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いまやネットなしには毎日はありえない。そのネットの世界では何が起きているのか。ネットの世論とは。コンテンツは。国境を越えているのか。書籍やテレビ、新聞を凌駕するのか。そしてリアルとネットの関係は…。みずからもパイオニアとして、ネット世界での様々な試みを実現してきた著者が、ネットのいまと未来を活写する。
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Posted by ブクログ
ネットの世界について、その将来も含めてわかりやすく、かつ刺激的に解説していてとても面白かった。 日本にネット住民が多いのは、そこそこ豊かなニートが多いからだそうだ。 それにしても、ネット世論て何なんだろう。ソーシャルメディアが口コミだ、というのが分かるが、それがなぜネトウヨを生み、自民党支持が圧倒的...続きを読むなのか。不思議だ。 あと、筆者は、ビットコインには懐疑的。本書が出てから2年になるが、ビットコインはまだまだ元気ですね。さて、どうなりますか。
全てはクラウド上に移行するはずだったのに、iPhoneがそれを逆流させた。 ネットがオープンからクローズドになっていく・・・企業によるユーザーの囲い込みが導く結論。実に悲しい。
KADOKAWA・DWANGO代表取締役会長でスタジオジブリ見習いプロデューサーの 川上量生氏によるインターネット解説本です。 分かりやすいことは分かりやすいのですが、難しいことは難しいという感じ。 ネットを利用する人と、ネットに住んでいる人(ネット住民)という分け方は なかなかしっくりきました。...続きを読む 完全に言い得ているわけでじゃないとは思うけど、それありますな、という感じ。 さらに、最近ではデジタルネイティブなる第三の種類の人がいるわけでした。 また、 優れたリーダーがコントロールするシステムと 各部分がばらばらに自分の判断で動くけど なぜかうまくいくシステムとがあるという解説のところがよかったです。 後者は自律分散システムと呼ばれていて、 これこそ、今の自分の職場で強いリーダーがいないがため採用すべき方式のように思った。 優れたリーダーが統治するシステムと自律分散システムは、 三国志でたとえるなら、前者は魏(曹操)であり、後者は蜀(劉備)というイメージです。 ネット世界のビジネスのこれからにおいて「プラットフォーム」と「独占」がカギです。 これは先日読んだ『ZERO to ONE』でピーター・ティールも同じことを言ってましたし、 僕がこれまで読んできた中では、『ITビジネスの原理』だとか、 佐々木俊尚さんの著作ですとかで同じような解説がありましたねえ。 というか、それらを読んでいたからこそ、 今回この本の内容にもなんとかついていけたような気がします。 ネットでの無料化の是非や、コンテンツの大事さについての論考、 さらにビットコインの説明 (これは読んでいてもなぜ投機対象になるのかはっきりわからなかった)、 オープンかクローズドかその趨勢、などなど 興味深いネット世界のこれからの見通しが詰まっています。 川上氏ならではのITビジネスなどの細かい部分での情報もありそこも面白いのですが、 全体を通して振り返ってみると、 インターネットの知識の底上げにいいかもしれないなあと思える本でした。
この人は本当に頭が良いし、良く考えている。そして真面目すぎるから本当の事を言ってしまって叩かれるんだが、大抵は正しい。 物の本質への到達の仕方の一助になり良本。 (あくまで自分なりに考える努力は別にすること前提で)
川上量生。筆者のネット観や住民の生態、バズワードの解説が、わかりやすく述べられている。例によってどこまで本音かよくわからないが、筆者は実際にネットビジネスの開拓者であり、その背景にある考え方の一部だと思う。
著者の本は初めて読んだが、冒頭はその冷静かつ論理的な説明でネット界隈のあらゆる事柄がとてもわかりやすく解説されてあり、とてつもなく頭の良い人だなぁと感じた。 特にネットコンテンツの無料化の話やネットビジネスの部分に興味があって読んだが、巷で妄信的に「コンテンツやビジネスはこうなる!」って煽りまくっ...続きを読むてる胡散臭そうな輩を徹底的に叩き潰すような、冷静かつドライな分析・主張は非常に説得力がありわかりやすく、勉強になった。 ただ中盤からネットのグローバル化や仮想通貨の話に及ぶ章では、かなり専門的な言葉も飛び交いわかりにくい部分も。そもそもこの本の中で語られる領域が広すぎるため、若干ついていくのが大変なところもあった。
