曽和利光のレビュー一覧
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「はしがき」において、著者は『「どこへ行っても通用する人」と「特定の環境でしか活躍できない人」には、決定的な違いがある』と書いています。
そのことについて、わたし(みのり)が注目したのは、まず「第1章 「どこに行っても通用する人」の条件」中の「■ 専門スキルの背景には必ずポータブルスキルがある」という節でした。
筆者は、こう説明します。
・「専門スキルとは、特定の領域で必要とされる高度な知識や技術のことを指します。具体的に挙げると、エンジニアにとってのプログラミングスキルや(以下略)。」
・「「どこに行っても通用する人」になるために重要なのは、その専門スキル自体よりも、その専門スキルの背景にある「思考力」「分析力」「問題解決能力」などのポータブルスキルです。」
・「専門スキルを別の領域で活かすためには、スキルを分解し、その構成要素となるポータブルスキルを理解することが肝要です。」
・「このプロセスは、心理学の「転移学習(Transfer learning)にも似ています。」
・「専門スキルも、その要素を分解し、新しい状況に適応させることで応用可能となります。」
・「異なる分野での成功を支えるのは、観察力、好奇心、そして学び続ける姿勢といった普遍的な能力、すなわちポータブルスキルです。」
その前の節「■ 仕事には2種類のスキルがある」では、ポータブルスキルを「仕事の仕方(対課題)」と「人との関わり方(対人)」に分け、厚生労働省が提示する以下の9つの要素を挙げています。
〔仕事の仕方〕
・現状の把握
・課題の設定
・計画の立案
・課題の遂行
・状況への対応
〔人との関わり方〕
・社内対応
・社外対応
・上司対応
・部下マネジメント
そして、第1章最後の「■ 「どの領域に身を置くか」で成長確度も変動する」という節では、こう書いています。
・「市場価値は、需要と供給のバランスによって決まります。」
・いくら能力(=実体価値)が高くても、実体とは関係なく、需要と供給のバランスによって価値が決まってしまいます。」
・「「どのような能力を持っているか」だけでなく、「その能力が求められている場所に自分を置けているか」がキャリアの価値を大きく左右します。」
上記のことを踏まえると、「今いる事業所でのプロパーなスキルを向上させるだけでなく、他事業所や他分野でも応用できる普遍的なスキルも磨く意識が大切」なのかな、と思いました。
第2章から第4章までは、「どこへ行っても通用する人」の条件について具体的に説明されています。
第2章 条件1 仕事ができる人に共通する「7つの能力」
第3章 条件2 仕事を任されるために必要なのは「信頼」されること
第4章 条件3 自分の価値を高められる「勝てる領域」の選び方
「第2章 「ハイパフォーマー」に共通する力を身につける」では、「「どこに行っても通用する人」には、共通する「7つの能力」がある」として、以下の能力を挙げ、各節で説明しています。
①自己認知力
②高い「あたりまえ」水準
③意味づけ力
④自己効力感
⑤洞察力
⑥対人影響力
⑦学習能力
わたしは、「⑤洞察力」の節で、「洞察力を磨くには、「思い込み(心理的バイアス)を取り除く」「知識を収集する」「それをもとに論理的思考を行う」の3つをセットで意識すると良いでしょう。」と書かれていたのが印象的でした。
本書全体として、転職を考えていない方でも、社内で「どの部署に行っても通用する人」や「いくつになっても通用する人」、または「定年してからでも通用する人」などと読み替えて参考にしてみるのも良いかな、と思いました♡
ワークライフバランスが推奨され、時短が進む中、職場に特化した専門スキルを使って効率的に仕事を遂行することに目が行きやすいかもしれませんが、少し巨視的にポータブルスキルを探すという視点から現在の業務を見てみるのも良いかもしれません。
でも、専門スキルに集中している過程で、自然にポータブルスキルも身に付いていくような気もします。とりあえずは、日々のお仕事を、現状の環境で、どうやったら上手く・速くできるか、など考えながら、経験値を増やすのが基本なのかな、とも思うのでした♡
〔本書の紹介文〕
転職orそのまま?本当に欲しいキャリアをつかみとった人は20代・30代で何をやってきたのか?1000社・2万人を見てきた人事コンサルタントが教える。
目次
第1章 「どこに行っても通用する人」の条件(自分のキャリアはこのままで大丈夫?)
