曽和利光のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ【要約】
・企業によって求める人物像は変わる
・しかしながら、「容易に変わらないもの」。軸にペルソナを決めていく
・一チームリーダー一人とメンバー6名。6乗ずつの人数で規模が変化。
・採用と同時に代謝を考えないと人で飽和する。
・配置はパーソナリティの相性
・上下関係が同質か、異質なら補完の関係が必須。
・採用には「求める人物像」が必須
・それは演繹法と帰納法でアプローチ
・採用チームは色んなキャラがいた方がいい
・自社を蹴る人は基本優秀。だから再度声をかけることも。「ちなみに」と声をかけると良い。
・急遽のPUSH型-リファラル
歩留まり目安
・内定率は約1%
・受験率は20%〜30%
・書類通過は80%程度
・筆記は10%〜50%
・面接通過は30〜40%
・途中辞退は20〜30%
・内定辞退率は50%程度
数値のモニタリングは毎日行う。
面接は一度のインタビューですべて見極めようとしない。
選考ごとに見極めポイントを作る
ヒヤリングのポイントは3つ
・過去のエピソードを聞く
・わかりやすいエピソードを選ぶ
└人と関わって頑張ったこと
└苦労した話や嫌なことを工夫
└長期間続けたこと
・ディテールを深掘りする
└役割:どのような人、組織や文化、業務分担や目標
└程度:数字に落とす
└動機:モチベ。仕事への再現性。
地頭、コミュ力、論理的思考は次のことを指す。
抽象化、具体化、展開力(抽象→抽象)、連結力(具体→具体)
ストレスに強いや主体性は表裏一体。
優秀層を確保する第一歩は、自社のロールモデルの選定。
最終面接官は少数。多くなる場合はその前の面接官を少なくする。
優秀な人は初期に来る。後半残すより前半に枠を多く割く。
選考中より内定後のフォローに一番時間を使う。
選考を効率化するために適性検査や現場社員への協力を使う。
選考中は「何をしてきたか」だが、内定後は「心理的事実」が重要。そのために仲良くなる。
⇒自己開示。そして自身の入社動機。Iメッセージを使う。
タイプごとのアプローチ方法。
①組織型:広告や客観的事実、実力主義
②仕事型:社内ツールやインターン
③職場型:面談やイベント
④生活型:報酬や制度
内定受諾の際に、フックとネックを聞く
意思決定スタイル
・論理型:多くの情報と一つの決断
・統合型:多くの情報と複数の選択肢
・決断型:少数の情報と一つの決断
・柔軟型:少数の情報と複数の選択肢※弊社不向き
優秀層確保のため
・大企業と時期をズラすか
・真っ向勝負←圧倒的スピード感必須
⇒発見する努力だけでなく口説く努力
【感想】
めっちゃ勉強になった。
人事行う人には必須。
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Posted by ブクログ
採用において唯一無二、絶対正解が書かれている良書。
元リクで人事採用ゼネラルマネージャーとして辣腕をふるい、その後ライフネット生命やオープンハウスで人事を担当した曽和さん著。
こんなに一人の候補者を口説くのは大変なのか...と目眩いがする重厚な内容だが、これができればライバル企業や他人事に相対的に有利になる。
▼人事の役割
採用:外部市場から人材を調達する。転職エージェントに自社を贔屓にしてもらったり、社内人物を説得して採用に協力してもらう営業力含めて採用力である。
定着:人材をオンボーディングする。意味付けを行うことで定着、配置、育成に響く。働く意味を言語化する。
配置:適正、相性をみて仕事・組織へのアサインを行う。抜擢含むタレントの才能開花を促進する仕組みも重要。
育成:成長させるための仕組みや環境を構築する。
評価:行動や成果を評価する。報酬だけではなく、組織の目標に到達できる、成長しやすくなるなどの要素を踏まえた評価制度(人事制度)を構築する。
このなかで、最重要はどれかと問われれば、採用である。
採用力は企業競争力の源泉であり、採用がなければ他は機能しない。まずは採用ができる人事になり、他の技能や仕組み構築を進めるべき。
