渡辺一史のレビュー一覧
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ネタバレ鹿野さんのやり方は間違っていると思った。
ボランティアへの横暴な言動やセクハラ、母親への暴言…彼なりに意味があってそう接しているとのことだけど、非常識。世話になっている人には思いやりの気持ちを持って接するべき。
私がボランティアだとしたら1週間で辞めているレベル(;・∀・)
しかし、そんな彼と接するうちに気付きを得るボランティアの人々を見ていると、そうとは言い切れないかもしれない。
自分の障害を逆手にとって演技して、ギクシャクしてしまった男女を呼び出し引き合わせるのはずるい!!
この話は実話だけど、映画化するにあたり脚色されているとのことで、第一印象が悪かった人が良い印象になっていくように -
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2003年に渡辺一史さんにより刊行された「こんな夜更けにバナナかよ」というノンフィクション作品の映画化に向けて、脚本家の橋本裕志さんが脚色し、前川奈緒さんが小説化した合作。
筋ジストロフィー患者が主人公のノンフィクションが原作ということもあり、心して読むものかと思いきや、主人公である鹿野さんと、周りでお世話をするボランティアたちとの掛け合いは、障害者だからとか、病気だからとか、ボランティアとはとか、そういう概念を飛び越えて、人間とは、人生とはという奥底にある本質を楽しく愉快に考えさせられるとともに、ハッとさせられた。
一人では寝返りすらうてない、筋ジストロフィーという病気を抱えながら、病院 -
購入済み
みんな一緒 元気が出る!
明日(12月28日)公開になる映画の原作。
東銀座の駅にある大泉洋さんのポスターと、そのタイトルに惹かれて一気読みしました。
障がいのある人にたいして理解があると思っていた自分は、美咲であり田中だなと考えさせられました。
みんな同じ。
読み終わったときに、心が軽くなり何かを始めたくなりました。 -
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ネタバレノベライズを読むつもりではなかったのですが、貸出予約の際に間違えてしまい…。でも、ノベライズだったから安心して読めたのかもしれません。
映画化されたことは知っていて、予告を見たときは「わがまま放題なのかな」「振り回されそう」という印象でした。
もちろん、それも嘘ではないんだけれど、本質はそうじゃない。
自分が自分らしく生きること。
やりたいと思ったことがその時にできること。
人の力を借りなければ誰しも生きられないこと。
わがままは障害の有無とは無関係なこと。
「生きているのが素晴らしすぎる」と、自分にも他人にも心から言えたらいい。 -
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面白そうな題名で、大泉洋で映画化されて流行った本、障がい者とボランティアの珍道中を想像したら、わりとガッツリしたドキュメンタリー。介護する者とされる者、そこは感謝される者とする者、ではなく対等に喧嘩してわがままを言っていい。人権だの尊厳だのではなく、自分らしさ。
鹿野さんと愉快な仲間たち。(これに溶け込めない人は去っていくだけだから、そりゃみんななんとか仲良くやっていくわけだけど。)
障がい者(他人に介護してもらわないと生きられない人)の「個性」をここまで知ったのは初めてだった。あの家と、障害を含めての個性なのか、その人単体の個性なのか。限りある命だから、そういう制限があったからこそ輝く強烈な -
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限界を超えたアスリートが体感する「ゾーン」と同じように、ボランティアも限界を超えるとすっと疲労や怒りが消える瞬間があると 八剣山はっけんざん 自然の中でジンギスカンを楽しめる果樹園があり 「沢山あるよ。純連のラーメン食べたいとかさ。美瑛に旅行行きたいとかさ。『徹子の部屋』出たいとかさ」 「最大の夢はアメリカ旅行だよな」 「今は英検二級が目標だよな」 「生きているのが素晴らしずぎる」とロックバンドは熱く歌う。「キスして欲しい、キスして欲しい」と繰り返し歌う。 「最終的には『徹子の部屋』に出たいと思ってます」 旭山記念公園 ちょっとした所作が綺麗で 「ジョン君はね、海綿体で機能するから、筋肉の病気
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ノンフィクションのオリジナルを読もうと意図したのだが、間違えてこの小説を手に取った。実話をもとに映画が作られ、さらにそれをもとに本書が書かれたそうだ。
筋ジストロフィーという難病に冒されながらも、自分の生きたいように暮らすことをモットーとする鹿野は、家族や病院による世話を拒否し、自らボランティアを募り、ボランティアたちに介助されながら暮らしている。そのわがままっぷりはすごい。たいして感謝もせずに、24時間やりたい放題である。ボランティアは、医学生の田中やその彼女など何十人もいるが、彼のわがままに振り回されつつも、皆楽しんでいる。
病気で体が動かせなくても、ほとんど何も諦めず我慢せずに、他の人の -
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実話を元にした小説でした。小説化するにあたり、すこしドラマティックすぎる場面もあると思いました。
大泉洋さんが主演で映画化されていました。そのイメージが強く、鹿野さんというより大泉洋さんが浮かんでしまいました。
・安全で安心だけど自分の意思ではほとんど何も決定できない。そもそも、それを嫌って、鹿野は施設を飛び出したのだ。
・自立とは誰の助けも必要としないということではない。どこに行きたいか、何をしたいかを自分で決めること。自分が決定権を持ち、そのために助けてもらうことだ。
病院勤務しているものとしては、かなり考えされられる内容でした。病院にいれば安全かもしれない。長生きできるかもしれ