笹本祐一のレビュー一覧
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“「どーして転校生連れてんだよ!」
「んえ?」
言われて振り返った沖田は、狛犬の所から引っ張り出した結希の手をつかんだまま逃げてきたのを思い出して目を覆った。連れられてついてきた結希が、困ったような顔をして視線をはずす。
「えーと、あのこれは、なんとゆーか……」
真田に言い訳しようとして、沖田はあらためて斜め上を向いている結希の顔をしみじみと見直した。
「おまえ、本当にSCFか?」
結希はうなずくように目を伏せた。腹に響くような七四式戦車の一〇五ミリ砲の発射音が照明弾の空に響いた。真田が思わず耳を塞ぐ。
「とりあえず、逃げよ」
「どこへ?」
真田が訊いた。沖田は結希の手をつかんだまま歩き出した。
「学校へ戻る。——探偵が出てきてんだ、ここらへん一帯は間違いなく焼け野原になるぜ」
「はあ。草一本残りませんか」
「残んねェだろな」
「で、どおして転校生連れてくんだよ!」
ついてくる真田がまた喚いた。沖田は真田の胸ぐらをつかんでぐいと引き寄せた。
「そこらへんに放しとくより手元に置いといた方が何かあっても対処しやすいだろうが!」
耳元に小声で喚いてから、突き放して歩き出す。
「そんなもんですか」
「んなもんだ……」
「いいけどね……」真田は、沖田を追って歩き出した。階段を降りはじめる。「沖田ぁ」
「まだ何か言いてーのか!」
「おぬし、絶対長生きできないぜえ」
「うるせい」”[P.241]
3巻目。
美少女転校生(敵かもしれない)の登場。
連れ去られたノブを助ける為に次巻で彼らが何をするのかと思うと楽しみでならないけれど、次で終わるのが寂しい。
“「放送の範囲、どれくらいにする?」
スイッチを入れながら、無理矢理引っ張り込まれた部員の角田が訊いた。
「全部だ。女子部の方まで入るか?」
「同じ系統使ってるから、出来ないことはないけど……やるの?やばいなあ」
「やれ、非常事態だ。ボリューム最大にして」
「いいけど、スピーカーいくつか飛ぶんじゃねーかな!」
言いながら、角田はいくつか回路をつないでダイヤルを回し、音声のメインスイッチに手をかけた。
「いくよ。三、二、一、キュー」
『全校生徒に告ぐ、全校生徒に告ぐ』
最大限に拡大された沖田の声が流れ出した。
『非常事態だ。繰り返す、非常事態が発生した』
人気のない教室、校舎の廊下、そして戦車が進入をはじめた校庭にまで、スピーカーから声が響いた。
『現在我が校は、正体不明の敵の攻撃にさらされておる』
突然の校内放送の意外な内容に、男女の寄宿舎は一瞬シーンとなった。
『嘘だと思うんなら外を見ろ、すでに校庭の一部に敵が侵入をはじめてやがる』
侵入を開始した戦車までが、あっけにとられて停止している。
『いいか、野郎ども、戦争だ!みんな、出てこい!!』”[P.263] -
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かなりのスピード感。サクサク物語が進行する。置き去りにされてしまった場面もチラホラ。
やはり考えてしまうのは「この本が約30年も前に描かれた」ということだろう。
自分は生まれていないが、バブルの少し前だろうか。そんな時代に描かれたのだ。この作品は。
今でこそ学園SFというおおまかなジャンルは確立しているのだろうが、30年前にはそんなものはなかっただろう。やはり、何事も最初になすというのは、陳腐な言い回しになってしまうが、ものすごいことなのだろう。
今更思うが、物語が創り出す想像の世界はすごい。言葉だけで、無限に世界を広げてしまう。その世界に浸れることが、今の私の最高の幸せなのだ。 -
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“「まったく何なんだ……」
沖田は訳のわからない顔でベッドに腰をおろした。
「現在男子寮金紺館では廊下を中心に猛吹雪に襲われており、階段では雪崩の危険があります…一晩で男子寮がアルプスの山ん中にでもワープしたのかよ!」
「さっき女子の新聞部と連絡とれてね」
連絡待ちといった体の和田がいった。
「今日は日が出た時から雲一つない快晴だってさ」
「じゃなんで廊下の中にまで吹雪が舞ってんだよ!」
沖田はびっしり霜のついた窓をにらみつけた。外は——白い闇。
「季節外れのバカ雪でなけりゃ、何だ!自然研のマッドが降雪機の実験でもやってるのか」
