北國浩二のレビュー一覧

  • 嘘

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    かつて幼い息子を水難事故で亡くした経験を持つ娘、認知症の父、実の両親に虐待され記憶を失った少年。"嘘"をきっかけに始まった三人の生活はしだいに家族の絆を育んでいくのだが……。
    ミステリという形式だからこそ可能な”家族”の再生の物語に涙、涙。テーマと仕掛けとの融合は見事としか言えない。傑作!!

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    2011年07月13日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    どう考えてもしんどい結末しか予想できなくて、切なさに耐えきれず一度は途中で読むのをやめた。半年後に知人に勧められてまた手にとった。今度は最後まで。はじまり方からして、完全なハッピーエンドとはいかないが、心配したほどひどい着地ではなく最後まで読みきれた。
    認知症患者の症状や家族の苦悩が主人公と亀田医師の会話からよくわかり、ためになった。

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    2025年11月09日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    ネタバレ

    飲酒運転のひき逃げダメでしょ!
    犯罪に犯罪を重ねたら後から辛くなるよ!
    その場しのぎの考えじゃ、長い人生つらいよ!

    って思った。
    (私も自分を守る嘘をついたことはあるけど)


    どこか現実味がなかったけど
    読みやすい文章で結末が知りたくてすいすい読めた。

    最後の嘘が光のような救いのような気がした。

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    2025年10月02日
  • 嘘

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    認知症の父との望んでいなかった生活。じゅんとのいけないとはわかっているものの、自分の思いを突き進んでしまった母。
    虐待、いじめに対して、全く罪悪感のない人たち。
    どれも考えさせてられる内容でした。
    終章の最後は心に、ぐっときました。

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    2025年09月06日
  • 嘘

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    前半は情景の描写が細かくて読みにくかったけど、中盤から後半にかけてどんどん物語に引き込まれていった。

    認知症がどんどん進行していく父の様子がリアルで、それと向き合わなければいけない家族の苦悩や残酷さを痛感した。でも父は心の奥底では娘と一緒に過ごせてる時間を大切に思ってるんだろうな。
    父ってこんなにも不器用なものなのかなと。

    洋一が拓未として人生をやり直す、強い意志に涙が溢れた。虐待やいじめのシーンは心が痛かったけど、立ち向かう拓未の姿がかっこよかった。
    それは千紗子が覚悟と愛情をもって育てたから。
    親が子どもに愛を与えることの大切さを改めて痛感した。

    老いや虐待などの社会的なトピックから

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    2025年06月18日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    映画も良かったけど、映画を思い出しながら読む小説はまた違った面白さがあった。

    嘘をつくことで始まった家族。

    腐りきった本当の親と暮らすより
    嘘の家族の方が子供が幸せなら良いじゃない。
    法律は困っている人を助けるものであって欲しい。

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    2025年05月26日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    アマプラの〝おすすめ〟で上がってきた映画「かくしごと」
    何となくスタートしたけれど、主役の千紗子(杏)が必要以上にがなる(喚き立てる)ので、開始10分で断念。

    読書に切り替えて、積読の1冊を手に読み始めてデジャヴにビビる。
    久しぶりの帰省。険悪な親子関係。必要以上に父親につっけんどうな娘。
    どゆこと?
    今しがた映像で見た光景が文字描写されてる???
    まさかの「かくしごと」原作「嘘」を知らずにいたこともさながら、15冊程ある積読の中からこのタイミングで…ミラクルすぎる。
    こんなこともあるのね。
    ちなみに最近の本書の装丁は思いっきり「映画化!かかしごと」バージョンになってる笑

    前置き長くなりま

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    2025年04月21日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    しっかり人間を捉えた作品でした。

    認知症の問題や、育児放棄・虐待、シンママといった社会問題を盛り込みすぎて、少し違和感を覚えるような初期設定も、中盤を超えた辺りから気にならなくなります。
    ラストは物語に登場する渓流のような急瀬に引き込まれてしまいました。

    人の芯の強さって、こうやって耐えることのみで醸造されるんだなと感慨深く受け止めました。
    反対に、主人公の「親友」の嘘があまりに利己的というか、言葉で誤魔化すように見えてそのモヤモヤを解消できませんでした。。きっと私の中にも同じように小賢しい部分があるからだと思います。

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    2025年03月04日
  • 嘘

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    嘘をつく事はいけないこと!幼い頃からそう言われて来た
    でも、嘘をつく事はいけない事ではない、優しさでもあるとこの本を読んで感じた
    結末の嘘は、やられたと思った

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    2025年02月06日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    後半は涙を滲ませながら読ませていただきました。最後の1行にゾクっと、ウルッとさせられました。たまには感動する小説もいいですね。認知症の方との接し方勉強になります。

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    2025年02月01日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    ネタバレ

    物語が動き出すきっかけが飲酒運転ってことで
    「ちょっとなぁ」と思ってましたが…読み進めていくうちに「まぁありかな」と…

    解説から読むべきではない!
    最後から読むべきではない!

