北國浩二のレビュー一覧

  • 嘘

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    ネタバレ

    2024.06.30

    嘘から始まったいびつな関係の「家族」。
    その奇妙な組み合わせからやがて本物の家族のような絆が芽生え始める。
    始めは自分の損益しか頭にない久江や、確執のある祖父を邪険にする千紗子に苛立ちつつも、
    拓未の存在により次第に丸くなっていく関係性が心地よく、気づいたら最後まで読み切っていた。
    実の子でもないのに、自分が罪を被ってでも守りたいと思える千紗子の母性には感動した。

    0
    2024年06月30日
  • 嘘

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    (内容紹介)
     認知症の父と、その父を憎みながらも介護をする娘。その家に、一人の少年がいっしょに暮らし始めた…。

     友人とその家族を救うためについた嘘から始まり、自分を救い、一人の少年を救うためにつき続ける嘘、その結果はどうなるのか。
     紆余曲折がありながらもやがて訪れる安穏に安堵できる作品。

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    2024年06月26日
  • 嘘

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    初読の作家さんです。優しい嘘、自分を守ろうとつく嘘、嘘に気が付かないふりをしてくれる人、認知症で記憶が曖昧になっていく父。人を殺めて良いわけはないけれど。人間だもの。他の作品も読みたくなりました。

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    2024年05月04日
  • 嘘

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    映画化されたとどこかで見て、読んでみようと思った。読んでみると一気に読み進めるタイプ!
    ページ数も多くないので1日で読めた。
    わかりやすい話の展開で、感動するのでオススメ。

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    2024年04月24日
  • リバース

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    ネタバレ

    マジでやられたミステリ リスト作品

    主人公の思考と行動がどうにもついていけない

    読み終わってみれば登場人物全員ヤバいやつシリーズ

    ミステリーとしては、個人的満足度は及第点
    ミスリードも楽しいね(特にライブハウスの近所の会社員がおもむろに取り出す釣り糸)

    未来志向の結末はまとまってるとはいえ首を捻るね
    なんせ主人公がイカれてるから無理がある

    タイトルは良かった
    reverseじゃなくてre-birth

    0
    2024年02月09日
  • リバース

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    随分前に買ってあった積ん読を一冊読み終わりました。
    やっぱり暇な時は読書に限りますね。

    初めて読む作家さんでしたが、
    なかなか読みやすい筆致で、サクっと読めました。

    主人公がバンドマンで、未来予知ができてしまうライブハウスの店員と
    元彼女の死の際の映像を見てしまうところから始まる
    変速型のミステリーです。

    超常的な素材を扱っているものの、
    それが超常的であることが重要なファクターになっておらず、
    あくまでそこで見たヴィジョンを元に
    予知された未来を変えようと奔走する、
    という点では、SFが好きで無い人でも普通に読めそうな作品でした。
    仮に予知された未来というファクターを
    別の何かに置き換

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    2017年02月19日
  • 嘘

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     幼馴染で、現在は役所の福祉課で働いている野々村久江から、父親の認知症が進んでいると知った里谷千紗子は、林に囲まれた父の家に、世話をするために帰ってきた。しかし元々確執があった者を介護しなければならない苦痛もあり、少し羽を伸ばして久江と飲みに行った帰り道、久江は男の子を轢いてしまう。最初は罪を隠ぺいするために男の子を連れて帰った2人だったが、男の子の身体に残された痣や、両親の様子を見て男の子が虐待を受けていることを知った千紗子は、男の子の記憶がなくなっているのをいいことに、このまま自分の子供として育てていこうと決意する。

     確かに千紗子が行ったことは犯罪だけど、このまま2人で問題なく暮らして

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    2014年05月12日
  • ペルソナの鎖

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    氷室諒が熱血警察官としてテレビに取り上げられるが、中学時代にいじめた同級生を取調室で暴行した容疑で自宅謹慎に処せられる.その取り調べに呼んだ元の仲間の田神警部の支援を得て、それなりの動きが可能になる.柚木と一緒の捜査も動いている.子供のタレント青木彩香が失踪する事件がきっかけで、弁護士や元暴走族など、入り組んだ関係が判明するが、次第に謎が溶けてくる.
    最終的には意外な事実が判明するが、気持ち良いストーリー展開で楽しめた.

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    2014年04月28日
  • ペルソナの鎖

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     警視庁捜査一課のエース・氷室はゴールデンタイムのドキュメンタリー番組で熱血刑事と紹介されたこともあるほど捜査員としての能力も高く、ルックスも良い刑事で、妻と息子と暮らしている。しかし氷室は車の中に子供用のワンピースを積んでいたことで職務質問をかけられ、警察署に連行された土谷という男から「氷室になら話すからここへ呼べ」と突然呼び出される。面識もなく、なぜ呼び出されたのかわからないまま上司に言われ取調室へ入ると、土谷は氷室以外を人払いをした後に自分自身の前歯を折り、血をまき叫んだ。はめられたとわかってから氷室は思い出す。土谷は中学時代の同級生であり、かつて自分がいじめていた相手なのだと。

     ぐ

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    2013年12月15日
  • 嘘

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    読み始めは、なんかツタナイ文章表現だなー、と感じた。しかし、このストーリーと登場人物にあわされているのか、ひきこまされてしまった。最後は、目頭が熱くなり、人間の感情の素晴らさに感激しました。

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    2012年02月19日
  • 嘘

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    誘拐は犯罪。でも、もしそれが救いの行動だとしたら?

