マット・リドレーのレビュー一覧
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分業は、交換という性向のおかげで達成された。
交換→分業→専門化→革新→時間の節約→生活の多様化→豊かになる。
資産市場は、投機、群集心理、不合理な楽観主義、独占や超過利潤、などで相場が上下する。
合理的な楽観主義。危機を脱却できる。
国内で格差が拡大しても、世界で見れば格差は縮小している。統計のパラドックス。
健康面、教育面では確実である。
ソローの自給自足は、現代では成り立たない。
労働の分割ではなく労働の掛け合わせ
物々交換の開始
交換は発明された=犬は交換しない。
男女による分業。
捕食者が獲物を獲り尽す前に、捕食者が激減する。
人類は、他の代替のお捕食物を開拓することで、人口を増やした。
ネアンデルタール人は交換しない=イノベーションがない。
リカードの比較優位の原則。
人口増加が収穫逓減の原因にはならない。イノベーションの原因になって生産性が増大する。
政治的決定は多数決による押し付け。商業は少数派のニーズを満たす。
大企業は報道、政府、顧客に戦々恐々としている。
生産性を向上させたのはコンピュータではなく、物流の進歩による。 -
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「昔は良かった」という人達がいるが、現在の世界は50年前に比べて格段に良くなっている。便利なものはより便利に、より安く入手・使用することができるようになった。平均寿命も延び、乳児死亡率も低下している。
著者は自分が「合理的な楽観主義」だという。資源の枯渇や環境汚染が騒がれているが、新たな資源の可能性はいくらでもある。また環境汚染でも、排気ガスが発する有害物質は減っている。この先の世界もそう悲観するものではない。
ということが具体的なデータを並べて示されている。
著者は原子力発電が主力になっていくとしているが、これは東日本大震災による福島の事故から修正されるべきだろう。著者の今の考えはどうなっているのだろうか。 -
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人類の10万年史を振り返ると、近現代の生活水準の向上は驚くべきものである。現代社会の抱える恐るべき貧困でさえ、個別的な事例の悲惨さはさておき全体的な視点から見れば、過去の歴史における破局的な貧困よりはマシであるのは間違いない。ことによると我々人類がマルサスの罠に捉えられていたころの平均的な生活水準でさえ、現代人の感覚からすれば貧困状態と言っても間違いかもしれない。我々は、ともすれば、この科学技術社会を語る際に、産業革命以前の社会のノスタルジックな側面と対比しがちであるが、ノスタルジックな幻想を抱くことも多いが、「世界は常に良くなってきた」ことを、もっとキチンと認識すべきである。
というのが、本書の主題。そこまでは文句なしに☆5の内容。そこから派生的に、「世界はこれからも良くなるだろう」という主張が繰り広げられるが、その部分は☆3かな。 -
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いわゆる武漢風邪。
というと怒られる、Covid19はどこからきたのかを追いかける。
全体的に人工的加工が入っている、かつ、研究施設から漏れた可能性が高いという方向なのだが、そちらに誘導しようとする方針でもない。
あくまで、できるだけ客観的な事実、公表されたデータ、暴かれたデータを元に、可能性を提示する。
ただし、特段「生物兵器」の研究をしていたとは一切主張していない。
研究は、どこでもやっている。その是非は置いておいて。
その中でやばいものも生まれているはず。
それを漏らさないための色んな制限、レベルはあるのだが。
突然変異は自然下でも一定の確率で現れる。
だからと言って、推定無罪は流石におかしくないですかと。
明らかに、データとか、実態を隠蔽している。理由はともかくあの国のやり方なんだが。
それが異常。そういうことだと思う。
データの出し方、隠し方が不自然。
そうして、そういう隠蔽が、今後のこの分野の発展、防御、崩壊の、あらゆるところの障害になるんじゃないですかと。
まあ、あの国が聞くとは思えないけどね。あれが国なら。
この先数十年で答えが出ることなあるのかなあ。 -
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前書である『繁栄』の拡大版という感じで、内容に目新しさはないように感じた。著者の主張は一貫していて変わらないし、目が覚めるような内容ではない。
こう表現すると、なんかこう語弊があるけれども、実際のところ、『まっとうな意見』で終始している。
ひとりの天才によるブレイクスルーというのは実際には存在していなくて、あるのは沢山の現場で展開する『トライアンドエラー』試行錯誤である。ただ文化や社会が成熟しすぎると失敗を許さない完璧主義が跋扈して、失敗から次の段階に進むというステップが難しいものになってしまう。資本主義はイノベーションの揺籃するものである一方で、政府を抱き込み利益だけを追求していく袋小路にはまり込みやすい状況を作ってしまう。それを意識しないままでいることの警鐘はキチンとしている。そんな感じだ。