▼採用力とは
「集める」✕「見抜く」✕「口説く」。
いま求められているのは「口説く力」である。
見抜くのは、時間も技術もコストも必要で、それでいてプロでも外す。さらに言えば、見抜いた結果、「この人よりも、もっと良い人がくるまで待とう」とすると、この労働人口減少社会においていつまでも採用できないことになる。
従って、口説くことに注力すべき。
当著の主張とは異なるが、全体を見たかぎりでは、採用力=「集める」✕「口説く」であった。
▼集める
・求める人物像はしっかり定める。ターゲットが定まってない会社は、エージェントが動きにくいし、原稿も書きにくい。
・求める人物像は1つじゃない。複数でいい。
・全員に会うことが重要、書類選考で足切りするのは愚か。あなたの会社は人気企業ではない。
・世の中にある採用手法は全攻めしないといけない。あらゆる手法をトライエラーして進めるのが採用。そのために日々学習し、すべてを実行できる行動力が必須。
・エージェントへ提供すべき良質な情報はなにか考え続け、接触頻度を増やす方法もバリュエーションをもって実行し続ける。
・IR・広報と連動して、SNS(noteやウォンテッドリーなど)で社内外に向けたメッセージ発信することで背中を押す要素を増やせる。直接数値はでないが間接効果は必ずあり、このような見えない施策も重要。
・最も注力すべきはリファラル。まずはリファラルが本気で回るように仕組み化する。
▼リファラルの促進
・リファラルで一番強いのは社員一人ひとりに、直接かつ丁寧にお願いすること。一斉に周知して集められると思うのは甘い。
・さらに、結果を出すためには、紹介した者された者の図をつくること。また、ソーシャルグラフ(社員一人ひとりの背後のネットワーク、趣味、所属団体)を作り人事が主体的に攻めること。
・人に伝えたくなる仕組みを作り続けて伝播し続ける。
・紹介してくれた人に手間をかけさせない。
・紹介されたら必ず会う。他候補者と同じく、書類選考で落ちるなどあってはならない。そんなところに知人を紹介したくない。
・職業安定法に触れないような紹介への報奨金を払う。※報奨金が本業で得られる給与と同額くらいだと法律に抵触する可能性がある
▼見抜く
・迷ったら採用しろ
▼口説く
・口説きの原則は「人を見て方を説け」。魔法の口説き文句などは存在しないため、相手に合わせて口説きは真剣に考える。
・口説くためには「何を話すか」「いつ話すか」「何の手段(電話、オフィス対面、会食)」の3要素を考える。
・口説くためには、前提として「信頼関係構築」「情報収集」「口説く」の3ステップを踏む必要がある。
▼1.信頼関係構築 候補者と信頼関係を築く
・信頼関係構築のゴールは、候補者の本音を言ってもらう関係になること。採用側が自己開示を行い、共通点を積極的に見つけること。
・NG行動は面接開始早々に本題にはいること、まずはアイスブレイク。
・採用一筋10年の人材はいても、就職活動一筋10年の候補者はいない。相手からすれば緊張すべき相手になり、どう思われるか不安な存在であることを忘れない。
・とにかく積極的な自己開始、共通点探しが大事。
・自己開示は、「好意効果」「返報性」どちらも生む。こちら側が引き出したい候補者の情報深度と同等を基準として、ペースを合わせて自己開示する。
※少しづつ深い話にしないと引かれるので注意。
・関係性を深める奥の手は、悩みや秘密の共有である。
・悩みや課題、秘密が、候補者と一致すると最大の共通点探しにもなる。それが難しい場合は、他の共通点探しを行い、良き理解者に近づけ。
・オンラインは信頼関係が構築しにくい。相槌などのリアクションを強めにする、身振り手振りする、目以外での表情をわかりやすく表現する。
▼2.情報収集 候補者の本心を徹底的に調べる
・情報収集のゴールは、「やる気の源泉」「キャリア軸」「自社に対するフックとネック」を収集できること。
・事実も大切だが、気持ちを引き出す。主観、妄想、誤解、思い込み、先入観、偏見などを聞き取る。
・特に自社へのネックやネガティブを引き出すことは、口説きに重要になる。