第2章 「ハイパフォーマー」に共通する力を身につける 条件1 仕事ができる人に共通する「7つの能力」(自己認知力;あたりまえ水準が高い ほか)
第3章 「周囲からの信頼」を獲得する 条件2 仕事を任されるために必要なのは「信頼」されること(「信頼」はチャンスの宝庫;信頼される人の「5つの条件」 ほか)
第4章 「自分が勝てる領域」に身を置く 条件3 自分の価値を高められる「勝てる領域」の選び方(「勝てる領域」で市場価値を高める;「勝てる領域」を選ぶための3つの選択肢)
第5章 転職すべきか、今の会社に残るべきか(キャリアチェンジを成功させるには?ポイントと注意点;転職時の6つの落とし穴 ほか)
〔著者等紹介〕
曽和利光[ソワトシミツ]
株式会社人材研究所代表取締役社長、日本ビジネス心理学会理事、日本採用力検定協会理事、情報経営イノベーション専門職大学客員教授。1971年、愛知県豊田市生まれ、関西育ち。灘高等学校、京都大学教育学部教育心理学科卒業。大学在学中は関西大手進学塾にて数学科統括講師。卒業後、リクルート、ライフネット生命などで採用・人事の責任者を務める。その後、2011年に人事コンサルティング会社、株式会社人材研究所を設立。日系大手企業、外資系企業、メガベンチャー、老舗企業、中小企業、スタートアップ、官公庁、大学、病院など、多くの組織に人事や採用のコンサルティング、研修を行なうとともに、執筆活動を行なう。 -
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では、組織におけるマネジメントの認知限界とは何人でしょうか。
世の中には様々な研究がありますが、イギリスの経営学者アーウィックによれば、一般的な事務職では1人の上司が直接管理できる人数は5~7人程度と言われています。これは、短期記憶が可能な範囲として知られる、マジカルナンバー「7±2」と似ています(電話番号が区切られている理由です)。最も合理的なチームである軍隊の最小単位もおおよそ、その人数です。他の様々な研究でも、5~7名が最も効率的なチームであると結論付けています。つまり、一般的な人がマネジメントできる人数は6人前後と言ってよいでしょう。
階層化は、マネジメントの質を変化させる
組織の人数が6人を超えたら、1人の管理者ではマネジメントできないため、もう1人別の管理者を置いて、チームを分けなければなりません。そしてチームを分ければ、分けたチームの管理者の上に、別の管理者を置く必要があります。つまり、組織の人数が認知限界を超えると、組織が「階層化」するわけです。
階層化には多かれ少なかれ、「権限移譲」が伴います。1人で管理できなければ、誰かに業務の一部を任せなくてはなりません。しかし、任せると言っても、何でも自由にさせるわけにもいきません。何らかのルールを作って「方向付け」する必要があります。権限範囲や実行の方針、報告の基準など、「制度」に伴うルールです。
Step1:背中でマネジメント
・創業者のリーダーシップ
・直接のリアルタイムの指導
・インフォーマル
・柔軟な対応
統制の危機⇒統制
Step2:行動でマネジメント
・管理職の出現
・1から10まで行動レベルでの指示
・マニュアル化
自律の危機⇒自由化
Step3:結果でマネジメント
・市場原理による競争
・自由と自己責任
・インセンティブ
・部分最適
統制の危機⇒統制
Step4:計画でマネジメント
・官僚制
・横断的資源管理、再配分
・全体最適
自律の危機⇒自由化
Step5:文化でマネジメント
・OBラインの設定
・トラブルシューティング、例外処理
・社員の創造性の発現を期待
