安曇潤平のレビュー一覧

  • 山の霊異記 赤いヤッケの男

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    安曇潤平『山の霊異記 赤いヤッケの男』角川文庫。

    山岳怪談短編集。書き下ろし2話を含む、28話を収録。面白いことは面白いが、反面、似たような話もあり、飽きが来る部分もある。その中でも表題作の『赤いヤッケの男』は秀逸。

    山という文明社会から隔絶された過酷な世界を舞台に様々な怪異が描かれる。一歩間違えば死の淵が待ち構え、はからずも命を落とした山屋たちは自らの死に気付くこともなく、ただひたすら山をさ迷うのであろう。

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    2017年07月29日
  • 山の霊異記 幻惑の尾根

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    山の怪談集は何度か読んだことがありますが、こんな風に登山の楽しさ、美しさ、大変さを描写した本はなかったと思います。不思議な話がいくつも掲載されていますが、はっきり理由がわからないまま終わっていたりするお話も多くて、だからと言ってぞっとするよりはなんだか不思議な話だなという感じで、一味違った怪談で楽しめました。いろいろな登山コースが登場し山を趣味にしていたならもっとリアルに感じられたのではと思います。知らない自分が残念なほど、読み終わった後は山登りをしてみたくなるふしぎな霊異記です。

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    2020年08月21日
  • 山の霊異記 幻惑の尾根

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    ネタバレ

    面白いことは面白いし、山ならではの怪談として楽しめるのだが、前半の山行の描写がちと多過ぎて冗長になっていた気がしないでもない。純粋に「怖い話」の続く中に、「不思議だけれどいい話(泣かせる話)」が織り交ぜられて、いい塩梅になっている。

    前者は、理由も何も不明なままだが怖い「五号室」や「異臭」、「豹変の山」、ダメ押しがズルい「古の道」など。
    後者なら、山に消えた者の遺された家族への思いを描いた「呼ぶ声」「息子」、亡き先達への畏敬が起こした不思議な邂逅「終焉の山」などか。
    正直、実話怪談として読むならややフィクション色が強いようにも思えるが(例えば、幽霊がどれも実体感あり過ぎ!)、山という異界なら

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    2020年03月07日
  • 山の霊異記 霧中の幻影

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     シリーズ三巻目。
     山の怪談集。

     10年以上前に、あれは何だったんだと思うことが南アルプスで一度あったきりで、とんと怪談とは縁のない山登りを続けている。

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    2019年07月31日
  • 山の霊異記 黒い遭難碑

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     山の霊異記三巻、このシリーズは主に人がかかわる山の怪異集だ。
     戦前からの登山ブームは遭難者も多く出していたはずだ。
     山の事故は一瞬の気の緩みで命をなくす。
     もし、その一瞬で死んだ霊が、まだ自分が死んだことにも気が付かずに山を登り続けているとしたら。

     山は異界だ。間違いなく。

     今までに経験したのは、猪苗代の廃ロッジから伝わる異常な視線、南アルプスの沢筋でテント泊したときの深夜に響く鐘の音、と明らかな怪異には山で経験したこともある。
     まだ、幸い死者には会ったことがない。

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    2018年06月15日
  • 山の霊異記 幻惑の尾根

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    ネタバレ

     先日読んだ「山怪」とは違い、こちらは人間が関わる山の幽霊話集の趣だ。

     今のところ、登山している途中で幽霊に出会ったことはない。
     シーズンでは月2回以上低山から高山まで立ち入っている俺からすると、山に幽霊なんていないよなぁと、読んでいてもあまり怖さを感じない。

     人は自分で体験しない限り、信じないものだ。


     登山中ではないがただ一度だけ、ここは明らかにヤバいという廃墟があった。

     2009年のゴールデンウィークの一日目は郡山から猪苗代湖、そして二本松へと向かっていた。

     土湯トンネルは自転車通れないから旧道を上る。

     夕方ごろ、日があるうちに野宿場所は見つけておきたいと土湯峠

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    2016年10月22日
  • そっと、抱きよせて 競作集 <怪談実話系>

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    あんまり入り込めなかった。
    この写真のとは違うけど、本の表紙のイラストがハンパなくかわいい!!
    女の子が金魚鉢の金魚をにゃんこにあげているイラスト。町田尚子さん作。

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    2015年07月14日
  • そっと、抱きよせて 競作集 <怪談実話系>

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    色々な作家さんの実話系。

    実話『系』なのは、本当なのか違うのか…。
    香月さんの話は、これによってあの話ができた? と
    ものすごく分かりましたが。
    実話…実話だったら恐ろしいですが
    現実は小説や漫画よりも恐ろしい…。
    1月に死ぬと7人連れて行く、は言い伝えだと思ったら
    結構最近の話だったのにびっくりです。

    目的だった辻村さんは、占い師。
    不確かな言い方をしたりして、当てはまる事を
    占われる人間自身に探させる。
    とはいえ、本当にそう言われてしまったら
    驚きを通り越してぞっとします。

    それ以外の話は特に…というよりも
    お話のような感じで、実話っぽくなかったです。
    漫画はすごく分かりやすかったで

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    2014年10月06日
  • そっと、抱きよせて 競作集 <怪談実話系>

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    藤野さんの過去初めて知った。皮膚疾患は辛い…内臓からくるのか。
    朱野さんの話が一番怖かった。子供を産むってやっぱり生命を受け渡すってことか。

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    2014年09月28日
  • そっと、抱きよせて 競作集 <怪談実話系>

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    この前のずっとそばにいるの第二弾。一弾目の方が面白かったかな。中では猫と七代目が面白かった。それと、愛しい呪いも猫の話で、考えさせられる話で心に残った。

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    2014年09月09日
  • そっと、抱きよせて 競作集 <怪談実話系>

    購入済み

    駄作

    プロの作家が書いたとは思えないような文章もいくつかあり、同人誌の様な読み物だった。買う価値なしです。

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    2016年06月26日