マット・リドレーのレビュー一覧

  • 繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史

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     技術革新は終わらず、すすめば進むほど世の中は良くなる、との主張。過去よりもすべて良くなっているという。大気、温暖化等の環境問題も、技術開発効果により、発覚時のころからは大幅な改善がみられる(悪化の状況が緩和されているので良い)。楽観的に考えてよい。
     確かに一理ある。すぐあおり文句に影響されてしまうが・・・

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    2016年09月19日
  • やわらかな遺伝子

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    「生まれは育ちを通じて」
    自分を産んだ親とか育った環境は、今の人格にどれだけ影響しているんだろう、ということが知りたくて読んだ一冊。
    自分の理解としては、「遺伝子により決定した素質が胎児期を含めた幼少期の育ちの環境で強化されていく、強化期間は設定されておりそれを過ぎると固定される」ということで、「三つ子の魂百まで」ということわざは間違ってないのだなという感じ。
    変わろうと努力して、変わったように見えても根本は変わることはないのだなあと。
    なんとなく絶望感を感じたと同時にある種の諦めというか、ある意味気が楽になったというのが感想です。

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    2016年06月11日
  • 繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史

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    分業は、交換という性向のおかげで達成された。
    交換→分業→専門化→革新→時間の節約→生活の多様化→豊かになる。

    資産市場は、投機、群集心理、不合理な楽観主義、独占や超過利潤、などで相場が上下する。

    合理的な楽観主義。危機を脱却できる。

    国内で格差が拡大しても、世界で見れば格差は縮小している。統計のパラドックス。
    健康面、教育面では確実である。

    ソローの自給自足は、現代では成り立たない。
    労働の分割ではなく労働の掛け合わせ

    物々交換の開始
    交換は発明された=犬は交換しない。
    男女による分業。

    捕食者が獲物を獲り尽す前に、捕食者が激減する。
    人類は、他の代替のお捕食物を開拓することで、

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    2016年05月27日
  • 赤の女王 性とヒトの進化

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    「人間の本性 Human Nature」を探求することを目指した書。それは、人間の「性の進化」を問うことにつながるという。つまり、人間の進化は「性的」なものがテーマとなっているからという。
    進化過程においての雄と雌の出現により自然淘汰が起こり、特に性淘汰の場における雄と雌の存在の意味などを解きあかしてくれる。

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    2014年12月07日
  • 繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史

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    「昔は良かった」という人達がいるが、現在の世界は50年前に比べて格段に良くなっている。便利なものはより便利に、より安く入手・使用することができるようになった。平均寿命も延び、乳児死亡率も低下している。

    著者は自分が「合理的な楽観主義」だという。資源の枯渇や環境汚染が騒がれているが、新たな資源の可能性はいくらでもある。また環境汚染でも、排気ガスが発する有害物質は減っている。この先の世界もそう悲観するものではない。
    ということが具体的なデータを並べて示されている。


    著者は原子力発電が主力になっていくとしているが、これは東日本大震災による福島の事故から修正されるべきだろう。著者の今の考えはどう

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    2014年11月22日
  • やわらかな遺伝子

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    生まれか、育ちかというテーマをもとに、遺伝子と環境が行動に及ぼす影響について、生物学史に沿って、理論を展開していく。なかなか頭に入らない部分もあるが、遺伝子を経由として環境の影響を受けるのということが理解できた。

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    2014年11月06日
  • 繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史

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    人類の10万年史を振り返ると、近現代の生活水準の向上は驚くべきものである。現代社会の抱える恐るべき貧困でさえ、個別的な事例の悲惨さはさておき全体的な視点から見れば、過去の歴史における破局的な貧困よりはマシであるのは間違いない。ことによると我々人類がマルサスの罠に捉えられていたころの平均的な生活水準でさえ、現代人の感覚からすれば貧困状態と言っても間違いかもしれない。我々は、ともすれば、この科学技術社会を語る際に、産業革命以前の社会のノスタルジックな側面と対比しがちであるが、ノスタルジックな幻想を抱くことも多いが、「世界は常に良くなってきた」ことを、もっとキチンと認識すべきである。

    というのが、

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    2014年08月02日
  • 繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史

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    分業、専門化、交易が知識と情報の発展を促した。
    この本に通底する楽観論に同感。
    具体的な例を多く盛り込んでいるが、もう少し簡略化したほうが読みやすいのでは。

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    2014年03月22日
  • 繁栄 明日を切り拓くための人類10万年史

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    マット先生の主張をまとめると「悲観主義にとらわれて萎縮するな、世界を良くするために、ただ進め!(確かに社会問題は数え切れないほどあって、悲観したくなる気持ちもわかる。だからこそ私のような人間が率先して、楽観主義者であろうと思う)」てなところ。その主張を確かなものにするために、膨大なデータと分析事例が詰め込まれており、噛みごたえはじゅうぶん。

    生まれでた限りは、どんなに些細なことでも社会を前に進める義務があると思う。勇気が出る一冊。

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    2013年10月18日
  • 人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する

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    チェルノブイリと福島の事故を含め、原子力が電力一単位あたりで出す死者の数は、石炭の2000分の1、バイオ燃料の50分の1、ガスの40分の1、水力の15分の1、太陽光の5分の1、風力の2分の1。