この本では、では政府のやるべき役割はなんなのかという具体的な提案や考察はない。まあ、そのせいでなんかモヤつくわけではあるが、政府や国というものの定義自体が割と難しいのもあるのかななどと考えたりする。
個人的には『コロナ禍』というものをどう捕らえているのかが追補されているのが興味深かったが、思ったような論は展開していなかった。多分あまりに身近で近すぎる歴史であるが故に、事例が整理整頓出来ない状態なので、はっきりとした結論は出せなかったのだろうと思う。
後半は割と流し読みに近い感覚で読んでしまったので、たぶん取りこぼしが多くあると思う。10年後に読み返したら、また違う景色が見えるかもしれない。 -
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チェルノブイリと福島の事故を含め、原子力が電力一単位あたりで出す死者の数は、石炭の2000分の1、バイオ燃料の50分の1、ガスの40分の1、水力の15分の1、太陽光の5分の1、風力の2分の1。
18世紀の戦争によって軍に穀物の倉庫や家畜小屋が襲われたため、それを免れるジャガイモの栽培がヨーロッパで広まった。
現在、世界のエネルギーの約1%が窒素固定に使われており、人間の食糧に含まれる窒素原子の約半分を供給している。2010年の飢餓による年間死亡率は、1960年の100分の1になった。
1988年、サトウキビ畑から空気中の窒素を固定する能力があるグルコンアセトバクター・ジアゾトロフィクスが発見された。これを様々な植物の細胞内に生息させることが試みられ、トウモロコシ、コムギ、コメで収穫量とタンパク質含有量が顕著に向上することが示されている。
緑の革命が環境問題や農民の自殺のような社会問題を引き起こしたとするのは、フェイクニュースであることが判明している。
1838年、モールスは電線を介して符号を用いたメッセージを送ることに成功し、1843年に電線を敷設する予算が承認された。電信線の海底ケーブルは、1850年に英仏海峡を横断し、1866年に大西洋を横断し、1870年にイギリスからインドまでが開通し、1872年にはオーストラリアまで届いた。
クリシュナ・ヴィーラマは、4700~7000年前のイヌの骨化石から採取したDNAを分析し、現代の犬やオオカミのDNA配列と比較し、イヌはオオカミから約4万年前に分岐し、2万年前に東西に2分したと結論付けた。
人々はイノベーションについて最初の10年は過剰な期待をし、20年後には過小評価する。今日の経済成長の主エンジンの源は、より多くの資源を使うことではなく、より少ないもので、より多くを行うイノベーションを利用することだという流れが急増している。
著者は、GM作物や除草剤ラウンドアップへの抵抗や予防原則に対して批判的であることが興味深い。規制によって携帯電話やドローンの開発が遅れたことを挙げている。知的財産権もイノベーションを阻害すると主張する。知的財産権がもたらす額の4倍が訴訟に注がれていると言う。 -
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イノベーションとはどういったことか知りたい人におすすめ。
【概要】
●各分野のイノベーション
エネルギー、公衆衛生、輸送、食料、ローテク、通信とコンピュータ、先史時代
●イノベーションの本質、経済学
●偽物のイノベーション
●イノベーションへの抵抗
【感想】
●歴史から見たイノベーションを各分野において説明している。雑学として読むのも面白いと思った。
●イノベーションを示す際にはいろいろな抵抗があるのも良く理解できた。過去の例を見れば枚挙にいとまがない。社会の発展にはイノベーションが必要であるため、イノベーションを阻害することがあってはならないと思った。
●改革に自由な発想は必要であり、アイデア出しの時点で真っ向から否定するのはよくない。ただし、明らかに組織の目的と合致していないものは不要であるため、別の機会を得て提示する必要があるのだろう。 -
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生物に起こる進化は特殊進化理論であり、世界には一般進化理論とも呼ぶべき進化の法則がある。すべてのものごとは進化している。そして進化は計画されたもの(=創造説)ではなく、小さな変化の積み重ねによって達成される。上からの計画はたいてい失敗するよ。…というのがあらましです。
進化≒ボトムアップと創造≒トップダウンの対立が本書のテーマです。そしてだいたいの章では成功したボトムアップが失敗するトップダウンにとって代わられてしまって嘆かわしい。という結論になります。
ここで疑問なのはトップダウン式の機構が作り上げられるのも進化の結果なんじゃないの?というものです。他のボトムアップものとトップダウンのものが競争した結果、トップダウンが生き残っているから今はトップダウンがあふれているのでしょう。もちろん、進化だからいいというわけではありませんが。
p149の指摘はだいじだと思いました。イノベーションは意図的に引き起こせるものではないようです。アイデアの自由交換による変異と、市場での生き残りをかけた淘汰がイノベーションの原動力であり、明確なビジョンをもった経営者~のような話ではないのです。