「自然研はシロだぜ」と和田。「さっき一年の奴が言ってた。文化祭でやる原爆実験の準備で、そんなことやってるヒマないってさ」
「原爆ね…ホンモノかよ」
「さあ?」
「大学の方に実験用の原子炉があるからできないことはないと思うが…」
物騒なことを言う南部を沖田はひとにらみした。
「この忙しいのに…」
「妙な報告が入った」
沖田のセリフに、和田がトーキー片手に割り込んできた。
「東階段で探検隊が雪女を目撃したと」
「ゆきおんなあ?」
沖田と南部は声をあげた。トーキーのスピーカーに耳を傾けていた和田がうなずいた。
「えー、『透き通るよーな白色の、長ぁいストレートヘアの美女がオールヌードで通り過ぎた』って。二、三人鼻血吹いたってよ」
聞くなり、沖田は再びアノラックに腕を通しはじめた。
「あーすけべ、ヌード見に行こーってんだ」
「うるせェ。本物の雪女ってのも確か服着てねェんだ。本物なら締め上げて真相吐かせてやる!」
「相手は妖怪変化だぞ」
「知るか!」
マフラーをまいた沖田は、ドアに置いておいた登山靴をはきにかかった。”[P.88]
2巻目。
今回も楽しかった。
登場人物のやり取りとかそのテンションと勢いが素敵。
レギュラー紹介の時点で既に笑いが。
今回の話はちょっと切ないけど。
この学校良いなぁ。
最後辺りの案内人が言った輪廻転生<リーインカーネーション>の話、「スターダスト・シティ」という本に二人の生まれ変わりが出てるとか何とかなので読んでみたい。
“「早い話が、地球がぶっ壊れるわけだ…」
沖田は大して実感もなしに言った。真田が目を見開く。
「えらいこっちゃな」
こちらもまったく実感がこもっていない。
「他人事みたいに言いますなあ」案内人が腕を組んだ。沖田と陽子を上目に見る。「今回の事は、あなたたち二人が相当深く関与してるんですよ」
「知るかっての!」
沖田がつぶやいた。榊が疑いの目で沖田を見る。
「何やったの、沖田?」
「してない!んなバカ騒ぎ自分から起こしてたまるか!」
その沖田の背で、陽子が小さく縮こまってうつむいている。案内人が指折り数えて言い始めた。
「そもそも幽霊騒ぎの原因はあなたですし、せっかく忘れてもらったはずの事を無理に思い出そうとするし」
「人の頭の中いじくっといて、どーのこーのいえる立場か!」
「この忙しいのに、ごちゃごちゃ動き回ってじゃまするし——これはあなたたちもですね」
部外者のふりして面白そうに話を聞いていた面々を、いきなり案内人が指さした。
「はあ…そうですか」
榊が妙な顔をする。真田に、
「心当たり、あります?」
「ない。あるとしたら榊の方だろ。おまえ、わしよりよっぽど妙な事に首つっこんでるで」
「知っててやってたんなら怒りますよ、私は。だいたい現実の方の世界の人がそんなこと知ってるはずがないんですから」
「てめえ、何が言いたい」沖田は、空中に浮いたまま案内人に詰め寄ろうとした。「——長々と説明したからには、何かたくらんでやがるな」
「ああ、やっぱり分かりますか」
案内人はしゃあしゃあとして笑ってみせた。
「その通りなんです。実は、少しばかりご協力いただこうと思いまして」
「なァにやれってんだよ」
かなり弱みを握られている沖田は、苦虫をかみつぶしたような顔で案内人から目をそらした。
「ええ、大したことじゃありません。あの穴を修復するのに手を貸し手下されば…」
「穴って…」沖田は、足下に見える渦の中心を指さした。「あの穴か?」
「あの穴です」”[P.258] -
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“「まきこみたくないんだってば!」ノブが声をあげた。「迷惑かけたくなかったの!」
「だったら、ほっといたよ!」
榊も負けじとどなり返した。
「エスパーの超能力コンプレックスなんざ、話の中にしか出てこないと思ってた」
「あっそ」ノブが鼻をならした。「ここに一人、立派なコンプレックス持ちがおりますわ」
「やだね......ったく」
「あなたにはわからない」
ノブが榊から目をそらした。
「あーわーったよ。病気持ちのヒロインてみんな同じこと喚くんだから。わかったよ、超能力者。エスパー。へーへー、認めましょ。で、何が気に入らないんだ?」
おだやかな口調に戻して榊が訊いた。
「力があるってこと」ぽつんとノブがつぶやいた。「他の人にはない力があるってこと」
「それで実際に化け物扱いされたことでもあるのかよー」