信頼関係がないとネックは聞き出せないので、もし出てこなければ信頼関係構築ができてない証。自己開示と共通点探しをやり直す。
・何にやる気を感じるかは、組織・会社(どこでやるか)、仕事(なにをやるか)、仲間(誰とやるか)、生活(自分にとって働きやすい環境)の4種に分かれる。志望度を高める主軸トークが決まるので必ず聞く。
・将来なにをやりたいかというキャリア軸を聞くことで、自社とのマッチ度を相手に刺すかたちで語ることができる。
志望動機を聞くのはバカのやることなので、どんな軸で会社を選んでいるのかを聞くべき。
▼3.説得勧誘 自分だけのキラートークを考える
・説得勧誘のゴールは、内定応諾をもらうこと=志望度を最大まで高めること。候補者が重視する情報を与え、相手に合わせた口説きを実行する。
・本人に自分で選んだ感がないと失敗する。
・一番自分のことを理解してくれた!と思わせれば勝ち。
・アドリブ厳禁。事前に話すべきトークを考えること。アドリブは情報収集の価値を最大化できない。職位が高い人ほど「どうにかなるだろう」とアドリブするので注意。
・構成は「相手の入社動機」「自社の事業や仕事の魅力」「組織文化の魅力」「相手のネックに対するカウンタートーク」で考える。
・仕事の魅力は、社会的意義の高さ・知的好奇心をくすぐる面白さ・どう成長できるかで語れ。
・会社の魅力は、象徴的な出来事とシャーゴンで語る。シャーゴンとは仲間内でしか通じない用語で、普通の面接ではNGワードだが、会社を表現する良い言葉は印象に残しやすく最後の押しに強い。
・自分の入社動機をドラマチックに語れ。ストーリーを作れ。もし難しそうであれば、自社での自分の活躍をドラマチックに語れ。
・同じ道をたどってきた社員に実体験を語ってもらうのもよい。
・究極の口説き文句は 「とにかくあなたがいいんです」。しかし最後にして究極のフレーズであるため、事前に「あなたとわたしは相性が良いんです!」を伝える。
・内定出しを軽く考えるな。メールだけで終わるのは言語道断。場と場づくりを考える。
▼内定辞退と早期退職を防ぐ準備のすべて
・内定承諾後の接触頻度、接触方法をおろそかにせず追求し続ける。ここまできて逃すことはあってはならない。あらゆる時間と手間、お金が無駄になる。
・新入社員のモチベーションはJカーブであると理解する。最初の3ヶ月間が大事。
・相性の良いメンターをつける。相性の良さは、性格と属性(性別、出身校、アルバイト経験など)で考える。メンターが無理なら、とにかく会わせて会話させる。
▼採用担当の育て方
・人から信頼される力が重要。日々の約束事やほうれん草を徹底させる。
・自社の良さを心のそこから話せるようにする。上司からの矯正ではなく、本人が自ら話せないようにならないとアウト。
・熱っぽさを殺さない。夢、未来を熱く語れる人にしなければいけない。人を動かすには、熱量が必要。
・感動するストーリーや刺さる言葉を豊富に持たす。スター選手や役員との会話が生まれるようにする
・事業計画、業績KPIと採用計画の連動を強く意識させる。そのために数値を教え込む。
→数字や会社の事業を解像度高く伝えることができ、それを人員計画や将来の構想につげてメッセージ発信ができてるようにする。
▼求職者への訴求で大切なこと
・自分のことだ!と思ってもらえるメッセージ
・「◯◯経験をお持ちの方」「◯◯を求めている方」「◯◯でお悩みの方」「あなたも◯◯と思っていませんか」
・ベネフィットを証明できる事実を示せ、伝えろ
・他社にない差別化ポイントをつくれ
・不安を想定し、先回りして対応しろ
採用のアピールポイントは常に増やして、見える化しつづけて、採用に関わる人に伝え続ける。
▼その他
・志望度で評価するな、志望度を高めるのが仕事。
・内定辞退率が高いことが悪いとは完全には言えない。たくさん採用を出しているという裏返しで、それだけを悪と切り取るのはいけてない。
・入社後に育成できる力は採用時にいらない
・座る位置にまで気を配る。斜め前に座るなど、心理学的な基礎学習も重要。
・採用は団体戦。常に採用を重要な経営戦略であることを発信して、協力してもらう体制を作る。 -
Posted by ブクログ
