片桐はいりのレビュー一覧
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天の橋立・城崎温泉・舞鶴・静岡の映画街と行ったことのある場所がたくさん出てきて、エピソード内のはいりさんの郷愁に引きずられるように、懐かしさに浸った。
もぎりのある映画館に行ったことはない。映画館に行くとその作品と向き合う時間になるから、その分駄作には怒りたくなるし、いいものが観れた時は世界に感謝するし、逆に家でも真剣に観れた作品の時は、なんで映画館に行かなかったんだろうと過去の自分を責める。昔のままではいられず、均質化していった映画館だけど、特別な場所なのは変わりない。
いつかはいりさんがもぎりする映画館に行ってみたいし、大森を歩いてらっしゃるのに遭遇したい。 -
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中学以来口をきいたこともないほど疎遠になっていた2歳違いの弟。音信はしばらく途絶えていたが、地球の裏側にいることが判明。どうやら家族もいるらしい。その弟の状況を見にグアテマラまでゆくことになる。
最初の頃は国際電話でしかコンタクトできなかったのに、ファックスやインターネットなど通信手段の進歩につれて、ふたりの心理的距離もどんどん縮まってゆく。やがて日本の家族とグアテマラの家族のご対面、その交流のエピソードがおもしろい。
『わたしのマトカ』はフィンランド一色だったが、本書は中米グアテマラ一色。すっかり現地の色に染まった片桐はいりが目に浮かぶ。 -
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一度見たら忘れない癖のある女優片桐はいり。その弟がグアテマラに住み着いた。兄弟仲がいいわけではなかったが、まばゆいラテンの文化、陽気に逞しく暮らす人たちと過ごすうちにほぐれていく。
はいりさんご家族の魅力とグアテマラの魅力が詰まっている。18あるエッセイの中で特に鮫とシエスタ、トイレとロダン、物乞いとアミーゴの3つがお気に入り
(グアテマラの弟
旅行先のふらりと入った古本屋で民族感のあるかわいらしい外装とタイトルで手に取った一冊。
中央アメリカのメキシコの下の国。コーヒー豆?くらいしかなじみがない名前。
人との距離、昼寝シエスタの仕方、挨拶、知り合いとの近さ、温泉の入り方、現地のコーヒ -
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『かもめ食堂』など
俳優さんとしても
大好きだった片桐はいりさん
数年前に
『私のマトカ』
『グアテマラの弟』を
読んで
ますます
大好きになりました
本屋巡りをして
旅先でやっと出会えた
『もぎりよ今夜も有難う』
少々映画ファンぐらいの
私には知らない映画も
多かったですが、
やっぱり面白い
読後感のよいエッセイ
はいりさんは
世の中に、
ちょっぴり愉快な悪戯を
しかけたいという
ただそれだけの衝動で、
もぎりも、
演じる仕事もやっていることに
気がついたと
本書の中で書いている
それが
私が、
はいりさんや
はいりさんのエッセイが
好きな理由なんだな
と私も気がついた
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片桐はいりさんが書くグアテマラ、とってもとっても魅力的だった。
グアテマラに住む弟の家に滞在していたためか、毎日の生活や目線がグアテマラの人たちと同じで、それがとてもおもしろい。“観光”では分からないであろうことが、たくさんつまっている。目に見える異文化はもちろん、心で感じる異文化まで描かれているのだ。さらにこれらのエピソード素材に、片桐さんのもつユーモアや人間性も相まって、よりおもしろさが加算されている。なんでも楽しんでなんでも愛する片桐さんだからこそ、これが書けるのだと思う。とんでもなく強い読み物だ。
良い事よりも、悪い事の方がニュースになりやすく、どうしても日本に伝わるグアテマラの情