「そうなる前に逃げたわ」
「......」
榊は溜め息をついた。
「また逃げるの?オレにはきみが化け物には見えないんだけども......」
「こんな組織に狙われてるってのは本当の事よ」
「まきこまれたくないって思ったら放っといたっていったろーが!お前ホントにエスパーかよ、ったく鈍い」
「ええエスパーです。ろくに力使えないけど、エスパーです」
「もうエスパーでも何でもいいって」
嫌気がさしたって感じで榊はノブに向き直った。ノブが上目づかいに榊を見て、唇をかんだ。
「これ以上付き合うと後悔しますよ」
「試してみよ」
「え?」
「後悔するかどーか、試してみようじゃねーの」
ノブが目をそらした。
「本気?」
「本気ですよ。......お付き合い願えますか?」”
面白かった。
テンポが良くて読んでいて気持ちがいい。
沖田くんまじ万能。
榊裕:主人公
小牧ノブ:超能力者
沖田玲郎:眼鏡
真田佐助:手裏剣
鳴海つばさ:沖田の天敵
平沢千明:探偵
和田
南部
“「ぞっとしないね、宇宙服なしで散歩に出るとは」
どこともしれぬ通路の中を護送されながら沖田がつぶやいた。
結局キーラー司令は一番安上がりな始末を命じたらしい。宇宙服なしで真空の月面上へ——。
「探偵、なんとかしろ」
「そうするか」
背後から、消音よりはパワーダウン目的らしいサイレンサー付きの小型マシンガンH&K-MP5をつきつけられたまま、平沢が言った。
「中の構造はわかってんのか?」
「わからんな......地球外は管轄外だ」
「じゃ、どーすんだよ」
「一つだけ方法がある。運を天に任せるんだ」
「あのな......」
「天の上にいるんだから運はいいはずだ」
「だんだん希望が持てなくなってきた」榊が天井を振り仰いだ。「遺言くらい書かせてくれるんだろねえ」
「ねえ?」ワンテンポくらいずれてる感じでつばさが真田に訊いた。「あたしたち、本当に死ぬの?」
真田は悲しそうに首を振った。
「ぼくたちはね、ほしになるんだ」
「きっざー」” -
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それにさ、あの場はああ言ったほうがかっこいいとおもわない?(p.256)[内容]順応しつつある唯佳/物理法則すら書き換えることができるノウハウが「笑う大海賊」のお宝らしく、皆が欲しがっている/海賊たちは手を結ぶことにし、その頭にジャックを据えたいというがなんせ海賊なので誰かが裏切りそうだ/また、既にスクラップ寸前になっているヴァイパー(コンピュータは上物)をどうするのか/ようやく「海底軍艦」的機能が役立つ[感想]ハードな「ひと夏の経験」ですなあ…
■簡単な単語集
【アルピナ】海賊。アレックスの部下。スキンヘッドの大男。身体をあれこれ改造しており自称「ワンマン・クルーザー/一人巡洋艦」。
【アレックス・へイザー】海賊船グレイハインド艦長。赤毛。海賊艦隊を組織した。《世の中に宇宙海賊ほどステキな商売はないってことさ。》第二巻p.256
【ヴァイパー】ジャックの艦。機動力と情報戦用のコンピュータが重視された元巡洋艦の海賊船。最大の特徴は先端に単粒子回転衝角、要するに不壊のドリルがついているのでルックスは「海底軍艦」。
【ヴィン・シュピーゲル】銀河中央星系連合の軍人。新造の超弩級戦艦「ゼラ」の艦長。海賊退治専門の第五外遊艦隊所属。「皆殺しのヴィン」と呼ばれ最大火力を出し惜しみなく使うタイプ。唯佳いわく「スケベ仙人みたいなじーさん」。
【海賊艦隊】ジャック。アレックス・へイザー。ドワイト・ハンバー。ドック・ベイツ。ドン・ドーファン。ブラック・ウッド。ジョン・ドリトル。ビリー・スティーブンソン。マリア・フォルゴーレ。ケニー・ライアン。レイ・ミランド。デカ・ジョエン。ケン・サンカー。計十二名の船長で十六隻。
【海賊航路】海賊が横行する航路と思われる。『ワンピース』の「グランドライン」みたいなもんか。その果の「流れ星の巣」に笑う大海賊が秘宝を隠したとジャックは言った。
【ケニー・ライアン】ダブルワスプ頭目。海賊艦隊に参加。
【ケン・サンカー】ラッキー・オバノンのボス。海賊艦隊に参加。
【ジャック】ジャンピング・ジャック・フラッシュ。元大海賊。
【ジャンクス】「からくた」の意。横須賀の骨董品屋。店主はジャック。
【ジョン・ドリトル】ライト・サイクロン号船長。海賊艦隊に参加。
【中央連合】銀河中央星系連合。銀河最強を自認する連合艦隊を擁する。海賊を排除したい。
