施川ユウキのレビュー一覧
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ネタバレ1巻で過不足なくぴったり収まった感じ。
他には誰もいなくなった町で、おっとりポジティブな少女ミヤコと元男子中学生で現何故かフラミンゴのオンノジが一緒に生活していく。
オンノジが中学生男子のままでなく、フラミンゴというところがとてもよい。昔の写真も見ないし、本当の名前も分からない。ミヤコはただ「オンノジ」として彼を受け入れている。
オンノジは多分繊細な男子中学生だったんだと思う。だから、明るくてお気楽なミヤコがまぶしく見える。反対にミヤコにとっては物知りで何でもできるオンノジはいるだけで安心できる人。お互いにとってお互いがかけがえのない大事な存在である。基本は4コマなのに、繊細な恋愛物を読んでいるような気持ちになるページもあった。特に飛行機のシーンは素晴らしい。
オンノジがフラミンゴであるからこその雰囲気だなと思う。 -
Posted by ブクログ
ネルヤの小林さんがオススメしていたので購入。1人と1羽しかいない世界で動き続ける毎日を描いた作品。
当たり前のように続く毎日。自分以外誰もいない不思議な世界で巡りあった1人と1羽。不安に駆られることも、くだらないことで笑いあったときも、意味不明なものに出会った時も自分以外の誰かがいたからこそ生き続けられた。ただ無作為に一連の行動を描いているように見えて、自分以外の誰かがいて、その毎日が続いていく楽しさや嬉しさを描いていた面白い作品でした。
世界の変化についていくのは大変ですが、漠然としていても明日はくるもので、そんな毎日をのらりくらいや危なげにでも歩いていければなぁと思える作品でした。面白かった。 -
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レジを打っていて非常に気になったので購入。自分の現在と絡めながら見ているとお腹の真ん中あたりがキューとなって、これから食べるメシが非常にまずくなりました。
食マンガの逆を行く作品。普通は食を扱う作品ならば最大限食べ物の美味さを描いていくと思いますが、この作品はまったくの逆。メシを最大限悲惨なものにして、一人で考えすぎる男の鬱屈な思想を垂れ流し、こちらにその思想をぶっかけてくる。考えすぎだろと思う反面、多少わかってしまう自分が憎くなるほどイヤになりました。自分の冷しゃぶカーペットに転がしてホコリだらけ毛だらけの肉を水で洗って食った思い出がフラッシュバックしすぎて…あの時の気持ちがどんどん心の底から浮かび上がり、また就活中フリーターの自分が見るには波長が合いすぎてちょっと胃が荒れました。
こんな作品は絶賛され、大々的に宣伝されてはいけない。けれども、自分みたいに波長が合う人間はたくさんいるはずです。だからこそ、そういった人間達に細々と読まれていってほしい。 -
Posted by ブクログ
施川ファンで単行本買いしてる自分からすると、『まんがライフオリジナル』誌の中でこの作品はやたらと浮いてたりするんじゃないか、とか変な気をまわしてしまったりするんだけど、そういうもんでもないのか最近の『まんがライフオリジナル』。
それくらい淡々と「少年がどうでもいいことを考えている」だけを追った渋い4コマ。この考えても考えなくてもおなじ結論なんてない「どうでもいいこと」が施川節全開でもうどうしよう。と思ってオビをみると、「これは4コマじゃない。施川スタイルだ!!」と賛辞ではあるけど4コマ誌の連載に対するコメントとしてはだいぶ身も蓋もないことを浜岡賢次先生が書いていて笑った。うん、やっぱり広義の4コマとしては異端だよね。
『もずく、ウォーキング!』ほどには理屈っぽくなく、『サナギさん』ほど毎回ボケとツッコミが成立しているわけでもないので、ちょうどその中間あたりのポジションになるんだろうか。
連載初期は柊のモノローグに長方形のフキダシ(あれ正確にはなんて言うんだろう)が多用されていて、主体であるはずの柊からも第三者的に分離してナレーションのように無機質だったのに対して、連載が進むといわゆる 。oO(フキダシ) の形が中心になって、柊が身近で親しみやすくなってきた。『もずく』的手法から『サナギさん』的手法への変換だ。
かといって柊はサナギさんと違って人に自分の考えを話さない。ボケもツッコミも柊の中で完結している。ここが『サナギさん』との最大の違いだ。
たぶん柊はサナギさんのような形では読者に愛されないだろう。サナギさんが周囲のみんな(特にフユちゃん)とフレンドリーに自分の思ったことを共有することがあの柔らかな世界を生んでいたのと対照的に、柊と葵の間では意識の共有が成立していない。ただ読者だけが唯一、柊の考えを理解している。そういう狭いつながりの中で柊は読者に愛されることになるのだろう。より緊密ではある。
まあそういうことは、「鏡餅の餅+みかんってかなりミスマッチだ」という事と同じくらいどうでもいいことではある(※結論なんてない)。