新卒採用のチームに配属されたため、急遽読むことにしました。
今の自分にはピッタリの本だと感じました。
実際に採用の現場(合説、インターン…)で学生と対面したときにどんなことが必要なのか、そのための基礎としてどんな力が必要となってくるのかを述べている本です。
採用力とは、集める力×見抜く力×口説く力で成り立っています。私の場合はどの力もないため、ゼロから積み上げていく必要があります。
ペルソナ設定に合った人物を獲得するためにはどうすればいいのか、どんな会話をしていくべきなのか、
考えさせられるなぁと思いつつも、商談と基本的には変わらないなと思いました。
目的に対してどのアプローチをしながら達成していくかです。しかし、商談と違って自分が決められる範囲が少ないです。だからこそ、不確定要素を減らすことだけではなく、不確定要素に対応することがより一層強く求められるジャンルだと感じました。 -
Posted by ブクログ
平易な表現でわかりやすかった。
労務規程や、法令への言及ではなく、人事というものはどういうもので、人材をどう活用するかを知る上での概説書としてお考えいただければと思います。
ボリュームも240頁弱でさくさく読みすすめられました。
気になった言葉は以下です。
・(採用面接で経験が浅い時期には)質問に加えて、話を聞くということは実に難しいことでした。
・「人事」=「人事部」ではない。人事部以外にも、経営者はもちろん、各事業の責任者やチームリーダも「人事」の仕事に携わっています。
・組織内のすべての人の要求に応えることは難しい、というより不可能です。
・人事は、「面の皮を厚く」もっていなければなりません。
・実は、いい人材を採ろうと思えば、「条件はひとつでも少ないほうがいい」。現場からは、「本当に必要な、最小の条件」を聞き出す。
・坂本竜馬の言、「世の人は我を何とも言わば言え、我が成すことは我のみぞ知る」世間がなんといおうとも構わない。自分はなすべきことがわかっているのだ。
・経営陣と現場に挟まれがちな人事は、人事としての自分の「軸」をもっていないと、あっちの意見を聞いてはこっちに伝えといった、ガキの使いに陥りがちです。
・前漢の「説苑」という故事集に、「逆命利君」という言葉があります。一時的に主君の命令に逆らっても、結局は主君の利益になるように考えて行動する。という意です。
・ちゃんと人を見る眼があることを、「見る眼の解像度が高い」という。ルーチンワークに退屈してしまう人は、人事として人や組織を見る眼の解像度を高めることが必要です。
・ようは、単純作業を単純作業と思わない。多様性があるから面白いと思うことです。人や仕事についての語彙を増やすこと、それは、細かい差異を察知・認識し、多様性を楽しめるようになることです。
・人事にとってもっとも必要なスキル、それは、人や組織を見立てる力です。
①組織・個人がどういう状況にあるのかを、正しく把握すること
②その状況がいいのか悪いのか、変えるべきなのか、そのままにしておくべきなのかを判断すること
・見立ては、過去と現在ではなく、現在と未来を見ています。
・外発的動機付けは、内発的動機付けを阻害する。インセンティブを出すと、以後そのインセンティブが目的化するということです。
・ピグマリオン効果(ほめると期待に応えたいという動機付けがはたらき結果がよくなること)、ゴーレム効果(叱ると成績がさがること)、先人たちの築いた心理学などの成果を適用する。
・人事の計数化、面接評価よりも、数値化された適正検査評価のほうが、効果がある。組織を動かすためには、数字という共通言語が必要である。
・人材の相場感を得るために、多くの人に会って面接を行う。
・優秀な人材を得るためには、採用基準を厳しくすべきである というのは、誤解である。採用のマスト条件が多ければ多いほど、優秀な人材が採れる確率は低くなる。
・職歴にブランクがある場合、すぐはじいてしまうのではなく、まずはその理由を確かめてから判断をする。
・仕事の能力に関係のない、年齢、性別、容姿を採用基準とするのは、特定業種を除けば、時代錯誤甚だしい。
