川上量生のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
インターネットが社会に与える影響を様々なサブカテゴリーにおいて予想した本であり、題名とは少しニュアンスが異なる。
前提として、現在のインターネットは昔からインターネットを使っているリアルとは距離を置く先駆者(ネット原住民)が大きな影響力を有しているが、デジタルネイティブが多勢になるにつれてそれは小さくなるだろう。
ネット原住民のイデオロギーとして、自由、オープンというのがあり、実際オープンが勝利を多くもぎ取ってきたが、任天堂、アップルのモデルはクローズドであり、今後もセキュリティーなどを考えるとクローズド化が進み、プラットフォームの力が増そう。
コンテンツは配布コストは低下するのは確かだが、ク -
Posted by ブクログ
まずタイトルがおもしろい。この人にとってはジブリのプログラマーさん個人に書いている設定なのね笑
内容も川上さん独自の考え方が盛り込まれていてかつネットを説明的に理解することができる。
第一章
ネットをツールとして使う人と居場所として使う人の二種類いて立場が違うからあらゆる議論が起こるのは当然、それでいて近年居場所にしていたいわゆるネット原住民の肩身は狭くなりつつあるが依然声は大きい。
第二章
ネット右翼は確かに存在していて新聞、テレビより自民支持多め。またテレビでは維新支持多め。あとテレビの情報は何らかの思惑が働いて信用したくないからネットを利用していたのに確かに情報提供の多様性は生まれたが今 -
Posted by ブクログ
なかなかいい内容だと思いました。
若いネット系の経営者のなかで、この人は、個人的
には面白いと思っているのですが、今回もネット
の成り立ち、そこでおこっていること、コンテンツとは
ネットとリアルの対立・融合などの説明は、独自の
観点もありなかなか読みごたえのある内容になっている
と思いました。やはりこの人はだいぶ頭がいい人だと
思います。
ただ、ジブリの鈴木さんに本当にこの内容で理解
してもらえるのかどうかは少し疑問というか
本の題名にするにしては、その観点について
考慮されている内容が見えないように思えるのは
いかがなものかと思います。
でも、現在のネットの世界についての解説本としては
充 -
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Posted by ブクログ
ニコニコ動画を興したドワンゴ会長が、スタジオジブリの機関紙「熱風」に連載したインターネット論をまとめた1冊。
インターネットに対するスタンスの世代間対立、ネット世論の性質、コンテンツ業界で稼ぐ業界の未来、集合知の知性。
連載モノだけにテーマが多岐に渡る。
「I T業界にあって正しいとされている多くの概念は 、本当に正しいかどうかは理屈ではよく分からなくて 、宗教のように信じ込むものだという感覚を I T業界の中の人自体がみんな共有しているのです 」
と冒頭で述べられているとおり、
本書の論考の多くも川上さんの経験と分析から導き出された主張。これがインターネットの真実だと頭から信じ込んでし -
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コンテンツとは何か、クリエーターとはどんな人なのかを筆者がジブリで体験したことを元に考察した本である。
コンテンツについては、「現実の模倣である」と定義。さらに、アニメにおける情報量という言葉に着目する。youtubuで著者の対談を見ることがあり、へんなやつだなあ、とい印象があったのだが、本書については至ってまじめな論考でありました。
アニメ界では情報量という言葉をよく使うそうだ。アニメの情報量とは端的に言って描かれている線の多さである。元来、実写では情報量が多すぎるのをこどものために情報量を落としてわかりやすく物語るのがアニメであったものが、近年ではいかに情報量を多く盛り込むかということ -
Posted by ブクログ
ニコニコ動画の視聴者層が平均年齢21歳、視聴している中でもコメントを投稿している人の平均年齢が14歳と聞いて、ニコ動の根本を知りたくて読んだ。
ニコ動に関しては自分も黎明期からのユーザーとういこともあり、詳しいつもりでいたが、あの意味不明な改悪と揶揄されたアップデートや、ドワンゴ内で行われていたユニークな施策に関しての認知は甘かったと感じた。
川上さんの考え方は非常に理系的でありながらも、オタクが持つ闇の部分を押さえているため、妙に人間味があると思う。世間ではオヤジキラーと称されるなど、出世上手な人間なのかと思いきや、変に取り繕わないところからも、尋常じゃないオタク臭が放たれている。
人 -
Posted by ブクログ
ネタバレニコニコ動画の会社(ドワンゴ)創業者で取締役である、川上量生氏の思考法・働き方などについてインタビュー形式で書かれたビジネス・自己啓発本。
彼は、ニコニコ動画の社長でありながら、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーに無給で弟子入り(丁稚奉公)したり、KADOKAWA(角川書店)の角川歴彦会長に気に入られて経営統合して後継者になったりと、天才だけど変人なんだろうなと、以前から興味を持っていたので、この本を読んでみた。
読んでみると、発想が斜め上過ぎて、ちょっと常人では参考になりそうもない話が多いけど、共感できるところもいくつかあった。印象に残ったのは、以下のようなこと。
ニコニコ動画の会社