片桐はいりのレビュー一覧
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片桐節炸裂で笑った〜。「かもめ食堂」みどりさん役の片桐さんは、こうやってフィンランド生活を送っていたんだ。何の予備知識もなくヘルシンキの街に放たれ、空っぽの袋を持ってタイムサービス!ひと月限定、思い出つめ放題のフィンランドエッセイ。
○まずい上にアルコールが強いサミルアッキ・ウォッカを人に例えて「ブスな上に乱暴だ」、味が強い割に何にでも合うイェーガーマイスターを「ブスだけど性格が良い」と言ったり。
○知らない街に行くと、頑なに地元の乗り物に乗りたがる。小銭レベルの冒険が大好き。同行の友人は、そんな片桐さんの方針を嫌って、途中から別行動に。旅を共にする人を選ぶのは難しい。人にはおのおのの、町と -
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グアテマラについて知ろう
と、私は今まで思わなかった
やはりコーヒーの生産地のイメージが大きくて、
それ以上もそれ以下もなく、
大きな興味は抱いてもいなかったー
でも、はいりさんが書くグアテマラは
色彩豊かで
人の温かみも感じて
家族のにぎやかさ、近所の人とのやりとり、市場のいい意味でごちゃごちゃした感じ、民族衣装の鮮やかさ、火山や温泉地について、などなど
グアテマラがどんどん私の中で立体的になっていった
はいりさんのすごいと思うところは、
主観で体験談を書いていると思いきや
俯瞰して周りの人の様子まで捉えていること
これは俳優のスキルなのかーー
ますます魅力的な人だ -
Posted by ブクログ
星3.5
片桐はいりが、ずっと半分行方不明状態だった弟を訪ねて行った先は、中米のグアテマラの都市アンティグア(世界遺産)だった。
そこで、現地の女性とその連れ子のフェルディナンドと暮らす弟。
一家で営むスペイン語学校にはいろいろな人が出入りしたり、食後必ず取るシエスタ(昼寝)など、日本では味わえないまったりした空気がただよっているのだった。
ずっと音信不通だったのに、父親が病に倒れた後は献身的に看病を続ける弟。グアテマラの人のように、家族を何より大切に思う様子が伝わってきた。
片桐はいりの人柄にも読んだらみな好感を持つだろう。
文庫本の解説をその弟さんが書いているが、それがまたよかった。 -
Posted by ブクログ
連絡先だけを残してグアテマラに渡り、古都アンティグアで家と仕事と家族を得た、片桐はいりさんの弟さんにまつわるエッセイ。
中米って響きというか、そこに根付くラテンの人々って凄く魅力的なイメージ。
本書に登場するアンティグアの人たちも物凄く魅力的で、特に大と小のフェルナンドが大好き。
それになんと言っても片桐さんのワードチョイスというか、表現の仕方がしっくりきて本当に好きだなーって思う。
グアテマラなんてコーヒーの銘柄くらいの認識だったけど、グアテマラ富士(ボルカン・デ・アグア)や温泉など、日本文化に通ずるところもあって、勝手に親近感が湧いた。
私が中米に足を踏み入れることはあるのだろう -
Posted by ブクログ
映画の撮影で一ヶ月滞在した、森と湖が美しい国フィンランドで出会った温かい人たちとの穏やかで思わず笑顔になってしまう、貴重な体験が詰まったエッセイ。
片桐さんの綴る言葉や考え方がとっても身近で、フィンランドの美しい景色や今目の前に広がっているであろう情景が、目を閉じるとありありと思い浮かんだ。
特に印象に残っているのがファーム・ステイ。
ファームステイ先には何があるの?という片桐さんの質問に、「トランポリンがあるよ」って答えたヒルトネンサンに思わず笑った。
実際はトランポリンを楽しむ余裕もないくらい唯一無二の滞在になっていて、旅先では観光地巡りもいいけど、こういうのも魅力的で -
Posted by ブクログ
前作の「わたしのマトカ」に続いて読みました。
グアテマラという中米の国があることを初めて知りました。そこに住む片桐さんの弟さん。寡黙でありながら、おおらかな雰囲気の人であることが伝わってきました。
このおおらかさが、外国で行きていける素質なのかなと思いました。あまり細かいことを気にせず、あるがまま全て良し、という精神を私も学びたいです。
弟さんは大学の夏休みにメキシコから南米に放浪の旅に出かけ、それでグアテマラに出会い、移住までしてしまうのだから素晴らしい行動力だと思います。
自分も外国を旅したらそのような住みたい国が見つかるだろうか、そこはどんな国だろう、と想像したら旅に行ってみたくな