[Step2]を飛ばそうと経営者が考えるのは、第一に経営者自身、「自由が大好き」だからです。経営者の多くは、上司にあれこれ言われるのが嫌で、自由にやりたいから独立しています。そういう人は、会社が成長して自分ですべてを見られなくなると、組織に自由な気風を持ち込もうと、「自由と自己責任」などと言い始めます。しかしこれは、多くの人にとってありがた迷惑です。職場で働く人の大半は、むしろ「細々と指示して教えてほしい」と考えます。こうした人が自由を享受し、自律して動くには、いきなり自由を与えるのではなく、最初は型にはめることが必要なのです。
こうした人の行動は、「熟達化(人はどうやってエキスパートになっていくか)」と呼ばれる心理学の分「野でも研究されています。同研究によれば、人は熟達するために、最初はまず型通りにやってみて、型通りにできるようになったら、自分らしいやり方を徐々に模索するのが良いとされます。つまり、組織が成長する上で、[Step2]は飛ばせないのです。
採用を最も重視するべき理由
人は大人になるほどに、変われない
「採用」「配置」「育成」「評価」「報酬」「代謝」という人事の6つの役割のなかで、人事担当者が最も重視すべきは採用です。これは、採用の重視が、経営層、従業員、顧客などにとって最も望ましい結果につながるからです。
具体的には、人事業務全体の重要度を100%としたとき、採用の比率は50%、もしくはそれ以上です。それに続くのが「組織内での採用活動」とも言える配置で25%、残り25%が育成、評価、報酬、代謝などとなります。
採用を重視する理由を端的に言えば、「人は大人なるほどに変われない」からです。多くの能力には、「臨界期(その年齢を超えてしまうと容易に獲得できなくなる時期)」が存在します。優秀な人材を採用できなければ、配置を工夫したり、育成したり、評価や報酬でモチベートしたりしたところで、多くが徒労に終わります。逆に、良い人を採れば、能力を発揮する適切な場を与えるだけで勝手に成果を出します。
「風土」は人の志向の集合体
制度を活かす人材、そして人材が作り出す風土がなければ、制度は機能しません。また、制度で行動を強要すれば、多少なりとも残っていた社員のモチベーションを殺してしまいます。「制度によって人が変わる」ことはなく、「人が持っていた潜在的な志向や能力を、制度によって発揮させる」ことしかできないのです。
本来、最初に醸成すべきはそうした制度を「渇望する」風土であり、それには人材が必要です。人材は理屈上、育成できますが、先に述べたように人は容易に変わりません。そのため、風土醸成で最も有効な手段は採用となります。採用によって、企業の求める風土を志向する人材を集め、そうした人材が自然と風土を醸成し、風土を加速させる「触媒」として制度を作るのが正しい順番なのです。
リクルートは、私の在籍当時から現在まで、画期的な人事制度によって組織を活性化している事例として、ビジネス誌に取り上げられています。しかし社内では、「組織活性化の秘訣は人事制度でない」とよく言われていました。当時のリクルートには、評価や報酬制度によってパフォーマンスが左右される人などいませんでした。新規事業提案制度も、「制度がなくても事業のアイデアを出し続ける人がうまく活用している」だけだったのです。
PULL型
メリット:効率的に多くの人数にリーチできる、志望度は高く、辞退率は比較的低い
デメリット:自社のファン以外にリーチしにくい、大量応募に対する時間的・労力的コストがかかる
PUSH型
メリット:自社の採用ブランド以上の人材を採用できる可能性がある、自社のファン以外にもリーチできる
デメリット:志望度は低く、辞退率は比較的高い、きめ細かいフォローによる動機付けや引き留めが必要
