施川ユウキのレビュー一覧
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ネタバレ告白します。
これを読んだから私は、オーウェルの『1984年』を読んだのです。
バーナード嬢は、長い本を読まずに読書家ぶりたい!という相反する欲望を抱いているちょっと恥ずかしい感じの子ですが、
本を愛する人ならみんな、多かれ少なかれぎくっとするような行動が、彼女に凝縮されているのではないでしょうか。笑
バーナード嬢のいいところは、知ったかぶりするためなら手段を選ばないこと。
通っぽく見えるふるまい に全力をかけているわけです。
そんな彼女をとりまく読書家もキャラが濃い。
世間から忘れ去られたころにベストセラーに手を出す少年や、
ハードなSFファンの神林さんや、
シャーロキアンの図書委員ちゃ -
Posted by ブクログ
名著について、名言を取り扱ったり、あれこれ話しあったりする類の話である。正確に言うと、前半は名言を扱った話を書いていたが、途中から本そのものやSFファンについてを扱っていった印象である。
全体的にはSFの話が多く、それだけに個人的にはピンと来ない話が多かったのが残念だった。この辺は、読書好きであってもその守備範囲で大きく差がある点は否めないだろう。その点は注意が必要かもしれない。
とはいえ、読書好きのウザさが出ている神林のキャラなどはよくできている。わからないからこそ、わからない立場の主人公によく共感できるところもある。
このネタでどこまで進められるのか、一話一話で存外濃い内容なので -
Posted by ブクログ
本好きには結構頷ける。
ここまで極端ではないけど、難解な本を読んでないと恥ずかしいというのは確かにあった。年とって大分見栄張らずに「読んでない」と言えるようになったけど。
この作者は私より若いから、読んでいる本はちょっと違う。
イーガンなんて私が若いころはなかった。
持ってるサンリオSF文庫の値段をネットで確認しちゃった。高いって書いてあるから。
私が持っているのはたいしたことなかった。(それでも買った時の値段より高い)
旺文社文庫の内田百閒はかなり持ってるんだが、あれはいくらくらいだろうとか、売る気もないのに検索した。
まあ長いこと本読んでるといろいろありますよね。
こういうマンガは本好き -
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ネタバレ1巻で過不足なくぴったり収まった感じ。
他には誰もいなくなった町で、おっとりポジティブな少女ミヤコと元男子中学生で現何故かフラミンゴのオンノジが一緒に生活していく。
オンノジが中学生男子のままでなく、フラミンゴというところがとてもよい。昔の写真も見ないし、本当の名前も分からない。ミヤコはただ「オンノジ」として彼を受け入れている。
オンノジは多分繊細な男子中学生だったんだと思う。だから、明るくてお気楽なミヤコがまぶしく見える。反対にミヤコにとっては物知りで何でもできるオンノジはいるだけで安心できる人。お互いにとってお互いがかけがえのない大事な存在である。基本は4コマなのに、繊細な恋愛物を読 -
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ネルヤの小林さんがオススメしていたので購入。1人と1羽しかいない世界で動き続ける毎日を描いた作品。
当たり前のように続く毎日。自分以外誰もいない不思議な世界で巡りあった1人と1羽。不安に駆られることも、くだらないことで笑いあったときも、意味不明なものに出会った時も自分以外の誰かがいたからこそ生き続けられた。ただ無作為に一連の行動を描いているように見えて、自分以外の誰かがいて、その毎日が続いていく楽しさや嬉しさを描いていた面白い作品でした。
世界の変化についていくのは大変ですが、漠然としていても明日はくるもので、そんな毎日をのらりくらいや危なげにでも歩いていければなぁと思える作品でした -
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レジを打っていて非常に気になったので購入。自分の現在と絡めながら見ているとお腹の真ん中あたりがキューとなって、これから食べるメシが非常にまずくなりました。
食マンガの逆を行く作品。普通は食を扱う作品ならば最大限食べ物の美味さを描いていくと思いますが、この作品はまったくの逆。メシを最大限悲惨なものにして、一人で考えすぎる男の鬱屈な思想を垂れ流し、こちらにその思想をぶっかけてくる。考えすぎだろと思う反面、多少わかってしまう自分が憎くなるほどイヤになりました。自分の冷しゃぶカーペットに転がしてホコリだらけ毛だらけの肉を水で洗って食った思い出がフラッシュバックしすぎて…あの時の気持ちがどんどん心