    18世紀の戦争によって軍に穀物の倉庫や家畜小屋が襲われたため、それを免れるジャガイモの栽培がヨーロッパで広まった。
    現在、世界のエネルギーの約1%が窒素固定に使われており、人間の食糧に含まれる窒素原子の約半分を供給している。2010年の飢餓による年間死亡率は、1960年の100分の1になった。
    1988年、サトウキビ畑から空気中の窒素を固定する能力があるグルコンアセトバクター・ジアゾトロフィクスが発見

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    2024年01月23日
  • 人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する

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    イノベーションとは、発明ではない。
    発明を人々が安価に使えるようになるまでの
    一連のプロセスであり、1人の天才が
    実現するものではない。

    イノベーションは、
     偶然により起きる
     組み合わせで起きる
     人々の間のアイデア交換で起こる、
     従って、人々が出会う場が多い都市で起きる
     組み合わせを試す、失敗への許容が有る 
     ところで起きる

    逆に、
     既得権を守る組織、
     多くの規制がある国
     人の集積を妨げる要因がある地域
     (高い土地代など)
    では、イノベーションが起きない


    ただし、本としては、冗長すぎる
    第8章の半分くらいが趣旨なので
    13分の1の半分、1/26はいらないのでは、と

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    2022年03月15日
  • 人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する

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    農業の発生とENIACと予防接種や蒸気機関を同列に並べる手法はとても興味深い。モノの見方の観点を変える訓練になる。

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    2021年11月23日
  • 人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する

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    イノベーションとはどういったことか知りたい人におすすめ。

    【概要】
    ●各分野のイノベーション
     エネルギー、公衆衛生、輸送、食料、ローテク、通信とコンピュータ、先史時代
    ●イノベーションの本質、経済学
    ●偽物のイノベーション
    ●イノベーションへの抵抗

    【感想】
    ●歴史から見たイノベーションを各分野において説明している。雑学として読むのも面白いと思った。
    ●イノベーションを示す際にはいろいろな抵抗があるのも良く理解できた。過去の例を見れば枚挙にいとまがない。社会の発展にはイノベーションが必要であるため、イノベーションを阻害することがあってはならないと思った。
    ●改革に自由な発想は必要であり、

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    2021年11月03日
  • 人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する

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    ネタバレ

    1、2章と8章以降を読んだ。前半はイノベーションの個別事例。8章以降は総括。
    帝国はイノベーションに向いてない、イノベーションは偶然、失敗を重ねるのが大事、と昔どこかで読んだ話だが、根拠となる事例がまとまっているので知識と論点の整理によい。
    中国が、習近平になってから、分権から集権へ向かっているのでイノベーションが少なくなるという見方は、多くの識者が書いてるので常識なのだろう。

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    2021年06月07日
  • 人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する

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    イノベーションの説明が雑多で著者の主張に合う事例を抽出したような印象を受けた
    GM作物・原子力発電規制に対する見解が独特なので一般的な意見と角度を変えて比較する必要がありそう
    急遽追加されたcovid19寄稿は抗ウイルス薬を期待しているがオワコンとされたワクチンが切り札となりつつ有る現状からは近未来というか翌年の予測すら難しい事が実感できる

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    2021年05月28日
  • 人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する

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    具体例や巻末にアイデアはたくさん出ている。
    しかし、それを行うのに何が必要かをもう少し多く記載してもらえればよりよかったのかもしれない。

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    2021年05月25日
  • 人類とイノベーション:世界は「自由」と「失敗」で進化する

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    前半は面白かったが、後半の著者の考察、意見はいまいち。著者が、新自由主義者で、反ヨーロッパであることが読んで分かる(著者はイギリス人)。イノベーションの悪い面についても言及が必要だと思うが、それは全くない。最後のcovid19後の寄稿も発生直後に書いたものであることを差し引いてもあまり納得感はない。

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    2021年05月05日
  • 赤の女王 性とヒトの進化

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    とにかく読みづらいけど、面白くはある。

    生物の競争は、
     捕食者
     えもの
     同種
      同性 異性を巡る戦い
      異性 異性を獲得し利用する戦い
     寄生者 病気にうちかつ戦い

    という戦いをしており、
    寄生者との戦いが、性を生み出した。

    赤の女王とは、軍拡競争をさす。

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    2020年04月09日
  • 進化は万能である 人類・テクノロジー・宇宙の未来

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    いろんなことが進化で説明できるという話。翻訳がいまいちで読みにくい。内容もある程度納得はできるが進化の定義範囲が広すぎる気がした。人の自由意志はないのか

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    2019年08月11日
  • 進化は万能である 人類・テクノロジー・宇宙の未来

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    生物に起こる進化は特殊進化理論であり、世界には一般進化理論とも呼ぶべき進化の法則がある。すべてのものごとは進化している。そして進化は計画されたもの(=創造説)ではなく、小さな変化の積み重ねによって達成される。上からの計画はたいてい失敗するよ。…というのがあらましです。
    進化≒ボトムアップと創造≒トップダウンの対立が本書のテーマです。そしてだいたいの章では成功したボトムアップが失敗するトップダウンにとって代わられてしまって嘆かわしい。という結論になります。
    ここで疑問なのはトップダウン式の機構が作り上げられるのも進化の結果なんじゃないの?というものです。他のボトムアップものとトップダウンのものが

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    2019年07月09日