PUSH型と言っても、OB・OG訪問の受け入れのような大掛かりなものばかりではありません。私がリクルート時代にやっていたPUSH型のうち、効果があったものを紹介しましょう。「内定辞退者との継続連絡」「電話での「ちなみに作戦」」「直接訪問」の3つです。
まず、「自社を蹴った人材のほうが優秀である」と考えていた私は(実際に自社内で調査したところ、明確にそのような結論が出ました)、一度断られた相手とも細く長く連絡を取っていました。と言っても、たまに電話で「最近どう?」と聞いてみる程度です。もし就活についての悩みがあれば相談に乗ったり、周囲の人間を紹介してもらったりなど、ゆるい感じのコミュニケーションを取ります。その上で、もし自社に入社してもらえそうな雰囲気が出てくれば、自社への再受験を勧めるのです。なお再受験を勧めると、多くの候補者は「え?一度断ったのに、また受けさせてもらえるの?」と驚きます。
「ちなみに作戦」は、本当に小さなTIPSなのですが、意外と効果的です。誰かに紹介してもらった、関係が弱い相手にメールやLINEではなく電話をかけ、「ちなみに今、就活はどんな感じ?」「ちなみにどんな業界を志望しているの?」「ちなみにサークルは何をやっていたの?」と世間話の延長で「ちなみに」と話をつないでいくのです。面接と同様の情報が手に入る上、面接という改まった場ではないので、相手も気軽に色々と答えてくれます。この過程で親近感を持ってもらえたら、こっちのものです。実際の面接へとつなげます。
「直接会ってみる」は、もっと単純です。体育会系の学生に会いたければ体育会の部室に、理系の学生がほしければ大学の研究室に自ら出向き、ドアをノックするのです。優秀な学生の中には、サークルの活動や研究に熱中するあまり、就活にあまり力を入れていない人も珍しくありません。こちらから出向き、接点をつくり、相手が興味を持ってくれれば、喫茶店でも居酒屋でも、もう少しゆっくり話せる場に誘ってみる。これも地道なようですが、非常に効果的なアプローチです。
フォロー体制の強化方法
・最終面接の前段階でフォロー担当者を候補者に付けて、一緒に内定を得る「同志」的な関係を構築する
・候補者をフォローする担当には、相性の良い「同質タイプ」をあてがう(「同質タイプ」でない「補完関係」は、リレーション構築にやや時間がかかる)。ドラフト会議的なもので担当者を決めてもよい
・適性検査などを用いて、候補者と面接官のタイプも合わせる(この場合、同タイプの人はジャッジが甘くなってしまうことに注意)
・自社の採用上のアピールポイントを把握の上、タイプ別の訴求ポイントに基づくトークパターンを事前に作成する(採用競合との差別化ポイントについても事前に検討し、採用担当者がきちんと話せるように訓練する)
・できるだけ高頻度で候補者と接触し、担当者と候補者の間に深い人間関係を構築する(接触回数が多いと相手に好意を抱く)
・自社に関する新聞や雑誌の記事、書籍など、社会的な認知の証拠となるパブリシティを集めて、適宜候補者に渡す(親、配偶者といった、候補者に強い影響を及ぼす人物の手に渡り、その人からも自社を推薦してもらえる効果を見込む)
歩留の目安
内定率の目安
・採用広告メディアや大規模イベントなどのマス広報による候補者集団の場合……………約1%~数%
・リクルーター、OB紹介などのネットワークによる候補者集団の場合………………約10%前後
受験率の目安
・通常の場合……20%~30%
・人気企業の場合……40%程度。特殊な人気企業を除いて50%は難しい
書類通過率の目安
・一般的な選考の場合……80%程度(下位2割を落とす)
・厳し目な選考の場合……20%程度(上位2割を通す)
筆記通過率の目安