    愛する息子を亡くした女性。認知症の父親。二人の間に現れた記憶喪失の少年。それぞれの想いが重なって、互いに影響しあいながら生きていく姿がリアルだった。
    虐待、誘拐、介護、親子……さまざまな問題にすこし考えさせられた。

    0
    2011年10月08日
  • 嘘

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    子どもを事故をなくした喪失感から抜け出せない女性が、疎遠だった父の認知症が進み、介護のために田舎に帰る。

    事故で救うことになった記憶喪失の男の子の存在が彼女の痛んだ心を救っていく。擬似的な家族の温かさが、ぎくしゃくしながらも生まれていく。

    人にとって家族の存在とは何?
    優しさ、自分も周囲も救うための「嘘」って悪いことじゃないと、思わせる。

    自然の中での暮らしがもたらす温み、人とどのように心を通わすことが幸せなのを考えさせられ、認知症の人の心理や殺伐とした子ども虐待遺棄の問題も浮かび上がり、息を付く暇なく読み上げた。

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    2011年09月11日
  • 嘘

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    認知症の父と、その父を憎みながらも介護をする娘。その家に、ひとりの少年がいっしょに暮らし始めた…。ひとつの嘘から生まれた物語。
    拓未と千紗子と孝蔵の3人の暮らしが、ずっと続いて欲しいなっと願いながら読み進めました。明るい話ではないので、途中読むのが辛くなってなかなか読み終わりませんでした。ただ読後感は悪くないです。

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    2025年07月18日
  • 嘘

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    ネタバレ

    みんな嘘つきまくり。
    孝蔵は娘に気付かぬふり
    千紗子は拓未を子供にするための嘘
    久子は飲酒運転事故隠蔽
    犬養夫妻は虐待を隠す嘘
    拓未は記憶喪失してるふり
    拓未が嘘ついてるなーというのはなんとなくわかってしまったな。

    久子の嘘はちょっと…
    いくら千紗子との利害と一致しているとはいえ、ひどい、人間性疑う。

    嘘に塗れたお話。
    嘘を現実にしてしまうほど、千紗子と拓未はお互いが必要とし合っている。消したいくらい辛い過去の記憶を抱いた2人。なんの繋がりもない親子は幻想のまま、どこまで親子でいられるのかな。

    一方認知症の記憶障害は悲しい。
    もともと素直じゃない性格が故、娘を想う本心を伝えられないまま、

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    2025年05月21日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    男性作家さんなのに、作風が女性っぽいなという感想を持った。
    子どもを喪った母親にとって、子どもに対する異常な母性と執着は、本当にある。
    自分が護らなければ、と躍起になる。
    認知症を患った父親とのやり取りや関係性も、妙にリアルだった。
    映画化されて当然、と思わせられる作品だった。

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    2025年04月27日
  • 嘘

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    男性作家さんなのに、作風が女性っぽいなという感想を持った。
    子どもを喪った母親にとって、子どもに対する異常な母性と執着は、本当にある。
    自分が護らなければ、と躍起になる。
    認知症を患った父親とのやり取りや関係性も、妙にリアルだった。
    映画化されて当然、と思わせられる作品だった。

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    2025年04月27日
  • 嘘

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    主人公の、子どもに対する接し方や表現が過剰で気持ち悪かったのと、最終章の子ども目線の表現もやっぱり気持ち悪くて。
    ハッピーエンドの家族の話として読み終えることが出来なかった。
    認知症の父とのくだりが長く、全てが必要不可欠なエピソードだったのか?と思ってしまい、題材として分けた方が良かったのではと思ってしまいました。
    最後の1行は、やっぱりそう来たか。と読めてしまった。

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    2025年04月26日
  • 猫のいる喫茶店の名言探偵

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    名言お宅の弟がバディで、そくべん(大手の弁護士事務所に就職できないで町弁となる)の兄が弟の推理に助けられる。
    ミステリーとしてはまあまあかな。

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    2025年03月28日
  • 嘘

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    2章を読み終わるまで、あーちょっと失敗したなぁ〜と思ってしまって。あまりにも 傲慢というか自分勝手というか そういう気持ちが 蝕まれるような展開で夜に読むのはダメだなとページを止めたりして。その後は 大丈夫かなぁ〜 ワキガ甘いんじゃないか?と こっちが心配するくらいの 展開で〜。裏切りあるのか?恋愛でちゃうのか?とかゲスの勘繰りしちゃいましたよ。ラストに向けて 急展開は ちょっと 急ぎ過ぎじゃないか?と思わないでもない。ラストの1行、やっぱり こう来たか!は 予想どおりの終わり方でした。他の著書も読んでみようかな。

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    2025年03月25日
  • 嘘(PHP文芸文庫)

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    ネタバレ

    面白かった。

    他の方の評価を見る前の個人的な感想。
    拓未との関係が歪んで感じた。特に刑期中、どれほど拓未自身が望んだとしても、もっと親以外の世界とも交流せよ、と導くのが親の役割だとおもう。後半になればなるほど、イヤな気持ちで読んだ。
    「略取も、殺人も、飲酒運転も、あくまで犯罪であること」
    「主人公が、拓未に、第一子の面影を求め続けていること」
    「自分に厳しかった父親を、見放そうとしたこと(そのような態度が母親を苦しめたと自覚しているにもかかわらず)」
    「一方で、自分に従順な拓未を溺愛したこと」
    この辺りで、感動の物語!と言うにはちょっと引いてしまった。例えば、『自分は介護から逃げた(極端な言

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    2025年03月10日