武田知弘のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
タイトルから日本は素晴らしかった、という偏った賛美本かと思ったが、概ね中立的に書かれていた(アジアの教科書について敗戦国を良く書けるわけがないからこのような表現になった、など大日本帝国賛美側にやや偏った立場ですが)。
中国につきつけた「対華21カ条要求」や、爆殺された張作霖が何をしたかなど、初めて知った。
そりゃ、中国も怒るわ、ということもよくわかった。
一方で、貧困だった農民が新天地を求めた日本側の立場もわかりやすい。
ドイツがソ連侵攻を始めたことはドイツ敗退の原因ということは知っていても、それが日本にとってどういうことだったか、などの視点も面白い。
この著者の本は3冊目だが、どの本もかなり -
Posted by ブクログ
ネタバレ大日本帝国というと、「軍国主義の時代」「アジア中が日本の戦争のために犠牲になった時代」など、暗黒時代の象徴として語られることが多い。"War Guilt Information Program" (連合国軍最高司令官総司令部が行った自虐的歴史観を植え付ける洗脳計画)に毒された公立学校教職員(日本教職員組合)や、憲法9条を守れば平和が維持できると深謀遠慮に欠く平和愛好者の間では特に顕著である。
今でも「軍部の暴走により日本が第二次世界大戦に突き進んだ」というのは、日本人の間では常識のように語られるが、これだけを盲信していては、過去の経験を日本の未来に生かすことができない。こ -
Posted by ブクログ
■信長経済
A.当時(信長の時代)寺社というのは、経済社会の中で非常に大きな利権を持っていた。
あちらこちらに荘園を持っていたし、港を抑えて大きな関税収入を上げたり、市や座を取り仕切って、多くの地代を得ていた。
だから信長は、既存の市とは別の市をつくり、寺社や公家の影響力を排除したのである。
B.比叡山は戦国時代、日本最大級の財閥だった。
C.戦国時代、権威が分散しているので、農民としては、だれに年貢を納めていいかわからなかった。
D.信長の城下町錬金術
1.築城とともに城下町、楽市楽座を建設する。
2.周辺の人や富が集まってくる。
3.税収が増える。
4.また新たに築城する。
E. -
Posted by ブクログ
ネタバレモルヒネやヘロインはアヘンからの抽出物であるが薬局で手に入った。中国や台湾で流行っており当局の規制の目をすり抜けた。覚せい剤の有効成分のヒロポンは薬局でも買え、軍隊でも恐怖感減少のため特攻隊員に配布された。終戦後、軍から大量に闇市に流れた。
日本は歴史上亡命者や難民をほとんど受け入れてこなかったが、1917年のロシア革命のときに数千人が来た。巨人のスタルヒンもその一人。
戦前の日本は世界有数の貿易大国。第一次世界大戦中に紡績業が躍進。中小が乱立していたイギリスと違い財界人たちが協力して大規模工場を作った。1936年英国1917百万ポンド、日本2708百万ポンドと完全に逆転し、イギリスとの貿易摩 -
Posted by ブクログ
福沢諭吉の『西洋旅行案内』の現代語訳と著者の解説。
日本には牛車があったのだから馬車も驚かないと思ったが、馬車には驚いたとか、ひとつひとつ当時の日本人の常識に「へー」と思う。
そして、日本がこのとき外国では……?と世界史と結びつけて考えるのは難しいのだが、日本人の西洋旅行記なので、当時の日本の様子と、当時の外国の様子がわかるのも本書の特徴かと思う。
そうか、幕末の動乱期はアメリカの南北戦争前後になるのか。福沢諭吉が南北戦争の直前にアメリカに行って、さらにその6年後にアメリカに行ったので、その前後の様子の描写が楽しく読める。
西洋では日本で働くことはできるか、行くことはできるか、と話しかけられた -
Posted by ブクログ
日本は戦争に負けて軍事力にお金をかけずに経済発展に注力できたから成長したと思っていましたが、この本を読んで、その思いが変わりました。戦前から成長する下地があったようですね。
この本には大日本帝国時代に世界に先駆けてなされた発明が紹介されています。最後の章には、第日本帝国ではなぜ発明が生まれたのかを、明治維新の改革をあげて説明しています。名前だけは知っていて中身をよくわかっていなかった、地租改正(大規模な農地改革)や教育改革(誰でも教育を受けられる)がポイントだったようですね。
以下は気になったポイントです。
・天皇陛下が静岡臨幸の際に、テレビ実験を見るために浜松高等工業学校にいた高柳は急