・筆記試験の選考が厳しい企業の場合……10%程度
・できるだけ会う方針の企業の場合……50%程度
面接通過率の目安
・通常面接の場合……30%~40%程度
・グループ面接の場合……50%程度(1回に会う最大人数は4~5人程度)
途中辞退率の目安
・一般的な企業の場合……20~30%程度
・積極的な企業の場合……10%程度(途中辞退者に再考するように電話するなど)
内定辞退率の目安
・厳しい企業の場合……10%程度(第一志望にしか内定を出さない)
・厳しくない企業の場合……50%程度(基準を満たせば志望度によらず内定を出す)
候補者のポテンシャルを見抜く
抽象的な主観ではなく、過去のエピソードを聞く
ポテンシャルを見抜くインタビューには、方法論が存在します。その基本的なポイントは、「過去のエピソードを聞く」「わかりやすいエピソードを選ぶ」「ディテールを深掘りする」の3つです。これにより、候補者の思考特性・行動特性を探るのです。
候補者、特に新卒学生は面接に臨む際、事前に「自己PR(私はこのような人です)」と「志望動機(御社をこういう理由で志望しています)」を準備してくることがほとんどです。そのため、自由に話してもらうと、話題の中心はこの2つになってしまいがちです。
しかし、「自己PR」で語る自らの「強み/弱み」や「志望動機」は、多くの場合、主観的で抽象的です。これは、仕事経験の少ない新卒学生はプロフィール上、訴えるべき実績を持っていないためです。そして、抽象的な強みや弱み、志望動機をいくら聞いても、候補者の特性はわかりません。
ですから、面接でまず聞くべきは、より客観的でより具体的な応募者の「過去のエピソード」です。先の自己PRも志望動機も、背景には何らかのエピソードがあるはずです。インタビューでは、エピソードに対する彼らの解釈ではなく、その事実そのものを丁寧にヒアリングしましょう。この過程で、「コミュニケーション力」や「論理的思考力」などの基礎能力がわかるのです。
書類選考の合格率を上げる
書類選考の合格率を高めて、エージェントが紹介してくれた人材にできるだけ多く会うのも、実はエージェントの意欲を高める上で有効です。圧倒的な売り手市場の昨今、人材紹介エージェントは「採用側の希望に応える」ことよりも「候補者(キャンディデイト)側の希望に応える」ことを格段に重視しています。そのため、門前払いして候補者のプライドを損ねるクライアントへの紹介は敬遠しがちです。エージェントは、企業側に候補者を大切に扱ってほしいのです。
そのため可能な限り、書類で落とすことなく、実際に相手(候補者)に会い、相手を尊重している態度を見せましょう。こうした態度の累積が、エージェントのモチベーションにつながるからです。エージェントは、多くの求職者に接触し、手間ひまをかけて口説いています。やっとその気になった候補者が書類選考で落とされれば、エージェントのやる気を削ぎ、さらには恨みを買います。 いっそのこと「全員に会う」、つまり書類選考をなくしてもいいかもしれません。エージェントの士気は高まり、うまくすれば応募者数は2倍、3倍にもなります。面接した上で落とせば、エージェントにも恨まれません。
確かに面接の回数が増えると手間は増えます。しかし、「エージェントの面目を潰して、エージェント・マネジメントが難しくなる」ことと比べれば、はるかに小さなコストです。時間がなければ、面接を採用代行(RPO)会社に外注してもいいでしょう。有望な人材は最初から自社で面接し、そうでもない人材はアウトソーサーに投げれば、形式上「全員と面接」できます。なお、「全員に会う」場合でも、自社の合格基準を下げる必要はまったくありません。従来通りの基準で選考すればいいのです。
