北國浩二のレビュー一覧

  • 嘘(PHP文芸文庫)
    田舎暮らしに憧れてしまう本でした。
    父への嫌悪が、田舎のゆったりとした時間の流れと、その中での交流で浄化されていくように感じました。
    事実はその通りにとらえず、実態に目を向けなければいけないと強く感じました。
    嘘はいけないけれど、時には嘘を突き通した先に幸せが続くこともあると思わせられる作品でした。
  • 嘘(PHP文芸文庫)
    最後の1行 
    良い意味でやられました。

    いい嘘も世の中には必要かなと思いました。それがたとえ他人や自分を傷つけたとしても信じる者があれば。本作が6月に映画公開されますが、楽しみに待ちたいと思います。
  • 嘘

    人の優しさに触れる良いお話。最後は涙が自然と流れ、タクミと千紗子の親子関係が続くことにホッとした。映画も楽しみ。
  • ペルソナの鎖
    冒頭、あまりの残酷さに、私にはこれは読めない。と読むのを止めて、その辺に放置しておいた。
    手元に読む本がなくなって、どうしようかなぁと冒頭の残酷な所を飛ばして読み始めたら…すごい面白い。

    残酷な描写もそこここにあったけど、氷室や柚木、田神の動きは、八方塞がりのような緊張感が生々しくて一気に読んでし...続きを読む
  • 嘘(PHP文芸文庫)
    訳あって認知症の父親を介護することになった女主人公。かつて事故で死なせてしまった息子と重なる年頃の記憶喪失の少年と出会い、暮らすことになるが…

    認知症を持つ家族の苦悩、虐待やいじめなど読んでいて苦しい場面がたくさん。

    ほっこりするシーンもあるけど、いつまで続くんだろう…と不安になりながらも没入感...続きを読む
  • 嘘

    感動した。
    結末は予想通りやったが心温まる本。
    おばあちゃんがアルツハイマーやから、孝蔵と重なる部分があった。
  • 嘘

    初めての作家さん。前に読んでいた本の後ろに紹介されていて読みたいと思った。
    老人介護に児童虐待とwで問題を盛りすぎかなとも思ったけど、読んでいて気にならなかった。主人公の女性が犯してしまう罪は必ず暴かれるだろうとはらはらしたが、最後にあんな事件を仕込んでくるとは!拓未の嘘は法廷でばらして欲しかった。...続きを読む
  • 猫のいる喫茶店の名言探偵
    単純明快。おもしろかった。
    弁護士と裁判官のその世界でしかわからないようなつながりがなんとなく伝わってきて、裏情報みたいでほほえましかった。
  • リバース
    主人公は、非現実的な情報を元に、犯人を追っているため、周りから見るとちょっと異常に見える。ある程度の逆転劇は予想できたが、この結末は予想外。最後には犯人に対する印象がガラリと変わります。決して許されることではないが、愛する人への極限の行動。面白かった。
  • 嘘

    常識的に考えると、設定に無理があるかもと思える部分もあったが、それが気にならないくらい良かった。良かったというか、人の想いに、いろいろとこみ上げるものがあった。
    メインの登場人物達に幸せになってもらいたい。
  • 嘘

    同じ出版社の本の巻末広告で知ったので読んでみたのですが、大当たりでした。様々な「親子愛」のお話です。広告では「2度読み必至」とあったのでやや構えて読んだんですけど、その必要はありません。でも、オススメの1冊です。
  • 嘘

    かつて幼い息子を水難事故で亡くした経験を持つ娘、認知症の父、実の両親に虐待され記憶を失った少年。"嘘"をきっかけに始まった三人の生活はしだいに家族の絆を育んでいくのだが……。
    ミステリという形式だからこそ可能な”家族”の再生の物語に涙、涙。テーマと仕掛けとの融合は見事としか言えない。傑作!!
  • 嘘(PHP文芸文庫)
    息子を亡くす辛さ、虐待される辛さ、認知症になってく辛さ、嘘をつきながら…でも幸せな時間。
    どうかどうか絶望的な終わりはやめてねと、思いながら読み進めました。なるほど、ね。
  • 嘘(PHP文芸文庫)
    認知症のお父さんの介護のために帰ってきた
    絵本作家の女性のお話
    事故にあった男の子を助けたがどうやら記憶喪失
    らしい
    そこで女性は・・・
    タイトルにあるように嘘によって築かれた幸せは
    いつまで続くのか?
    終盤の展開、そしてラスト・・・
    ちょっと読んでみてほしい
    2024年映画公開らしくそのタイミング...続きを読む
  • リバース
    マジでやられたミステリ リスト作品

    主人公の思考と行動がどうにもついていけない

    読み終わってみれば登場人物全員ヤバいやつシリーズ

    ミステリーとしては、個人的満足度は及第点
    ミスリードも楽しいね(特にライブハウスの近所の会社員がおもむろに取り出す釣り糸)

    未来志向の結末はまとまってるとはいえ首...続きを読む
  • 嘘(PHP文芸文庫)
    血の繋がりとはなんだろう…本当の家族とは…。5歳の息子を亡くした千紗子は、認知症を発症した厳格な父の元に仕方なく行く、そこで親から虐待されて川から流されてきた記憶の無い少年を犯罪だと知りつつ、自分の子だといい暮らし始める。この手の物語は辛い結末になると不安のまま読んだが、最後は涙が止まらなかった。解...続きを読む
  • リバース
    随分前に買ってあった積ん読を一冊読み終わりました。
    やっぱり暇な時は読書に限りますね。

    初めて読む作家さんでしたが、
    なかなか読みやすい筆致で、サクっと読めました。

    主人公がバンドマンで、未来予知ができてしまうライブハウスの店員と
    元彼女の死の際の映像を見てしまうところから始まる
    変速型のミステ...続きを読む
  • 嘘

     幼馴染で、現在は役所の福祉課で働いている野々村久江から、父親の認知症が進んでいると知った里谷千紗子は、林に囲まれた父の家に、世話をするために帰ってきた。しかし元々確執があった者を介護しなければならない苦痛もあり、少し羽を伸ばして久江と飲みに行った帰り道、久江は男の子を轢いてしまう。最初は罪を隠ぺい...続きを読む
  • ペルソナの鎖
    氷室諒が熱血警察官としてテレビに取り上げられるが、中学時代にいじめた同級生を取調室で暴行した容疑で自宅謹慎に処せられる.その取り調べに呼んだ元の仲間の田神警部の支援を得て、それなりの動きが可能になる.柚木と一緒の捜査も動いている.子供のタレント青木彩香が失踪する事件がきっかけで、弁護士や元暴走族など...続きを読む
  • ペルソナの鎖
     警視庁捜査一課のエース・氷室はゴールデンタイムのドキュメンタリー番組で熱血刑事と紹介されたこともあるほど捜査員としての能力も高く、ルックスも良い刑事で、妻と息子と暮らしている。しかし氷室は車の中に子供用のワンピースを積んでいたことで職務質問をかけられ、警察署に連行された土谷という男から「氷室になら...続きを読む