・大切なもの、掘り下げて聞くべきものは、事実に基づいたその人の過去の行動、具体的にどんな場面で何をしてきたか、その結果状況はどうなったかです。
・面接時の「熱意」を採用の判断材料にすべきではない。志望動機で熱意を測って合否を判断することは何の意味もない。
・第一印象はあくまでも仮説でしかない。自分の偏見によるものかもしれないという事を常に自覚する。
・本当は知っているけれど、あえて、相手に話させてみる。相手の説明能力を判定する。もう一つは、実際の経験、過去の実績を見立てること
・面接の意義は、ある場面でその人がどう考え、判断し、どういう行動をとったか、その結果どんな効果があったかを整理すること
・相手の心を開いてもらうために、自分自身の経験などを話して、相手に共感してもらい信頼関係を築くこと
・採用も恋愛と同じように、「追えば逃げる、逃げればくる」ということ。「興味加減の法則」という鉄板の法則にしたがっている。
・「乞われて入社した」という人材と、「自分の意思でこの会社を選んだ」という人材では、入社後のパフォーマンスに大きな違いがある。自分が選んだというのが大切。
・ダメな人事というものは、「チームワーク」という発想が欠けているときです。
・組織にいる様々な人間を「どう組み合わせて」「どういうチームを作って」「どういう仕事をさせるか」という采配こそが、人事の腕の見せ所である。
・守破離、最初は、まず型を知り、型を教える指導が必要
・研修とはパワーポイントで一方的に知識を与えるものではなく、相互コミュニケーションに巻き込むことによって、何らかのモチベートの種火を与えること。
・仕事は、「利益を追求するための場」でなく、「育成しながら、利益を追求する場」である。つまり、その仕事が一番できる人を配置するのではなく、その仕事によって一番伸びそうな人を配置する
・①同質チームは、スタートアップは早いがマンネリのデメリットが半年後にやってくる。新しいものの見方や新しい発見をするのが苦手
②異質チームは、お互いに補完関係になる人事で、初期に説明コストや時間がかかったりはするが、いろいろな知識やものの見方、新しい発見、「創造性」が見込める。
・WILL、CAN、MUST
①WILL その人がしたいこと
②CAN その人ができること
③MUST その人がしなければならないこと(仕事) 人事の発想は、②CAN⇒①WILL⇒③MUST です。
・現代のキャリア形成は、明確にさだめられた、キャリアデザインよりも、より範囲がひろい、ダメならダメでもいいやのキャリアドリフトにかわっていっています。変化の激しい業界は、今の仕事を意味付ける力とつける、キャリアドラフトを取り入れた研修・育成を行っています。
・やめてほしくない人から辞めていくので、やめてほしい人と膝を突き合わせてリストラをすすめるのが常識
・企業文化として、退職者を大切にし、いつまでも仲間意識を持っていられることが重要
・人材の損益分岐点を考える。分岐点を超えた人は、いつ辞めてくれても損にはならない人材としてみる。
・人が辞めることは悪いことではない。適切な退職率を超えて人がやめること、逆に、適切な退職率以下で全然人がやめないことが悪いこと。リクルートは適切な退職率を8%と算定している
・「川は淀むと濁る。組織は停滞すると歪みを生む」
・新卒の3割は3年以内にやめる。入社前から適切な情報を与える、内定時に、実際の社内業務を体験させるなどの防止策。もっともすぐにやめたそうな人材はそもそも採らない。
・退職の原因の9割は、社内の人間関係。退職になるまで放置していたことがわるい。
・組織文化は一度壊したら、もう二度ともとにもどらない。
・制度設計はできるだけ回避する。①働く人の行動を制約するルールなので組織が変革するときに足かせになる。②一度制度化してしまえば、容易に変えることができなくなる。
・制度をかねなくても解決できる問題が多い。⇒制度設計を変更しない。
・優秀な人材を選別するときは、「成果」ではなく「プロセス」を重視する。将来においても再現性の高い習慣・能力をもっているかを確かめる。
・給与とは、報酬だけでなく、自分への評価をもあらわす。