エージェント・キャラバンを実施する
「エージェント・キャラバン」とは、自社の求人案件を単にメールで送るだけでなく、自らエージェントの事務所に出向き、担当者に自社の求める人材像と特徴を説明して回る行脚のことです。キャラバン実施にあたっては、可能な限り担当者全員と会いましょう。一人の担当者に説明して、他の担当者にも情報を伝えるように依頼すると、採用の論点がぼやけがちで熱意も伝わりません。
なお、エージェント・キャラバンと「エージェント説明会」とはまったく別物なので、混同しないでください。何十社ものエージェントの担当者を一堂に集めて開く「エージェント説明会」は、実はまったく効果がありません。それどころか、多くの場合、逆効果です。居並ぶ同業他社の顔ぶれを見て、「こんなにたくさんライバルがいるのか」と、エージェントのやる気を削ぐからです。多少手間はかかりますが、自ら出向く方がエージェントとの信頼関係を構築できます。 -
Posted by ブクログ
【この本を読んだきっかけ】
採用担当に異動するにあたり大切なことを体系的に学びたいと感じたから。その中で先輩社員に対しておすすめの図書を聞き、この本に出会った。
【この本を読んで特に覚えていること】
代謝のマネジメントに関して。HRMの中で、採用が最も重要だということはなんとなく認識をしていた。その上で代謝(社員の退職)に関しても理想の組織に関してマネジメントする必要がある。ポータブルスキルを身につけられる研修をすることや、給与が上がらない仕組みを作ることで、退職率を上げるなどの施策がある。実際に自社では現在どんな取り組みがあるのかは少し気になった。
【この本で感じたこと】
改めて自社の採用力の高さを感じた。特に採用のセオリーに関しては、自社で当たり前に取り組めていることが多く、新たな学びというよりはこの組織で採用担当として働くことができているありがたみを感じた。
一方で、抽象度の高い採用の言葉を全員で共通認識を持つことはまだまだできると感じた。面接官の言う「地頭がいい」とは、何で感じることなのか、面接のすり合わせでより確認する必要はある。
まだ人材紹介のエージェントとして働いていた過去があるので10章に関しては共感できるところが多いと感じた。エージェントとして、採用担当と関係性を築くことが重要であるのと同様に採用担当としてエージェントと良好な関係を気づくことが重要だと感じた。
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リクルートとライフネット生命で人事に携わった著書による人事論。
心得・採用・育成・退職・評価・組織について記述されている。
人事という仕事は、できるとダメと、両極端に分類できるものではないことがまずよく理解できる。
ただ、本書に書かれたできるとダメはどれも納得感があるものであり、人事に携わる者としてどうあるべきか考えさせられた。
50という項目に分けられているが、時代や会社のステージによって、できるとダメも変わると言える。
ただし、会社・そこで働く社員の成長という大本を外すことがなければ、間違った道には進まないと思える。
ここを常に考えた上で、業務に当たることが重要であることがよく理解できた。
一方で、人事という仕事の幅広さ、考えるべき領域の広さを考えると、改めて自己研鑽の重要性も感じた。
読書含めて、これは継続していく。 -
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初めて人事で採用を担当することになった人向けの入門的な書物。
人事がどういった機能を有しているのか?採用において押さえるべき点は何であるのか?