【デカ・ジョエン】テスタロッサ船長。海賊艦隊に参加。
【冬月唯佳/とつき・ゆか】→唯佳
【ドック・ベイツ】海賊船ゲラン船長。海賊艦隊に参加。
【ドワイト・ハンバー】海賊戦艦エレクトロ頭目。海賊艦隊に参加。
【ドン・ドーファン】高速輸送船ベロニカ艦長。海賊艦隊に参加。
【能力】《能力とか経験ってのはどこにでも持っていけて、無くす心配もない財産だぞ》第二巻p.218
【パフ】唯佳がコントロールするときのヴァイパーの名前。
【ハンターキラー/猟犬艦隊】海賊の天敵。中央連合所属。
【秘宝】笑う大海賊が残した。
【ビリー・スティーブンソン】ケストレルの船長。海賊艦隊に参加。
【ブラック・ウッド】ウィスパーノイザーのキャプテン。海賊艦隊に参加。
【ブラッディ・マリー】ヴァイパーに搭載されている戦闘連絡艇。
【マリア・フォルゴーレ】マリーン船長。ジャック旧知のマリーベルの娘。海賊艦隊に参加。二つ名は「大宇宙の魔女」。
【三崎純子】唯佳の友人。
【唯佳/ゆか】冬月唯佳(とつき・ゆか)。高校二年生。女子。ジャックの戦闘に巻き込まれた。というより好んでついてきたようでもある。アルピナ《あの娘と一緒にいると、時々、自分が海賊だということを忘れる》第二巻p.182。《宇宙(ここ)で損得勘定じゃなくて格好を選ぶようになったら、堅気には戻れねえぜ》第二巻p.256
【ライザ】アレックスの部下。
【レイ・ミランド】クリッパーのユモ船長。海賊艦隊に参加。
【笑う大海賊】有名な海賊だったようだ? ジャックはその副長だったらしい? 三つの新しい航路と、十二の可住惑星を発見し、秘宝を残したらしい? 《俺たちは、宇宙海賊だ。この宇宙すべてが、俺たちの星さ》というような言葉を残したらしい。
【笑う大海賊の秘宝】モノとしてのお宝ではなく、なんでも物理法則を書き換えることすらできるノウハウで、手に入れたらなんでもできるらしい。 -
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地球に隠遁していた元宇宙海賊がお宝らしい何やらをめぐって以前の部下たちとドンパチやりあうライトな宇宙冒険活劇。「ワンピース」と「ターミネーター」と、うーん、そうやなあ…「スカーレット・ウィザード」を足したような感じ。前半はアクション満載のわりにちょっとテンポが悪い。たぶん、いちいち軽く説明が入るからそこでカクッとなって乗り切れなかったかも。唯佳がアレックスに捕まって以降、会話主体となり少しテンポがよくなった。戦闘シーンは今どきらしく情報戦の駆け引きから。
■簡単な単語集
【アルピナ】海賊。アレックスの部下。スキンヘッドの大男。身体をあれこれ改造しており自称「ワンマン・クルーザー/一人巡洋艦」。
【アレックス・へイザー】海賊船グレイハインド艦長。赤毛。
【ヴァイパー】ジャックの艦。機動力重視の巡洋艦。先端にドリルがついている。
【海賊航路】海賊が横行する航路と思われる。『ワンピース』の「グランドライン」みたいなもんか。その果の「流れ星の巣」に笑う大海賊が秘宝を隠したとジャックは言った。
【ジャック】ジャンピング・ジャック・フラッシュ。元大海賊。
【ジャンクス】「からくた」の意。横須賀の骨董品屋。店主はジャック。
【中央連合】銀河中央星系連合。銀河最強を自認する連合艦隊を擁する。海賊を排除したい。
【冬月唯佳/とつき・ゆか】→唯佳
【ハンターキラー/猟犬艦隊】海賊の天敵。中央連合所属。
【秘宝】笑う大海賊が残した。
【三崎純子】唯佳の友人。
【唯佳/ゆか】冬月唯佳(とつき・ゆか)。高校二年生。女子。ジャックの戦闘に巻き込まれた。というより好んでついてきたようでもある。
【ライザ】アレックスの部下。
【笑う大海賊】有名な海賊だったようだ? ジャックはその副長だったらしい? 三つの新しい航路と、十二の可住惑星を発見し、秘宝を残したらしい? 《俺たちは、宇宙海賊だ。この宇宙すべてが、俺たちの星さ》というような言葉を残したらしい。 -
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宇宙基地への物資輸送や
宇宙設備の整備点検を行う民間企業。
そこで働く飛行士や技術者たち。
もうすぐこんな職業も当たり前になるかも。
やる気はあるのに機会に恵まれなかった
新人宇宙飛行士の美紀が
アメリカの会社に臨時採用されてやってくる
その最初のシーンから私好み(*´∀`*)
映画を見ているようなやりとりがかっこいい!
