あらすじ
強い組織文化、競争環境、相対評価、ダイバーシティ、MBO、これらはすべて、「マイナス」の効果が!
採用、育成、評価などの常識は、「誤った思い込み」ばかり!
学術研究からわかった組織運営の常識と非常識。
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Posted by ブクログ
人や組織は世界中の研究者が明らかにした原理原則をベースにマネジメントすべきとした一冊。優れたトップは、自らのバイアス(誤解)を理解してマネジメントを行うべきである。
○採用
・まずはこの会社に入社して良かったと内定者に思ってもらう。内定者同士仲良くさせるで入社して良かったと思ってもらえると、効果は倍増する。
・そして、キャリアプランを白紙化させる。そのためには多くの人は偶発性によってキャリアアップすること、つまりプラントハップンダンス理論などを説明する。キャリアの8割は予想もしなかった出来事によって決定されるので、それを柔軟にうけいれたほうがキャリアはより良いものになる。
○育成
・厳しい研修は新人育成に有効というバイアス。
リクルートでも昔はRODによって多面評価を実施し自己評価と他者評価のギャップを問い質されていた。連帯を生む一方で自由への侵害を生んでいるのも事実。重要なのは型にはめるのではなく、自ら型にハマるように仕向けること。こうしろ!ではなくおまえはどうしたい?を聞く。
とはいえ多面評価は、リスクをはらむものの適度なショックを与えることで人の行動は変容させられることも事実。
・目標設定理論をみんな知らない。短期かつ明確かつ困難な目標が、多くの人が成長する。達成しなくてもパフォーマンスが向上する。
・固定理論と増大理論。増大理論=人は変われると思う人の下のほうが成長する。
○成長
従業員エンゲージメントと業績の因果関係をしめしたエビデンスはない。従業員エンゲージメントではなく、ワークエンゲージメントが重要。そのためには組織への愛着や一体感を高めるのではなく、仕事を通じて能力や知識を身につけれることを支援したり、社員同士のコミュニケーションによるノウハウの共有が良い。従業員ワークエンゲージメントはギャラップ社、ワークエンゲージメントはユトレヒト社が有名。
○文化
直接利害関係ない人が文化を語った方が良い。また、他者をうまくつかえば、伝えたい文化を伝えられる。