ネットを使ってどう稼ぐかを考えるヒントになればと思い読んでみた。だが、ネットでのビジネスモデルが難しいのは日本だけではく世界的な現象のようだ。 様々なテーマについて著者の知見が述べられている。 興味深い内容であった。 ☆電子書籍の未来 紙の本が電子書籍に置き換えられるのは避けられない未来 そし...続きを読むてどのような未来になるか ・テキストや画像だけでなく、音声や動画などのいろいろなデータを取り込んでマルチメディアのパッケージ媒体となる ・自動的に内容が更新、追加、されるようになる ・検索、引用、メモ、読書記録の自動保存なの、読書体験の進化 ・他人と読書体験を共有できるようになる ・自分の持っている本は、ネットワークに繋がっていらばどこでも様々なデバイスで読めるようになる。 ☆ビットコインについて 著者の意見は懐疑的なようだ。野口悠紀雄氏は可能性について絶賛していたが。どちらが正しいのか。
ネット=ツール派とネット=住処派がある 住処派(ネット住民[ネット原住民含む])にも世代間差はある コンテンツの価格は人間が持つそのコンテンツへの依存度で決まる 任天堂のビジネスモデルは最終形 かならずオープンからクローズになる それでないと利益が確保出来ないから ネットの国境設立への動きは出る...続きを読むだろう 規制の少ないことが世界で戦える武器になる HFTはアルゴリズム取引の主流 人間に機械が勝っている分野 RTBはオークション取引を機械でするもの ビットコインは最終的には取引所次第になりそう ビジネスとネット原住民とデジタルネイティブの三つの要素からなる力学で考えないと、ネットの世界は正しく理解出来ない
インターネットが社会に与える影響を様々なサブカテゴリーにおいて予想した本であり、題名とは少しニュアンスが異なる。 前提として、現在のインターネットは昔からインターネットを使っているリアルとは距離を置く先駆者(ネット原住民)が大きな影響力を有しているが、デジタルネイティブが多勢になるにつれてそれは小さ...続きを読むくなるだろう。 ネット原住民のイデオロギーとして、自由、オープンというのがあり、実際オープンが勝利を多くもぎ取ってきたが、任天堂、アップルのモデルはクローズドであり、今後もセキュリティーなどを考えるとクローズド化が進み、プラットフォームの力が増そう。 コンテンツは配布コストは低下するのは確かだが、クリエーションにはコストがかかり、これを賄うためにはプラットフォーマーがコストを払うか、コンテンツプロバイダーが有料コンテンツを軸にプラットフォームあるいは一気通貫のサービスにより顧客を囲い込まないと賄えなくなる。 プラットフォームの力が強くなると、国家よりもプラットフォーム内の契約やルールが優先されてしまい、どこかで力を失いつつある国家が介入してくるだろう。徴税権もBitcoinやポイントで支払えば、回避することがかなり可能になってしまう。 電子書籍は長期的には勝つが、一世代くらいはかかるかもしれない。 テレビの強みはマスへの一斉配信であり、これはあと10年は継続する強み、またそのノウハウもテレビ局は持っており、これを生かすのが生き残りのキー。
まずタイトルがおもしろい。この人にとってはジブリのプログラマーさん個人に書いている設定なのね笑 内容も川上さん独自の考え方が盛り込まれていてかつネットを説明的に理解することができる。 第一章 ネットをツールとして使う人と居場所として使う人の二種類いて立場が違うからあらゆる議論が起こるのは当然、それで...続きを読むいて近年居場所にしていたいわゆるネット原住民の肩身は狭くなりつつあるが依然声は大きい。 第二章 ネット右翼は確かに存在していて新聞、テレビより自民支持多め。またテレビでは維新支持多め。あとテレビの情報は何らかの思惑が働いて信用したくないからネットを利用していたのに確かに情報提供の多様性は生まれたが今やヤフーニュースやまとめサイトをはじめとしたネット情報にも広告は働いているわけで正しい情報が得られるようになったわけではないようだ。 第三章 コンテンツは無料にならない。必需品ではないから依存度で決まる。ある種、中毒みたいなもの。コンテンツ好きの自分にはまさにこの説明がはまったなー。 第四章 コンテンツとプラットフォームの関係。ちょい見せからの購入へが効果的だからシュガーソングとビターステップが急激に売れたってのもあるんかな。 第五章 ネットサービスの主流は定額の月額料金でサイトすべて無料で利用できるというもの。個別課金はもう古い。これって七つの大罪の1つ怠惰を生かしてるよね。登録したときにはしたくてしょうがないやろうけど、数ヵ月もすれば退会するのめんどいからそのままって人いっぱいおる気がせんでもない。 第六章 クローズドのほうが儲かるなかでどれだけオープンにしていくか。そしてWindowsとインテルの裏切り合い。 第七章 「カラオケ法理」。インターネットに国境はない。だから緩い国が産業的に成功する。たとえばアップルが携帯会社に音楽業界を巻き込ませたように、日本でもクールジャパンがあるのだからポルノ規制のゆるさはそのままに自由で民主的な創作活動をを! その後も川上さんなりのこれからのエンタメの展望を窺うことができ、なるほどなぁーと感心させられる。 なんというか今生きている時代が楽しいものに思えてくる本。
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