想像力が足りないので
宇宙船を飛ばすブースターのような物体は
テキトーな形でしか捉えられないけど
それをギリギリかわす小型機の姿は思い描ける。
そんな美紀のミッションを成功させるために
最初は能力を疑ってたりした社員たちも
だんだん仲間になってきて
それぞれの仕事に熱が入ってくる感じがいい。
映画『ライトスタッフ』のような
宇宙をめざすワクワク感が味わえました。 -
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『妖精作戦』は1984年の作品で、ライトノベルの先駆けとも言われ、有川浩さんなどの多くの作家に影響を与えたという。
また、4巻あるシリーズのラストは当時読んでいた若者たちの間で物議を醸したそうだ。
2011年の創元SF文庫復刊版では、有川浩さんが解説を務めた。
先に、悪かったところを述べておこうと思う。
この作品は笹本さんのデビュー作であり、加えて、先駆けだろうがなんだろうがラノベはラノベである。
だから、文章は上手ではない。
三人称視点と一人称視点が混ざり合っていたり、段落を変えずに違う人物の視点に変わったりするため、読みづらい。
また、心理描写がとにかく少ない。
せっかく魅力的なキャラクターたちなのに、何を考えているのかがわからない。
この点に関しては、今のライトノベルの方が長じていると思う。
ヒロインが主人公に恋していく様子とか、主人公の青臭い哲学とかが存分に書かれているからだ。
レビューで評価が高い人の一部は、若い頃に一度読んだことがあって、その時の懐古の思いに引っ張られているように見受けられる。
次はいいところについて。
何よりも評価したいのは、物語の密度の濃さだ。
主人公たちは学校から始まってあちこちを駆け回ることになるが、その展開は早く、寄り道なくとにかく突き進んでいく。
訪れる場所もわくわくするところばかりで、メインイベントがいくつもあるような感覚だ。
今のライトノベルであれば、この第1作目だけで4巻分くらいになるのではないだろうか。
そのくらい密度が濃い。
キャラクターがかっこいいこともこの本の魅力のひとつだ。
有川さんの解説のように自分を重ねることはできそうにないが、憧れにはなりうる。
20代の私でさえ、真田や沖田のようにメカを操り、謎の組織を追いかけたり、逃げ回ったりしてみたいと思う。
全体的に見ると、シリーズものではあるが、1冊としての出来はいい。
無理な引き延ばしはなく、読後感もすっきりしていて、第1巻だけでも楽しめる。
本作と同じ雰囲気を持つのであれば、続編も期待できそうだ。 -
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1巻に続いて相変わらず硬派かつ骨太なライトノベルだ……という印象。まさしく理系の小説なので、文系に生まれてしまった自分との相性は決して良くないんだけど、だからこそ珍しさというか、普段と違う毛色の話に触れるという体験自体は楽しい。
登場人物にそれぞれ「この人物はこういう性格なんだろうな」というのが割り振られてはいるものの、それが全くキャラクター然としていないというか、システマチックに喋る分人間味が薄いと感じてしまって登場人物にあまり愛着が湧かないんだけど、その辺もまた硬派なわけですよ。そういうのが好きな人は、そういうライトノベルを読めばいいだけの話で。このベテラン作家さん(現役最古のラノベ作家を自称、ってのがおもろい笑)はこういう作風を貫いて戦ってきたんだろうなぁと……って、今作家さんの情報調べたらあれか、アニメでやってたモーレツ宇宙海賊の原作書いてる人なのか。当時見てたけど、設定がめちゃくちゃちゃんとしててすげーって思ってたんだ。なんか、納得が繋がりました。