図表を多用して大変分かりやすく、理解の進む内容。評価制度や採用面接など内容もかなり具体的。
中でも採用面接で押さえるべきポイントについては、直近の業務にも活かせるものであると感じた。
すぐに改善できる内容であるし、部内でも共有を図り、今進めている新卒採用もより良いものにしたい。
また、退職もマネジメントするべき指標である点は、これまで考えたこともなかったが、
会社の目指す姿を戦略的に実現していくためにも重要な指標であることも理解できた。 -
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採用をオーディション型とスカウト型に分けたとき、スカウト型の一形態として「ネットワーク採用」の効用を論じている。採用率の高さ、内定辞退の低さ、多様性の確保などメリットが多い。
特に採用に限らず、インフォーマル・ネットワークの有効性と、それをコントロールする勘所についての記述が参考になる。会社周辺の清掃活動も、インフォーマル・ネットワーク形成という目的を聞けば、悪くないHR施策だなと腑に落ちる。
人事であれば耳の痛い記述も多い。体育会系が欲しければ大学の部室に居る、欲しい人物像につながるコンタクトが無いのは人事として仕事していないに等しい…など。 -
Posted by ブクログ
本屋でタイトルが気になってしまい、つい買ってしまった1冊。
現在、人事に携わる仕事をしているため、気になる内容ではあります。
リクルートを始め、いろいろな企業で得られた人事に関する考え方を習慣として両者を比較しながら書き進められているので、内容は分かりやすい反面、ある程度、会社の規模や風土にも左右されてしまうので、すべてそのまま受け入れることは難しいかなという印象も持ちましたが、漠然と常識だと思っていたことが軽く否定されていることも多く、多くの気づきがありました。
気になったポイントをメモしてみましたが、予想以上に多くなってしまいました。
人事に関する業務を行う人だけでなく、管理職などにも幅広く手に取ってもらいたい一冊です。
・人や仕事についての語彙を増やすこと。細かい差異を察知・認識し、多様性を楽しめるようになること
・人事にとって最も必要なスキル=「(人や組織を)見立てる力」
①「この組織/この人材が、今どういう状況にあるのか」を正しく把握すること
②「その状況はいいのか悪いのか、変えるべきかそのままにしておくべきか」を判断すること
現状認識を持ち未来につながる判断をすることが、「人や組織を見立てる」こと
・採用・面接の際に受けた印象は、選外になった人の中に深く残る。
・人間の「能力」とは「習慣の束」。「習慣」とは基本的な事項の反復でしか得られない
育成の主戦場となるのは結局は日々の仕事。人は日々の仕事を通してのみ成長できる
・その仕事が一番できる人を配置するのでなく、その仕事によって一番伸びそうな人を配置する
・退職・転職希望の原因の多くは、上司とのミスマッチング
・制度の改革や導入については、それが自社の組織文化に合ったものなのか、合わないならそれだけの代償を払う価値のあるものなのかを考える。
・制度というのは、働く人の行動を制約するルール。組織が柔軟に動いていこうとするときに足枷になる。一度制度化して固めてしまったものはなかなか変えることはできない
・人事という職務事態が普遍的なもの。場所や時代が変わったからと言ってコロコロ軸を動かすべきではない
・マネジメント研修の効果に懐疑的。即効性がない。基本的に人はなかなか変われるものではない。管理職を変えようとするより、その下に適切な部下をつけることが効果的
・人材のマネジメント=①行動のマネジメント、②結果のマネジメント、③文化によるマネジメント
・人事には他部署に比べ、即時性のある情報は必要ない(必要性が薄い)
<この本から得られた気づきとアクション>
・人事という職務は、業種に関係なく似たような仕事をするということではあるが、人事のスタンスはその会社・組織の風土に直結するため、必ずしもそうは言い切れない。そのため、ここで紹介されている習慣がすべて正しいとは言えない気がする。
・それと関連するが、それだけ人事の役割は重いともいえる。すべてを鵜呑みするつもりはないが、参考にしたい。
