着地点にもっていこうとする作者の情熱
にいつの間にか持っていかれた、という印象です。
粗削りな部分は多いですが、やっぱりこのシリーズは
好きだなあ、と改めて思いました。
Posted by ブクログ
物語の世界観、ストーリーはとても良いのですが、とにかく文章が読みにくい。過剰で大げさな文体が鼻をつく感じがしてしまいます。これが良いという方もおられるでしょうが、私には合いませんでした。アニメ化したらすごく良い作品になるかもしれませんね。
Posted by ブクログ
最初、前巻との整合性がとれない始まりに混乱してしまい、そこが鍵とわかっていても違和感に阻まれて没頭できませんでした。(だよねー、○○っ娘じゃなかったもんねー)
よくここまで収斂させたなとは思います。ミスリードというにはズルい手だとは思いますけどね。
Posted by ブクログ
前作から約1年後。人間と人工妖精、それに魂のないマネキンが絡む事件。
揚羽・陽平・鏡子がそれぞれの事件を追いかけ、やがてひとつに交錯してゆく・・・といったところでしょうか。
うーん、、ルビが多すぎて読みにくい。わざわざそう読ませる必要性があるのか疑わしいものにまでルビルビでどこを読んだらいいのか収拾がつかなくなった。。あと説明してある文章に説明を求めたくなるというか・・とにかく文章が難解。。。
なんだか最後まで読んでもふに落ちないというか、なにかが引っかかったまま終わってしまった( ・ω・)
盛り上がりにいまいち欠けるまま終わっちゃったかんじがもったいなかった。
しかし相反するキャラクター同士の絡みは読んでいて爽快、続きが出たらつい手をのばしてしまいそうです・・・w