青柳碧人のレビュー一覧
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今回は、魔方陣、鳩の巣原理、パップス・ギュルダンの定理、放物線の話。
魔方陣の話は、平面から立体へ思考を展開させるところが面白い。
鳩の巣原理では、数学をもっと学びたいという子供達が出てきたところに新鮮味があった。やはり教師との出会い、教え方によって子供達がその学科を好きになるか、嫌いになるかが別れてしまうんだよな。思い当たる節は幾つもある。鳩の巣原理は考え方がエレガントで好きだ。
パップス・ギュルタンの定理については、面白いのだが物語自体には無理があるのではないか。
京都の街を座標平面として活用する事はまぁ普通。放物線と直線の”接点”に事件の”接点”を重ねたところが、数学的ウィトというところか。 -
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確率に関する話題の時に、主人公の浜村渚が『同様に確からしい』について非常に良い事を言っている。
<数学ってのは何よりも正しいことを大事にするので、数学が好きな人は自分の口から不正確な言葉がでるのをとっても嫌うんです。だから『同様に確かである』とは絶対に言えません。でも、『同様に確かであるとはハッキリ言えない』って正直に認めてしまうと、確率っていうとても面白い問題を考えられなくなってしまってヤなんです。だから、その両方をクリアするために『同様に確からしい』って言い方を思いついたんですよ…>
数学の曖昧さをとことん排除する魅力について語っている件である。しかし、こんかいの”4さつめ”は非常に曖昧な終わり方をしているのが残念である。
シリーズものの宿命かも知れないが、新たな展開に進むときの終わり方としても、数学的な妙を残して欲しかった。 -
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ヘンな建物研究会「ヘンたて」の第2弾。
前作で登場した変わったメンバーも健在ですが
今作は主人公「亜可美」を中心とした1年生メンバーの
サークルへの馴染みっぷりと推理が活躍します。
さらには初登場となる個性派4年生の3人組も登場して
更にユルさが増してますw。
すでに登場舞台となる建物自体は「ヘン」であるという
前提なので、今作のようなミステリに寄せた作品だと
どうしてもトンデモな館系のトリックになってしまうのが
少々...残念。そういう意味では1話目の「水槽迷路屋敷」は
その変わった屋敷そのものの謎を解くストーリー故、
このシリーズには一番しっくりくるような気がします。
室内の壁が全て水槽になっていて、かつ迷路になってるなんて、
実際にこんな水族館あったら...いいでしょうねー。
まだ続きそうな雰囲気ですので、是非とももっとヘンテコで
魅力のある建物。そしてそれが建てられた想いや謎を
是非このメンバーでゆるーく解き明かして欲しいですね。 -
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初めて肉じゃがを作らせた日本の歴史上の有名人物は誰?
アメリカ州の略号で「AL」とは、どこの州?
童謡「めだかの学校」の舞台になった神奈川県を流れる用水路の名前は?
青春を燃やすべき対象に悩むアリサや自信の無さから狭く縮こまっているドングリら7人による、クイズにかける青春の物語。
クイズ×青春という好きなジャンルということで、かなり期待して読み始めた作品。
正直、序盤~中盤は期待外れで退屈だったな。
作者の別作品「浜村渚の計算ノート」でも思ったことだけど、この作者、キャラや物語を書くのが致命的に下手なのね。
序盤に一気に7人登場しているせいで読み手としては誰が誰だかわからなかったり、
そのキャラクターも「不良少女がじつはあがり症」みたいなあざとすぎるキャラ付けされていたり。
展開もよくあるパターンで先も読め、会話も特に面白いわけではない。
そんなこんなでページを進める手がなかなか進まなかった。
普段はあまり上から目線のレビューにはならないよう気を付けているんだけど、この作者に関しては文章力不足と言わざるを得ない。
それでも、最後まで読み終わってみれば・・・悪くはなかったかな。
高校の部活特有の悩みがしっかり書かれていたのが好印象。
大会を勝つにはクラブ創立者のリーダーを外すしかない、しかしそこまで勝ちにいくことに意味があるのか。
自分だったら・・・うーん、やるからには本気で勝ちにいきたいから、申し訳ない実力不足のリーダーに外れてもらう かと考えるかなぁ。
高校時代の自分がどう考えたかは分からないけれど。
そうした衝突を乗り越えて仲良くなっていくメンバーを見ているうちに、序盤感じたあざとさもなくなっていき、
感情移入して読むことができた。
ラストのとある真実についてはどうかと思わなくもないけど、それも等身大の高校生故か。
また、青春ものには欠かせない恋愛という視点もちょうどいい塩梅で描かれていた。
これ以上濃すぎるとテーマがぼやけちゃうし、薄すぎるとこんだけ年頃の男女が集まって何もないのかーとか思っちゃう。
アリサ頑張れ。ドングリの気持ちもよくわかる。
もう少しクイズの場面を増やしてほしかった部分はあるけれど。
特に対外戦のシーンはもっと読みたかったな。
そんな感じで、浜村渚の時も思ったけど、「素人の作者がその専門知識を活かして書きたいことを素直に書いた」という気持ちのいい作品です。 -
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大学に夢見てる高校生におすすめの作品。
しかし青春という言葉に少しでもトラウマを感じるひとは絶対に読んではいけません。読むなよ、絶対読むなよ。
トマソンは非常に惹かれるテーマなのでいさんで読んだら大学生活をエンジョイする主人公とその一派の書きこみ具合に打ちのめされた。ちょいちょい面白いところがあるので必死にそこを楽しもうとしたけど、それを薙ぎ払うような青春臭でわたしのHPはゼロ通り越してマイナスです。☆3つにしたのはきっと楽しめる人種もいるんだろうなというところからなのでそういう方々は楽しんでいくといいと思います。これがハヤカワから出たのかーと思うと何というか本当にもう、うん。 -
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講談社Birth出身の中でたった一人といってもいいくらいに
その後もコンスタントに作品を書かれる若手の作家さん、
今度はなんと早川書房から一風変わったミステリを発表。
舞台は大学のサークル、ヘンな建物研究会。通称「ヘンたて」に
入会した女子大生「亜可美」。そのサークル仲間達と巡るヘンな建物が
ある意味主役な建造物ミステリ。そのヘンな建物にまつわる
謎をほのぼのと、ゆるゆると解き明かしていく。
このヘンな建物や路上の風景は超芸術トマソンと呼ばれるそうです。
自分世代では「VOW!」もっと若い世代は「ナニコレ珍百景」に
あたるアレです。
サークルメンバーは一風変わったヘンな人達...的に書かれていますが
どうしてもラノベや他の作家さんの作品と比べると
キャラクター的には薄味かも。もう少しアクの強さと変人っぷりが
合った方がコメディ青春小説としても人気出るかもですね。
とは言え、基本的には変わった建物達をメインとした
ミステリとしては方向性は合ってるし、続編も楽しみ。
今作で知った「ヘンたて」、すなわち、超芸術トマソン。
個人的にはかなりツボで俄然興味持ってしまいました。