・給与は、他人との差、だけでなく、過去との自分との差をもあらわす
・人事として扱うものは、「客観的事実」よりも、「心理的事実」が大きく作用します。主観、思い込み、妄想、偏見などをも考慮しなければなりません。
・全部を受け止めること。それはただ聞くこと。気持ちが収まるかどうか、相手の気持ちを受け止める
・人間とは急激に変わることを嫌うもの。そのためには組織全体に、危機意識をもってもらうことが始まりです。組織改革とは全従業員に変わってもらうこと。
・自分が悪者になっても、このままではダメだと冷や水を浴びせるようなことをすることが必要。
・人材のマネジメントとは、「人を動かすこと」、部門を変えるのであれば、管理職を再教育するより、適切な部下をつけるほうが効果が大きい。
・人材のマネジメントは、①行動のマネジメント、②結果のマネジメント、③文化によるマネジメント がある。
・愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ。
もくじは次の通りです。
はじめに
第1章 人事の心得編
第2章 採用・面接編
第3章 育成・キャリア編
第4章 退職対応編
第5章 評価・報酬編
第6章 組織改革編
第7章 ライフスタイル編
おわりに -
Posted by ブクログ
HRの本質が凝縮されている本。
HR機能を採用、育成、配置、評価、報酬、代謝によって説明しているが、HRの本質は、経営におけるヒトの資源をどう最適化するかということでしかない。ヒトをコストを抑えながらどう採用して配置してパフォーマンスを上げてもらうかがHRの目的。つまりHRとは限りなく経営の上流そのもの。特に昨今では、人が競合との差別化になる時代だからこそ、HR機能が重要性を増している。前半部分では、これらの機能のそれぞれが果たす役割や抑えておくべきポイントが丁寧に解説されている。後半部分では、HRの中でも最も重要な採用を実務ベースでかなり細かく書かれている。主に新卒採用の話が中心。新卒採用は中途採用よりも歩留まり、ステップ、コンテンツという仕立ての部分がかなり重要でそこもかなり細かく書かれている。
HRをやっている人は必読書な気がする。 -
Posted by ブクログ
バンデューラ
自己効力感を高める方法
①成功体験②代理的軽減③言語的説得、④情動的換気、
1番効果的なのは、①の成功体験バンデューラによれば、自己効力感が高い人が自分の行動に自信を持っているため、その自己評価に見合った行動を取る
メンツを潰されたと感じる概念「ポライトネス理論」
①親しくない人が伝える場合
②下の立場の人が伝える場合
③自分の行動を変えなければいけない場合
※ポライトネスとは、自分の言動によって、相手からの印象を適切かつ良好に保つための配慮のこと
フィードバック受けるときの感じ方、4つ
・自己改善動機→前向きな姿勢、目標思考
・自己査定動機→自分への的確な評価を知りたい
・自己高揚動機→自分のことを高く評価したい
・自己確証動機→自分自己像に一致するアドバイスを求める
後者2つは、ポジティブでもネガティブでも自分の考える自己僧に一致するアドバイスを求めています。そして自分のイメージに合わない情報が聞き流します。ここで厄介なのは、評価の低い人ほど後者2つを持っている可能性が高いと考えられること。 -
Posted by ブクログ
本書は、採用を「人を集める作業」ではなく、組織に合う人材を見極め、
関係を築くプロセスとして具体的に整理している一冊です。
採用の各ステップが分解されており、
初めて体系的に学ぶ人でも理解しやすい構成になっています。
特に、
・どんな人を採るべきかの明確化
・面接での見極めポイント
・候補者への伝え方や惹きつけ方
といった実務に直結する内容がバランスよくまとめられており、
すぐに意識を変えられるヒントが多い点が魅力です。
一方で、企業の規模や業界によっては、
そのまま適用するには調整が必要な部分もありますが、
採用の基本的な考え方を整理するという意味では十分に実用的です。
総じて、
採用を感覚ではなくプロセスとして捉え直したい人にとって、