・参考にしたいところ:人事の姿勢、採用に臨む考え方、配置・育成の考え方
<目次>
第1章 人事の心得 編
01 できる人事は自己満足を大切にし、ダメ人事は他人を喜ばせようとする。
02 できる人事は命令を聞かず、ダメ人事は命令に忠実。
03 できる人事はルーチンワークを好み、ダメ人事は嫌がる。
04 できる人事は未来を見て、ダメ人事は過去を見る。
05 できる人事はマンガを描き、ダメ人事は笑ってマンガを読む。
06 できる人事は「理論」で動き、ダメ人事は「持論」で動く。
07 できる人事は数字に強く、ダメ人事は「人は数字では測れない」と言う。
第2章 採用・面接 編
08 できる人事は人にとにかく会い、ダメ人事は絞って会う。
09 できる人事は採用基準が緩く、ダメ人事は厳しい。
10 できる人事は何をしてきたかを聞き、ダメ人事は自己PRと志望動機を聞く。
11 できる人事は人を見る目に自信がなく、ダメ人事は自信がある。
12 できる人事はバカになり、ダメ人事は賢く見せる。
13 できる人事は面接で自分のことを語り、ダメ人事は面接で会社のことを語る。
14 できる人事はデパートの店員のように振る舞い、ダメ人事は圧迫面接をする。
15 できる人事は欲しい人材を口説かず、ダメ人事は口説く。
16 できる人事は自分でやらず、ダメ人事は自分でやる。
第3章 育成・キャリア 編
17 できる人事は個々の悪いところを直さず、ダメ人事は個々の悪いところを直そうとする。
18 できる人事は型にはめ、ダメ人事は自由にさせる。
19 できる人事は研修で人の「心」を動かし、ダメ人事は人の「頭」を動かす。
20 できる人事はコミュニケーションのある研修を行い、ダメ人事はパワーポイントで研修する。
21 できる人事は未経験者を配置し、ダメ人事は経験者を配置する。
22 できる人事は異質なチームをつくり、ダメ人事は同質なチームをつくる。
23 できる人事はその人ができることに着目し、ダメ人事はその人がしたいことに着目する。
24 できる人事は流れに身を任せ、ダメ人事は未来を予想する。
第4章 退職対応 編
25 できる人事はリストラを言い渡し、ダメ人事は退職者を募る。
26 できる人事は退職者を卒業生と見て、ダメ人事は退職者を落ちこぼれと見る。
27 できる人事は計算が得意、ダメ人事は苦手。
28 できる人事は人が辞めることを嘆かず、ダメ人事は辞めないように奔走する。
29 できる人事はは「よい退職」と「悪い退職」を見分け、ダメ人事は「悪い退職」への対処を知らない。
第5章 評価・報酬 編
30 できる人事は腰が重く、ダメ人事はフットワークが軽い。
31 できる人事は制度を嫌がり、ダメ人事は制度をつくりたがる。
32 できる人事は流行に鈍感、ダメ人事は敏感。
33 できる人事はプロセスを評価し、ダメ人事は成果のみを重視する。
34 できる人事は給与の「差」に気を遣い、ダメ人事は「絶対額」を大事にする。
35 できる人事は不公平を気にせず、ダメ人事は公平にしようとする。
36 できる人事は「思い込み」を大事にし、ダメ人事は「事実」だけを大事にする。
第6章 組織改革 編
37 できる人事は悪者になり、ダメ人事は善人になろうとする。
38 できる人事は小さな成果を大げさに喜び、ダメ人事は謙虚に振る舞う。
39 できる人事は事業を人に合わせ、ダメ人事は人を事業に合わせる。
40 できる人事は人を組み合わせ、ダメ人事は人を変えようとする。
41 できる人事は居心地の悪さを大事にし、ダメ人事は居心地のよさのみを大事にする。
42 できる人事は人に任せ、ダメ人事は管理する。
43 できる人事はスターのいない組織をつくり、ダメ人事はスターに合わせて組織をつくる。
第7章 ライフスタイル 編
44 できる人事は文庫本を読み、ダメ人事は新聞やTVを見る。
45 できる人事はひとりでバーに行き、ダメ人事はみんなと居酒屋に行く。
46 できる人事はナンパをし、ダメ人事は合コンに行く。
47 できる人事はみんなでカラオケに行き、ダメ人事はひとりでコンサートに行く。
48 できる人事はつき合いの年齢幅が広く、ダメ人事は同年代以下とつるむ。
49 できる人事は朝が早く、ダメな人事は朝が遅い。
50 できる人事はユニクロのシャツを着て、ダメ人事は高級ブランドを着る。