ほしよりこのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「神と米」(と美味しいもの)が主題のエッセー。日本文化を大切に、とか、米文化を守ろう、というのは一見空虚に響きがちだが、読んでいるうちに、「ああそうか、彬子女王はあの歴史に出てこられる方達のご子孫なのか!」と今更ながら気づき、それはすなわちご自分の家族や家の文化を大切にしたいという気持ちでもあるのかーとハッとした。
それにしても文章が面白い。昼休みもギリギリまで、料理しながらもずっと読んでいた。もちろん「公人」としての職位や知名度で声をかけられたりもあるとは思うが、ご友人とか人との関係を大切にされて、そこから生まれる縁を楽しんで生活されている。読んでいて全く嫌な気持ちにならないのである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『赤と青のガウン』がおもしろかったのでこちらも。京都新聞や朝日新聞に掲載されたエッセイをまとめたものとのことだが、章立ての工夫と、なによりほしよりこさんの贅沢な装画のおかげで、新鮮な一冊になっている。ほしさんに依頼したのも女王権限とかではなく元からお知り合いだったそうで、そのエピソードもなんだかほのぼのする。
タイトルの「飼い犬」は、犬アレルギーのため乳母さんに面倒を見てもらっているらしい。それで飼い犬といえるのですか! なんて突っ込みたくなるけど、その事実をつつみ隠さず明かしていらっしゃるのはむしろ彬子女王が誠実すぎるほど誠実でいらっしゃるからではないか。
他にも、雪の女王ならアナ雪より私のほうが女王歴が長い!のような、『赤と青のガウン』にもあった女王イジリは、むしろ誠実であるからこそ書かれているのではないかと思う。女王の座に胡座をかいているなら、こんなジョークは出てこないんじゃなかろうか。
そして書かれていないだけで、生まれながらにして女王であるご苦労もきっとあると思う。その気苦労にまったく触れていないことにも、気品を感じる。
最後に、彬子女王が選んだ用紙がOKプリンセスNだったというエピソードにはいちばん頬が緩みました。なかなかこんな話、よそでは読めない。