    それだけは「嘘」ではありません。

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    2025年01月27日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    失礼ながら、最初退屈してました。
    事故から少し緊張感が増して、一気に読みました。
    虐待、嘘、認知症、飲酒運転。
    親子っていつも分かってもらえない。

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    2025年01月13日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    ネタバレ

    虐待、いじめ、認知症などの重たい場面は少し読むのが辛くなりました。とくに認知症は自分の父親のことをイメージしてしまってきつかった。
    この小説で1番強く感じたのは、世の中の虐待されて心に傷を負って育った子どもを救わなくてはいけないということ。
    千紗子の選択が正しいわけではないけど、優しくて強い行動だと思った。

    孝藏が千紗子のことを娘だと認識していたことには胸が震えた。忘れることを繰り返しながらも、千紗子と少年の3人で過ごす日々の積み重なりが与えた何かが孝藏の中に残って、最後に穏やかな時間を過ごせたことにじんわりと感動が広がった。

    一つだけどうしても気になるのは、少年の記憶喪失が嘘ならなぜ裁判

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    2024年12月05日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    認知症の父と記憶をなくした少年と一緒に暮らしていくことを決めた主人公の千紗子。
    少年に名前を付けて、作り話の思い出を聞かせて、この少年はどうなってしまうのだろうと読みながら心配でした。
    後半は大きな展開があり一気に読みました。介護士として日々認知症の方と関わっていますが、認知症の父の描写もリアルでした。
    杏さんの演じる千紗子を見てみたくなりました。

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    2024年11月20日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    ネタバレ

    ラストがどうなるのか気になってどんどん読み進めてた。
    始まりが始まりだっただけに、よくある「本人も周りにも認められるような幸せな結末」にはならないと思っていたけど、これもひとつの終わり方だと思った。
    個人的には、少年の嘘が一番印象的。途中でもしかしたらそうかも、と思うけど、「記憶喪失で過去の記憶を忘れた人格で過ごしていく」じゃなくて「過去の記憶を持ちながら、これからも生きていく」という感じがして希望に思えた。

    登場人物のそれぞれの嘘が、自分のためだけど、でも相手に影響を与えるようになっていって。どう表現したらいいかわからないけれど、嘘は決して本当にはならないけれど、本当にしたいくらい自分や誰

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    2024年11月02日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    いい結果をもたらす嘘は不幸をもたらす真実より良い。
     
    児童虐待、認知症、介護、記憶喪失、罪
    そんな重いテーマなんだけど全てなるようになるんだよね。
     
    この嘘はどのような着地をするのかを考えたら読む手が止まらなかったし
    幸せな着地であってほしいと心から願った。
     
    でも途中、それはどうなのか?と思うところもあるのは事実。
    でも結果、そうなるのならあの行いも全て正しかったと…なるのかな。
     
    難しいけどね、
    嘘はダメだけど、必要な嘘もある。

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    2024年10月26日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    愛する人のためについた嘘の話。

    認知症の介護、私の93才祖母も認知症の傾向があり73才母親が介護をしています。文中にあった通り、本人は忘れるって認識なく悪気がないから、相手している方はしてはいけないの分かっていてもイライラ当たってしまう。私は離れて暮らしているから、その苦労は全然知らず、久しぶりに会った時に可愛そうやそんなに責めないでも、なんて無責任な優しさ言ってしまうけど、介護している本人は分かってもらえないもどかしさ、先の見えない不安に押しつぶされそうになるんだろうなぁ、、、って読んで母親のこと思った。

    ついて良い嘘と悪い嘘があると思います。愛する人のために嘘を貫き、本当にすること、、

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    2024年10月06日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    正しさとは、優しさとは、過ちとは
    立場があるからこその偽りや、
    自分をまもるための偽り
    いいとか悪いとか二極ではなく
    正しさも優しさも偽りも
    人によって違ったり、タイミングによって違ったり
    興味深い作品でした。

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    2024年09月19日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    映画『かくしごと』の原作、映画は鑑賞済。 割と原作のまま撮られていたので、俳優陣の顔や声を思い出しながら読めたので良かった。ラストは違っていて、成長した拓未くんの姿がとても印象的。映画も原作もいい作品でした。

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    2024年09月14日
  • 嘘

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    認知症の描写がリアルで感じるものがあった。映像としてもイメージしやすくて、とても良い作品だと思った。

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    2024年08月05日