実践に結びつけやすい一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ昨年から新卒採用の担当になって様々な本を読んでいるのですが、本書は目新しいものはありませんでした。
しかし、ここに書かれていることが採用活動での原理原則であることもわかりました。
採用は評価がしずらく、目立ちにくい活動です。ただ、本書の中では、企業活動の中で最も大切な活動と言っております。そう考えると、採用できる学生次第で企業の存続、未来の方向性は大きく変わるのではないかと思いました。採用は即戦力ではなく、最低でも3年後に採った人材が育つかどうかを見極めるということをします。売上を上げるということよりも不確定要素が大きく、一種のギャンブルになります。そうならなくするために本書では、様々なフレームワークを紹介するとともに、人事担当者がどのような気持ちを持って取り組むべきなのか、どうやって活動を日ごろから進めていかなければならないのかを示しています。 -
Posted by ブクログ
『人事と採用のセオリー』は、現代の組織運営や人材マネジメントの重要な要素を網羅的に解説した一冊です。著者である曽和利光氏は、豊富な経験をもとに、採用の実践的なアプローチと理論を巧みに結びつけ、組織が直面する課題に対する洞察を提供しています。本書の中でも特に印象的なポイントを中心にレビューをまとめます。
まず、「組織における人口ピラミッドを予測し、退職率をコントロールする」という考え方は、長期的な人材戦略の必要性を強調しています。組織が持続的に成長するためには、年齢構成や退職率などのデータを基に、計画的に人材を確保し、流動性を高めることが求められます。特に「組織が濁る 人材フローが停滞する。内部流動性を高める」という言葉が示すように、固定化した組織は新陳代謝が滞り、結果としてイノベーションを阻害するリスクが高まるという指摘が印象的です。
また、「求心力と遠心力」という二つの力のバランスを意識した組織運営についても触れられています。組織内の連帯感や結束力を高めること(求心力)と同時に、個々人の自主性や創造性を引き出すための自由度を確保すること(遠心力)を両立させることが、今後の組織マネジメントの重要なテーマです。このバランスが取れていないと、モチベーションの維持や人材の定着が難しくなることを、本書は示唆しています。
「人が転職するのはキャリア感よりも人間関係」という点も、人材マネジメントにおいて極めて重要な洞察です。多くの人がキャリアアップよりも、職場での人間関係の問題が理由で転職を考えることは、従来の「キャリア志向」の採用方針に再考を迫るものであり、パーソナリティの可視化や人間関係の構築が、企業の成長に不可欠であると説いています。
採用のプロセスに関しては、PULL公募とPUSHスカウトという二つのアプローチを組み合わせる重要性も強調されています。PULL型の公募は、多くの候補者を集め、企業文化に適合する人材を選ぶ手法であり、PUSH型は優れた人材を外部から積極的に引き抜く方法です。両者を組み合わせることで、採用の精度と効率を高める戦略が有効だとしています。
本書で特に興味深かったのは、選考プロセスにおける具体的なステップと評価基準の解説です。例えば、初期選考では基礎能力、中期選考ではパーソナリティ、最終選考では優先順位付けを行うといった多段階のアプローチは、企業にとって非常に実用的です。また、選考過程での「過去のエピソードを聴く」方法は、候補者の具体的な行動や経験を掘り下げることで、より正確な評価を行う手法として有効だと感じました。
総じて、『人事と採用のセオリー』は、採用・人事に携わるすべてのプロフェッショナルにとって実用的かつ洞察に満ちたガイドブックです。曽和氏が提唱する理論は、現代の多様で変化の激しいビジネス環境において、組織が持続的に成長し、競争力を維持するための重要なヒントを提供してくれます。この本を通じて、組織運営や採用戦略に対する新たな視点が得られることは間違いありません。
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